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新卒社員のビジネススクールを行いました

ドコドアに新卒で入社したらどんな研修を受けるのか、興味はありませんか?
今回は新入社員研修の1つ、約2ヶ月にわたって行われた社内講義「ビジネススクール」をご紹介したいと思います。

ビジネススクールは、新入社員向けの社内講義

ビジネススクールとは、ドコドアで毎年行われている社内講義のこと。
新入社員に社会人としての基礎とドコドアでの仕事の進め方を身につけてもらうことが目的です。

ビジネス上での適切なコミュニケーション、議事録の書き方、メールの送り方等、社会人1年目で身につけたい能力を、毎週1テーマずつ学んでいきます。一連の講義が終わる頃には、社会人としてぐっと成長し、仕事で活躍する新入社員の姿が見られることでしょう…!

ビジネススクールの講師を担当するのは、新卒2~3年目の先輩社員。
新入社員の頃に受けた研修に教える側として携わることで、先輩社員のアウトプット力も鍛えられるというわけです。

ここからは5月~7月にかけて行われたビジネススクールの様子を総集編でお届けします。少々長くなりますが、ぜひ最後までお付き合いください!

第1回「結論から話す」

最初のテーマは「結論から話す」
ビジネス書では定番の文句ですので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

結論から話すことで、物事がシンプルに明確になり、短時間で相手に必要な情報を伝えることができます。
ビジネスの世界は効率重視のため、この話し方が好まれるのは必然です。
会話だけでなく、報告書、メール、会議のアジェンダなど、多方面で活かせるベーシックスキルと言えます。

日本人は結論から話すのが苦手!

しかし一般的に、日本人は結論から話すのが苦手と言われています。
それはなぜでしょうか?例として、以下の文章を見てみましょう。
英語では主語の次に述語(結論)が来ていますが、日本語では述語の位置が最も後ろになっています。

日本語を話す人は当然、日本語の語順で文章を組み立てるクセがついています。
ですので、特別に意識をしない限り結論から話すのが難しいのです。

PREP法を活用しよう

そこで有用なのが「PREP法(プレップ法)」と言われる方法です。
PREPとは下記の単語の頭文字をとったもの。順番に沿って文章を組み立てると、分かりやすく簡潔に話すことができます。

  • Point(結論)
  • Reason(理由づけ)
  • Example(具体例)
  • Point(結論の繰り返し)

例として、PREP法を使った就活の自己PRは下記のようになります。

私の強みは継続して努力が出来ることです。(結論)
なぜなら、7年間一つのスポーツに打ち込んだ経験があるからです。(理由付け)
私は学生時代、野球部に未経験で入部しましたが、毎日2時間の自主練を欠かさず行うことで、最終的には強豪校のレギュラーに選ばれました。(具体例)
このように努力を続け結果を出す力を、御社でも生かせると思っています。(結論)

この型を意識して繰り返し、結論から話せる人を目指しましょう。

第2回「端的に話す」

「端的に話す」というのは、駆け引きや言い訳をせず、聞かれたことにストレートに答えるということです。
聞かれたことにだけ答える。聞かれたことを最初に答える。これは前回学んだ「結論から話す」ことにもつながります。

質問を使い分けよう

ここでは端的に話すために、2種類の質問を使い分けることについて説明します。

1.クローズドクエスチョン
クローズドクエスチョンとは、はい/いいえで答えられる質問です。
例:「あなたは猫が好きですか?」

2.オープンクエスチョン
オープンクエスチョンとは、5W1Hを用いた質問です。自由に答えることができます。
例:「どうして猫が好きなんですか?」

人に質問をされたときには、クローズドかオープンのどちらに当たるのかを考えましょう。
求められた形で話すと相手の要求に端的に答えることができます。

よくあるのが、クローズドで質問されたのにオープンで答えてしまうパターンです。
例えば上司に「あの頼んでおいた仕事は終わった?」と質問された時。予定通りに進んでいなかったら、下記のようについつい言い訳をしたくなりませんか?

しかし、クローズドクエスチョンをした相手が最初に知りたいのは「はい/いいえ」です。それ以上を語る必要はありません。

質問者は気になることがある場合、オープンクエスチョンを続けてしてきますので、その時に詳しく話すと良いでしょう。
(あくまでこれは仕事を進める上での話であって、相手と親密になったり話を弾ませたい時のコミュニケーションは別です。)
大切なのは「社内で駆け引きをしない」ということです。

第3回「数字というファクトで語る」

ファクトとは

ファクトとは「動かしようのない事実」のことです。
そして、事実の最たるものが「数字」です。

気の利いた言葉や、経験談の説得力は、話す人の経歴、立場、人柄等に左右されます。
そのため、もし相手が気に入らなければ、難癖をつけて否定されることもあります。

しかし数字は誰も動かしようがなく、否定しようがありません。
具体的な売上やコスト、利益率などを根拠に話をされた時、その出てきた数字を全否定することは不可能です。誰が言ったか等で説得力に差が生まれないのがファクトの強みです。

感覚的問題を「数字」に落とし込み「証拠」にする

具体的に、数字とロジックを使って話す例を考えてみましょう。
例えば、新人デザイナーが、クライアントに「優しい感じのデザインにして」と言われたとします。

▲「優しい」にもいろいろある

この曖昧で感覚的な依頼を、そのまま持ち帰って大丈夫でしょうか?
「優しい」とはどういうことなのか、本当に共有できていますか?

経験の少ないデザイナーがベテランと勝負するためには数字とロジックが必要になります。

例えば、過去の制作事例集を見せながら
「御社のターゲットである40代の女性10人に優しいと感じるのはどれか選んでもらったところ、10名中8名がこのデザインを選択しました。よって、御社のメインビジュアルにはこのようなイメージを使用すべきと考えます」といった具合です。

感覚や感情ではなく数字を用いたデータで提案をすれば、新人であるか否かに関係なく、クライアントは耳を傾けてくれるはずです。

第4回「感情より論理を優先させる」

「数字や事実を使って、論理的に話す」ことがビジネスにおいて重要であるということを繰り返しお伝えしてきました。

でも、仕事も人と人とのコミュニケーションに変わりないのだから、感情に訴えかけることも同じくらい大切なのでは?そんなに論理論理って言われても…
と思う方もいらっしゃるかもしれません。

たしかに、本当に高いレベルのビジネストークは、感情面においても完成されています。
しかしビジネススクールで論理をまず重要視するのは理由があります。それは下記のような理由です。
「感情に訴えかけるスキルは後からでも身につけられるから」
「クライアントは非常に賢く合理的だから」

経営者や社内で上の立場にいるクライアントは、会社に対して自分の決断に責任を持たなければいけないため、商談においては非常に冷静な判断をします。
新人が曖昧な論理や根拠を熱意でごまかそうとしても、そういったクライアントには全て見抜かれてしまいますし、信用されません。

逆に言えば、論理がしっかりとしていて利のある話であれば、新人であっても真剣に話を聞いてもらえるものです。

第5回「相手に理解してもらえるように話す」

ロジカルに話すことが重要だということを理解し、結論から、論理的に話しているにもかかわらず、肝心の内容をなかなか理解してもらえない場合があります。
続いては「相手に理解してもらえるコミュニケーションのコツ」をお伝えします。

突然ですが、質問です。

あなたは、学生さんから「ドコドアについて知りたいです!」と言われました。

  1. 相手が授業の一貫で職場体験にきた地元の中学生だった場合
  2. 就活を前提に初めてドコドアへ来たインターン生だった場合
  3. すでにだいたいの基本情報は知っている内定者だった場合

それぞれ、どんなことを話してあげたいか考えてみてください。
相手に理解してもらうには、同じ内容でも相手によって伝え方を変える必要があります。

ただし、ここで注意したいのが「専門用語」です。
相手に知識がありそうだからといって、専門用語に共通の認識を持っているとは限りません。
また、自分たちが常識と思っていることでも、相手が同じことを知っているとは限りません。
そのため、どんな習熟度の人に対しても伝わるように、ゼロから話すことを心がける必要があります。

ゼロから話せているかを確認する効果的な方法は、「知識のない人に説明を聞いてもらう」ことです。
営業担当者同士でヒアリングの練習をするよりも、家族など全くの素人相手に聞いてもらったほうが、根本的に足りていないことを指摘してもらえるかもしれません。

相手が話を理解していない時のシグナルとして、次のようなものがあります。

  • こちらが資料をめくって次に進んだのにまだ前の資料を見ている
  • こちらを見ず、周りの人の顔を見ている
  • 「なんとなくわかりました」等の曖昧な返事をする

このような無理解のシグナルを察知して、説明のペースを調節したり、わかりにくい所に説明を加えたりできるようになると、プレゼンの上級者と言えます。

第6回「相手のフォーマットに合わせる」

相手に理解できるように伝えることが重要なのは、「話す」場面だけではありません。
提出する報告書や企画書等の文書も、相手に理解してもらわなければ伝わったことになりません。

クライアントとのメールのやりとりの例を見てみましょう。
どちらも同じ内容のやり取りをしている中で、返信されたメールとします。

このそれぞれに返信する場合、相手に合わせてAには丁寧に、Bには簡潔に返した方が、相手からに伝わりやすいと言えます。なぜなら、相手はその書き方が最も正しいと思っているからです。

しかし、相手のフォーマットに合わせるにあたって注意すべきことがあります。「社内用語」です。
まず自社の社内用語を理解すると同時に、それが社外でも通じるものなのかを知り、社内用語と社外用語をはっきり区別する必要があります。

また、一般に使われていいる用語でも、その社内独特の意味で使っている場合もあるので注意が必要です。
例えば、「エンドユーザー」という言葉を使って社外の人と会話する時、こちらが「特定の意図を持ってサイトを訪れた人」と定義していたつもりでも、相手は「サイトを訪れた人全員」のことだと思っているかもしれません。

逆に、相手が「明日ワイヤーを提出してもらえますか」などと言ってきた時には、
「弊社ではワイヤーというとこのレベルのものを言うのですが、その認識で合っていますか」
と確認することが大切です。

第7回「相手の期待値を把握する」

ビジネスの基本は、相手のニーズを聞いて、それに答えていくことにあります。
この相手というのはクライアントはもちろんですが、若手にとっては上司の期待を超え続けていくことも重要になってきます。

一般的に、新人が入社して最初に言われることの一つが「報告・連絡・相談」通称「ほうれんそう」です。
ほうれんそうの本当の目的は、上司と部下が仕事の目的と内容について、共通の理解を得ることにあります。

正しい「ほうれんそう」で期待値を把握しよう

正しい「ほうれんそう」とは、以下の4点をしっかりと抑えたものです。

①その仕事の背景や目的
たとえば調べ物の依頼の場合、ドンピシャで調べたいものが見つからなかった場合も、もし目的や背景を事前に聞いていればその目的を満たす別の事例を発見し、提案できるかもしれません。

②具体的な仕事の成果イメージ
もし最初に「サービスAについて、ざっくりとまとめておいて」と上司に言われた場合、「ざっくり」のレベルがお互いに違っていたら、無駄な作業が発生してしまいます。
それを防ぐために、自分なりの仮説を立てて確認するのが正解です。
例えば「ざっくりというのは、自分としては①ターゲット②サービスの特徴③価格④提供体制を計5枚位でまとめるつもりですが、それでいいでしょうか」といった具合です。

③クオリティ
作成を頼まれた資料が社内会議で使うものなのか、顧客に提出するものなのかでかけるべき時間とクオリティは変わります。
スピード感についても、3日で100点を求めているのか、3時間で60点をもとめているのか事前に確認しなければ、上司の期待を満たすことはできません。
良かれと思って大変な手間を掛け丁寧に仕事をしたのに「無駄なことに時間をかけるな」と怒られてしまう場合もあるのです。

④優先順位・緊急度
締切はいつなのか、そしてその締切は絶対なのか、目安としているだけなのか。
また、何よりも優先してとりかかってほしいのか、暇ができたらやってほしい程度なのか。
それぞれの場合によって、取り組み方は大きく変わってきます。

この中に曖昧な部分があれば、お互いに明確にし、共通の認識を持つようにします。
これが期待値を把握するということです。
そして期待値が把握できれば無駄な仕事をしなくなるので、効率も上がっていきます。

最終回「スカウター」

ビジネススクール最終回は、東京での開催となりました。
東京駅の地下街を歩き、地上に出たらすぐの一等地にオフィスビルがあるので、三条の閑静な地に佇む本社との環境のギャップがとても新鮮でした。

余談ですが、新入社員にとっては東京勤務の社員がどんなところで働いているのか知る機会でもあります。
デスクの奥に置かれたiPadは本社とつながっているので、新入社員たちが覗き込むと本社の先輩方が手を振ってくれました。 

ビジネススクール最終回は「スカウター」についての講義です。
お察しの方もいらっしゃるかと思いますが、スカウターとは某戦闘力を測る装置のことです。
要はビジネスにおける、相手の能力を測るための考え方を身につけましょうというのが最終回の主旨になります。

今回はとある飲食店舗のひと月の売上がいくらか予測する課題を行いました。
受講者に与えられたのは、間取り図と立地、メニュー表、営業時間などの基本情報。
これらの情報から、それぞれが自分なりに論理立ててひと月の売上を予想していきます。

最後に出た数字と導き方の発表を行いました。十人十色の考え方があり興味深かったです。
講師の石井からも、満席率や立地の特性に着目できるとより正確な値になるとのアドバイスがありました。

今回の課題のように、与えられた情報から戦闘力を測る考え方はビジネスに応用できるものです。

相手のお客様は社内でどんな立場なのか?どれくらい権限があるのか?
また、どんな性格で、どんなアプローチの仕方が刺さるのか?

これらを見極めて相手に合わせた対応が出来ると、円滑に話が進みます。

まとめ

ここまで講義内容の一部をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
受講者は学んだ内容を議事録に残し、実務に生かしています。

また受講の際には議事録をとるのですが、ドコドアの議事録は「その場にいなかった人も読み返せば内容が完璧に理解できる」ことを心がけています。
議事録を書くことで自然とアウトプットの練習ができますし、アウトプットができるということは、高いレベルで内容を理解しているということです。

今年の新卒社員にも、理解した内容を今後しっかりと実務の中で実践していってほしいと思います。

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