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AIで業務効率化できる仕事とは|業務別の削減効果と、測り方

AIで効率化しやすい業務には共通点があります。書く仕事、探す仕事、読み取る仕事の3つです。ある調査では、議事録の作成に費やす時間は1人あたり週6.13時間、年間で約320時間にのぼるとされています。定型業務・文書作成・問い合わせ対応・データ分析の4分野それぞれについて、公表されている削減効果と、効率化が進まない業務の特徴、そして自社で効果を測る方法を整理しました。
目次
AIで効率化できる業務の全体像|3つの型に分かれる
AIで効率化しやすい業務は、業種を問わずだいたい同じ性質を持っています。書く仕事、探す仕事、読み取る仕事の3つです。
| 型 | 具体的な業務 | AIの役割 |
|---|---|---|
| 書く仕事 | 議事録、メール、報告書、提案書、商品説明文 | 下書きを作る。人が確認して仕上げる |
| 探す仕事 | 社内規程、マニュアル、過去の対応履歴、技術文書 | 質問に対して該当箇所を提示する |
| 読み取る仕事 | 請求書、伝票、申込書、図面 | 非定型の書式から必要な項目を抽出する |
自社の業務がこの3つのどれに当てはまるかを考えると、着手先が見えてきます。業種で探すより、工程の性質で探すほうが当たります。
効率化しやすいかどうかを分ける3条件
上の3型に当てはまっていても、次の条件を満たしていないと効果は出ません。
- 処理量が多い — 月に数件しか発生しない業務は、自動化しても効果が小さい
- 判断基準が言語化できる — 「なんとなく」で判断している業務は、AIにも説明できない
- 間違えても取り返しがつく — 確認してから使える工程であること
3つとも満たす業務が、最初の対象になります。逆に、月数件しか起きず、ベテランの勘で判断し、間違えると顧客に直接影響する業務は、技術的に可能でも後回しにしたほうが安全です。
「AIとRPAは違う」を押さえておく
業務効率化の文脈では、RPAとの違いがよく問われます。整理するとこうなります。
RPAは、決まった手順どおりに作業することが得意です。毎回同じ画面の同じ位置をクリックし、同じ形式のデータを転記する。手順が固定されている業務に向きます。
AIは、考えて判断し、生成することが得意です。書式がばらばらの請求書から項目を読み取る、文脈をふまえて文章を書く、といった非定型の業務に向きます。
この2つは競合ではなく、組み合わせるものです。AIが読み取って判断し、RPAが決まった手順で転記する。実務ではこの分担が最も現実的です。
定型業務の効率化|まず「読み取る仕事」から
定型業務のうち、AIで最も効果が出やすいのが紙やPDFからの読み取りです。請求書、納品書、申込書、注文書。これらの入力作業は、多くの企業で今も人手に頼っています。
なぜAIが効くのか
この領域が難しかったのは、取引先ごとに書式がバラバラだからです。従来のOCRは、決まった位置に決まった項目があることを前提にしていたため、書式が変わると読み取れませんでした。
AI-OCRは、レイアウトが違っても「これは合計金額だ」「これは請求日だ」と意味で判断します。取引先が100社あって書式が100通りでも、同じ仕組みで処理できます。
着手しやすい理由
- 効果を数字で示しやすい — 月間何件 × 1件何分、という計算がそのまま削減量になる
- 既製ツールが揃っている — 独自開発しなくても始められる
- 間違いに気づける — 金額が合わなければ突合で分かる
ただし、読み取り精度は100%にはなりません。確認する工程を残す前提で設計してください。「AIが読み取った内容を人が目視で確認する」形にすれば、ゼロから入力するより大幅に速くなります。
精度は「何%か」より「どう確認するか」
AI-OCRの検討では読み取り精度が話題になりますが、実務で効くのは誤りをどう見つけるかのほうです。精度99%でも、100件に1件の誤りがどこにあるか分からなければ、結局は全件確認することになります。
そこで、確認しやすい設計にします。
- 自信度を出させる — AIが読み取りに自信のない項目を明示し、そこだけ人が見る
- 突合できる項目を作る — 明細の合計と請求金額が一致するかを機械的にチェックする
- 例外を記録する — 読み取れなかったパターンを蓄積し、改善の材料にする
この設計があると、確認工数が全件から数%に減ります。「精度を上げる」より「確認を減らす」ほうが、実際の削減量には効きます。
在庫や発注の判断も定型業務に含まれる
小売業では、AIによる発注の自動化が広がっています。セブン‐イレブン・ジャパンは、2023年から全店舗にAI発注システムを導入しています。天候や曜日特性、過去の販売実績をもとに需要を予測して適正な在庫数を算出し、在庫がなくなる前に発注が行われる仕組みです。従来は在庫が一定数を下回ってから発注していたため品切れのリスクがありましたが、これを解消するとともに、発注業務にかかる時間を約40%削減しました。
この型が成立する条件は、過去の実績データが十分に蓄積されていることです。データがなければ予測もできません。記録が残っていない場合、まずそこから始まります。
文書作成の効率化|議事録だけで年間320時間という調査も
「書く仕事」は、生成AIが最も得意とする領域です。そして、思っている以上に時間を使っています。
キヤノンマーケティングジャパンが2023年2月に公表した調査によると、議事録・発言録の作成にかける時間は1週間あたり平均6.13時間、年間に換算すると約320時間にのぼるとされています。20代では週8.46時間と、さらに大きい結果です。
同調査では、作成業務に負担を感じている人が67.2%、AIサポートツールを使いたいと答えた人が72.6%だった一方、実際に利用している人はわずか1.4%とされています。困っている人は多いのに、手が打たれていない領域だということです。
※この調査は議事録の作成経験がある人(1,000名のうち735名)を母数としており、2022年12月に実施されたものです。全社員の平均ではない点と、生成AIが普及する前の調査である点にご注意ください。
議事録は3ステップで組む
やり方は確立しています。
- 録音する — 会議の音声をそのまま記録する
- 文字起こしする — 音声認識ツールでテキストにする
- 要約・整形する — 生成AIで決定事項・宿題・次回議題の形に整える
いずれも既製ツールで完結します。特別な開発は不要で、月額数千円から始められます。
「80点で運用する」と決めておく
議事録の効率化で時短を実感できない最大の原因は、AIが生成したテキストを完璧に直そうとすることです。誤変換をすべて修正していると、結局は自分で書くのと変わらなくなります。
そこで、社内で先にルールを決めてください。意味が通じる誤変換は直さない。全文の文字起こしは記録として保管し、人が読むのは要約部分だけにする。議事録の目的を「発言の完全な再現」から「意思決定の記録」に移すと、工数が一気に下がります。
結果を左右するのは、指示の出し方
同じツールを使っても、成果に差が出ます。原因のほとんどは指示(プロンプト)の書き方です。コツは3つあります。
1. 出力の型を先に指定する
「議事録にして」ではなく、「決定事項/未決事項/宿題(担当者と期日つき)/次回議題、の4項目で。各項目は箇条書きで」と指定します。型を決めておくと、毎回同じ形で出てくるため、読む側の確認も速くなります。
2. 背景を渡す
AIは社内の事情を知りません。参加者の役割、プロジェクトの前提、社内用語。これらを最初に伝えるだけで、要約の精度が変わります。毎回書くのが面倒なら、定型部分をテンプレートとして保存してください。
3. 完璧を求めない
最初から100点の出力を狙うと、指示を練る時間のほうが長くなります。60〜70点の下書きを受け取り、残りを自分で直す前提で使うのが、最も速い使い方です。
うまくいった指示は、個人の中に留めず社内で共有してください。テンプレートとして配れば、全員が同じ水準で使えるようになります。効率化が個人技で終わるか組織の力になるかは、ここで分かれます。
メールと報告書も同じ構造
下書きをAIが作り、人が確認して仕上げる。この分担が成立する業務は、議事録以外にもあります。
金融機関の例では、宮崎銀行が日本IBMと、生成AIを活用した融資稟議書作成アプリケーションを共同開発し、2024年4月から一部店舗で本番利用を開始しました。行員が手作業で行っていた融資稟議書の作成にかかる作業時間は、作成時間を95%削減したとされています。
ここで重要なのは、稟議書という「型が決まっていて、内容の正確さが求められる文書」であることです。型があるほどAIは強く、確認する人がいるほど安全に使えます。
問い合わせ対応の効率化|全部を任せる必要はない
問い合わせ対応は、社外向けと社内向けの2つに分かれます。先に着手すべきは社内向けです。
社内問い合わせのほうが始めやすい
総務・人事・情報システム部門には、同じ質問が繰り返し届きます。「有給の申請方法は」「経費の締め日は」「パスワードのリセット方法は」。
社内向けが始めやすい理由は3つあります。参照する文書が社内規程やマニュアルに限られていること、回答の正誤を自社で確認できること、そして間違えても社外に影響しないことです。参照する情報が明確な領域ほど、効果が出やすくなります。
先にやるのは、元文書の整理
社内問い合わせにAIを使う場合、多くの企業が同じところでつまずきます。AIに読ませる文書自体が整っていないことです。
規程が複数のフォルダに散在している、古い版と新しい版が混在している、決定事項がメールやチャットの中にしか残っていない。この状態でAIに読ませると、古い情報や矛盾した回答が返ってきます。AIの精度ではなく、材料の問題です。
着手前に、最低限これだけは確認してください。
- 参照させたい文書が、1か所にまとまっているか
- 最新版がどれか判別できるか(古い版が混ざっていないか)
- 改定したときに、誰がAI側に反映するかが決まっているか
3つ目が抜けていると、半年後に必ず使われなくなります。就業規則が変わったのにAIが古い内容を答える。一度これが起きると、社内の信頼が戻りません。更新の担当と頻度を決めることが、仕組みを作ることと同じくらい重要です。
社外向けは「一部を任せる」設計から
顧客対応にAIを入れる場合、最初から全件を任せようとすると失敗します。実際の導入例を見ても、一部を自動処理し、残りは人が対応する形が主流です。
ヤマトコンタクトサービスは生成AIの導入により、メールでの問い合わせのうち20%を自動処理していると報じられています。富士通はAIエージェントにより、総問い合わせの約15%を処理しているとされています。
数字だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、問い合わせの15〜20%が自動で片づくということは、オペレーターがその分だけ難しい案件に時間を使えるということです。全件対応を目指すより、この設計のほうが現実的で、顧客満足度も下がりません。
店頭やフロントでの活用も進んでいる
イオンリテールは2025年5月、生成AIを活用した「AIアシスタント」を同年6月から約390店舗で実装すると発表しました。数千〜数万ページに及ぶ業務マニュアルや法律を学習したAIが従業員の質問に答える仕組みで、イオンラウンジの案内、免税対応、拾得物対応など問い合わせの多い事項から着手します。同社はこれを事前の読み込みが不要な「次世代型の従業員マニュアル」と位置づけており、新人や若手でも顧客対応の困りごとをその場で解決できるようにする狙いです。
この事例が示すのは、問い合わせ対応の効率化が「教育コストの削減」にもつながることです。ベテランに聞かないと分からなかったことを、その場で調べられるようになります。
データ分析の効率化|属人化の解消という側面
データ分析は、効率化というより「できる人が限られている状態」の解消として効きます。
関数もSQLも書かずに集計できる
従来、売上データの集計や傾向の分析には、表計算の関数やデータベースの知識が必要でした。そのため、分析できる担当者に依頼が集中し、その人が不在だと止まる、という状態が生まれます。
生成AIを使うと、自然な日本語で指示して集計と示唆の抽出ができます。「この売上データを地域別と月別で集計し、前年同月比で伸びている地域と落ちている地域を挙げて」といった指示が通ります。
効果は時間だけではありません。分析できる人が増えることで、依頼待ちがなくなり、意思決定が早くなります。
ただし、鵜呑みにしない
データ分析でAIを使う際の注意点は明確です。集計結果の検算を省かないことです。
生成AIは、計算そのものを間違えることがあります。また、指示が曖昧だと、こちらの意図と違う切り口で集計してしまいます。合計値だけでも突合する、サンプルを1件手計算で確認する、といった検証を必ず挟んでください。
使い方としては、「AIに分析させる」より「AIに分析の切り口を出させる」ほうが安全で、価値も高くなります。どの角度から見るべきかの案を出させ、実際の集計は既存の仕組みで行う。この分担なら誤りが混入しません。
製造現場での応用
自動車部品メーカーの旭鉄工では、ビジネスチャットに生成AIを組み込み、社内のデータ基盤と連携させています。テキスト情報の分析・要約に加え、製造部門では過去のトラブル対応情報をもとに適切な対応策をチャットで問い合わせられる仕組みです。
これは「探す仕事」と「データ分析」が組み合わさった形です。過去の記録が蓄積されている領域では、この組み合わせが強く効きます。
削減工数の実測値|公表値と、自社での測り方
公表されている削減効果を並べます。いずれも各社の公表値であり、自社で同じ結果が出ることを保証するものではありません。
| 企業・調査 | 対象業務 | 公表されている効果 |
|---|---|---|
| 宮崎銀行 | 融資稟議書の作成 | 約2時間 → 数分(95%削減) |
| パナソニック コネクト | 全社での生成AI活用 | 年間78.8万時間削減(前年比2倍)。1回あたりの平均削減時間33分 |
| ヤマトコンタクトサービス | メールでの問い合わせ | 約20%を削減 |
| 富士通 | チャットボット | 8回→1回(パイロット検証) |
| OpenAI | 生成AIの業務利用全般 | 利用者1人あたり1営業日で平均40〜60分の削減 |
この表の正しい使い方
これらの数字を、そのまま自社の稟議書に転記しないでください。「他社で95%削減した」は、自社で95%減る根拠になりません。
各社の数字が成立している背景には、対象業務の性質、データの整備状況、投じたリソース、社内の推進体制といった前提があります。前提が違えば結果も変わります。
表を使うなら、「この業務ならこの程度は狙える」という当たりをつけるためです。自社の目標値は、次の方法で自分で出してください。
自社で測る4ステップ
AI活用の報告を受けたときに「何時間削減できましたか」と聞くと、「正確には分かりません」という答えが返ってくることが珍しくありません。測っていないと、次に何をすべきかも判断できません。
- 1. 導入前に測る — 対象業務の月間件数、1件あたりの所要時間、担当者数。ここを記録しないと比較対象が消えます
- 2. 工程に分解して測る — 「議事録作成30分」ではなく、「録音の聞き直し15分/清書10分/体裁調整5分」まで割る
- 3. 導入後、同じ単位で測る — 工程ごとに、どこが減ってどこが残ったかを見る
- 4. 残った工程を確認する — 削減率が想定より低い場合、原因はたいてい別の工程にあります
4つ目が重要です。文書の生成は速くなったのに全体の工数が減らない場合、元データを集める作業が残っていることがよくあります。AIが担当したのは全体の一部で、その前後は手作業のまま、という状態です。
工程に分解しておけば、この見落としに気づけます。逆に業務全体を「30分」とだけ記録していると、なぜ効果が出ないのかが分からないまま終わります。段階別の費用感はAI導入の費用相場で詳しく整理しています。
効率化が失敗する業務の特徴|手を出さないほうがいい領域
すべての業務がAIで効率化できるわけではありません。向いていない業務に手を出すと、時間と費用を使ったうえで社内の期待も下げます。先に見分けてください。
1. 件数が少ない業務
月に数件しか発生しない業務は、仕組みを作る手間のほうが大きくなります。年に一度の作業を効率化するために3ヶ月かけるのは、投資として成立しません。
判断の目安は、年間の総所要時間です。月5件×30分なら年30時間。ここに数十万円を投じる意味があるかを考えてください。
2. 判断基準が言語化できていない業務
ベテランが「見れば分かる」で処理している業務は、そのままではAIに渡せません。何を見て、どう判断しているのかを言葉にする作業が先に必要です。
ただし、この言語化そのものに価値があります。属人化の解消につながるため、AIを使わない場合でもやる意味があります。言語化してみたら手順書で足りた、という結論も十分にありえます。
3. 間違いが許されない業務
一度の誤りが顧客の損害や法令違反に直結する業務は、確認工程を厚くせざるを得ず、結果として効率化の幅が小さくなります。
この場合、業務全体ではなく一部の工程だけを対象にすると成立します。最終判断は人が行い、その前段の情報収集や下書きだけをAIに任せる形です。
4. 元データが紙のままの業務
AIに読ませる材料がデジタルで存在しない場合、まずデータ化から始まります。これはAI導入ではなく、その前段の作業です。
ここを見落とすと、想定より数ヶ月遅れます。着手前に、対象業務のデータがどこに、どの形式で存在するかを確認してください。
5. すでに別の仕組みで解決している業務
意外と多いのがこれです。既存のシステムに使っていない機能があった、設定を変えれば済んだ、そもそもその業務自体をやめられた。
AIを検討する前に、「今の仕組みでは本当にできないのか」を一度確認してください。基幹システムのオプション機能、表計算の自動化、既存ツールの連携設定。これで足りるなら、費用も学習コストもかかりません。
AI導入の相談を受けて、既存機能の設定変更で解決したケースは実際にあります。手段が目的になっていないかを点検する意味でも、この確認は挟む価値があります。
6. 現場が必要性を感じていない業務
これが最も見落とされます。企画部門から見て非効率でも、現場が困っていない業務は、仕組みを作っても使われません。
逆に、現場が「これが一番つらい」と言っている業務は、多少効果が小さくても定着します。1件目は、効果の大きさより現場の実感を優先したほうが、その後が続きます。
導入までの流れ|まず1業務、2週間で試す
大がかりな計画は要りません。次の順で進めれば、多くの企業は1〜2ヶ月で最初の成果が出せます。
1週目|対象業務を1つ選ぶ
この記事の3つの型(書く・探す・読み取る)に当てはまる業務を洗い出し、そのうち処理量が多く、判断基準が言語化でき、間違えても取り返しがつくものを1つ選びます。
あわせて、その業務の現状を数字にしてください。月間件数、1件あたりの所要時間、担当者数。工程ごとに分解できていれば、なお良い状態です。
2週目|既製ツールで試す
いきなり開発しないでください。多くの業務は既製のツールで足ります。議事録なら文字起こしツールと生成AI、社内問い合わせなら文書を読ませるタイプのAI、読み取りならAI-OCR。
担当者2〜3名で実際の業務に使い、削減できた時間をメモしてください。この記録が、次の判断材料になります。
ツールは「汎用1つ+特化1〜2つ」で足りる
試す段階でツールを揃えすぎないでください。実務的な構成はこうです。
| 区分 | 役割 | 使う人 |
|---|---|---|
| 汎用の生成AI | 文章の作成・要約・翻訳・調べもの全般 | 全員 |
| 特化型ツール① | 該当業務に強いもの(文字起こし、AI-OCRなど) | その業務の担当者だけ |
| 特化型ツール② | 必要なら追加 | 同上 |
ポイントは、特化型を全員に配らないことです。議事録ツールを全社員に契約しても、実際に議事録を書くのは一部です。該当業務の担当者にだけ付与すれば、費用は大きく抑えられます。
また、法人向けプランを選ぶ理由は機能ではなく設定です。入力内容を学習に使わせない設定ができるか、管理者が利用状況を把握できるか。個人向けプランを業務で使うと、この2点が担保できません。
3〜4週目|ルールを決めて広げる
効果が確認できたら、社内で使うためのルールを決めます。
- 入力してよい情報と、してはいけない情報の区分
- 迷ったときに誰に確認するか
- 使用するサービスが、入力内容を学習に使わない設定になっているか
- AIの出力をそのまま使ってよいか、確認が必要か
ここを決めずに広げると、判断が個人に委ねられます。悪意なく情報が外部に出るのは、たいていルールがない状態で「これは大丈夫だろう」と判断されたときです。
そのあと|業務システムへの組み込みを検討する
既製ツールで手応えがあり、かつ既存システムとの連携や自社固有の判断ルールが必要になった段階で、はじめて開発を検討します。この順序を逆にすると、不要な費用が発生します。
なお中小企業の場合、この段階で補助金が使える可能性があります。制度の対象範囲と申請スケジュールはAI導入で使える補助金にまとめています。
どの業務から着手すべきか、既製ツールで足りるのか開発が必要なのかも含めてご相談いただけます。相談の結果、AIを使わないほうが早いという結論になることもあります。AI導入支援の全体像はAI導入支援で整理しています。
ドコドア やまだ
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