- 生成AI
話題のClaude3を使ってみた!|ChatGPTと徹底比較
みなさんは3月4日に発表された新しい生成AIであるClaude3についてご存知でしょうか?
本記事では、Claude3について解説しています。
Claude3の基本情報に加えて、筆者が実際に使ってみて優れていると感じた点や、ChatGPTとの比較についてもご紹介します。
本記事を読んだあとはぜひご自身の手で一度Claude3に触れてみてください。
\無料AIツールをまとめて紹介!/
▲無料ダウンロード資料
Claude3とは
Claude3の概要
Claude3(クロード3)とはアメリカのAnthropic(アンソロピック)社が提供している大規模言語モデル(LLM)です。生成AIのジャンルに属しています。
我々ユーザーが利用する際には、ChatGPTのようにチャットボット形式で利用します。以前にもClaudeには2や2.1など旧バージョンが提供されていましたが、バージョンアップされたClaude3が現在は提供されている状況です。
現在は日本を含む159カ国で公開されています。
Claude3の3種類のモデル
現在公開されているClaude 3には3種類のモデルがあります。それぞれ、「Sonnet」「Opus」「Haiku」と名付けられており、生成スピードに優れているモデル、性能を重視したモデルというように得意分野がそれぞれ異なります。
登録するだけで利用できる無料のモデルが「Sonnet」、$20/月の有料モデルが「Opus」となっており、「Haiku」だけ少し遅れて3月14日にリリースされました。
「Opus」「Haiku」は有料版でのみ利用することができ、有料版ユーザーは3つのモデルを切り替えて利用することができます。
Claude3の実力
引用:Claude3公式
上の表はClaude3を提供するAnthropic社が公開している、他社のAIモデルと性能を比較した表です。
表によれば、最も高性能であるOpusモデルは、ChatGPTで知られるOpenAI社の最新モデルであるGPT-4やGoogleが提供するGeminiシリーズよりも高性能である事がわかります。
表のMMLUは学部レベルの専門知識、GPQAは大学院レベルの専門推論、GSM8Kは基礎数学を指しています。上記の評価項目は生成AIの能力評価に一般的に用いられる項目であり、Claude3に有利な項目のみを抜き出しているわけではありません。
引用:Claude3公式
また、Claude3の旧バージョンであるClaude2.1と比較して、不正確な回答を出力する可能性や回答しない可能性も減少し、正しい回答を出力する可能性が向上しています。
Claude3の始め方
こちらでは、Claude3の登録方法についてご紹介します。(無料版のSonnetを例に解説しています。)
step1:Claude3公式サイトにアクセスする
こちらの画面で有効なメールアドレスを入力すると電話番号認証が要求されます。
step2:アカウントを作成する
電話番号認証の画面に遷移します。画像だとアメリカの国旗になっている部分をクリックし、日本を選んでからご自身の携帯電話番号を入力してください。
しばらくするとショートメッセージに認証コードが送られてくるので、記載されていた認証コードを入力し、アカウントを作成してください。
step3:ユーザー名を入力する
アカウント作成後、このような画面が表示されます。こちらでは、Claude3がユーザーを呼ぶときの名前を入力してください。
入力した名前はこのようにスタートページに常に表示されるようなので、公序良俗に反しない名前を設定するとよいでしょう。
以上で準備は完了です!チャットボットに話しかけて、Claude3を使ってみましょう。
※アカウント作成でうまくいかないときには以下の点を確認してみてください。
GoogleChromeを利用している場合には、自動的に英語のwebサイトを日本語にする機能がありますが、この機能をONのままにしておくと、うまくClaude3が動かない状況が頻発します。
アカウント作成段階でもそうですが、Claude3を利用する際には日本語翻訳機能はOFFで利用することをおすすめします。
ChatGPTと比べてみた!どちらが優秀?
こちらではClaude3をChatGPTと比較してみました。(なおClaude3はSonnetモデル、ChatGPTはGPT-3.5を利用しています。)
①どの時点までの情報がインプットされているのか
AIモデルには、教師データとしている情報がある時点まででストップしていることが多く、AIモデルによって異なります。Claude3に尋ねると
私の知識は2023年8月時点のものなので・・・
と回答されました。ChatGPTに尋ねると
私のトレーニングデータの最終更新は2022年1月ですので、・・・
と回答されました。こちらの回答を元にすると、Claude3の方が最新情報を含んでいるように思われます。
しかし、2023年7月に公開されアカデミー賞を受賞した宮崎駿監督作品である「君たちはどう生きるか」について知っているか尋ねると、Claude3に「そんな作品は知らない」と回答されてしまいました。(ChatGPTはもちろん知るはずがありません)
日本国内の政治ニュースについても2023年7月のものを尋ねてみましたが、回答は同様でした。
この結果から、実際に2023年の情報をClaude3が知っているかについては少々疑問が残ります。
②無料版での機能の違い
ChatGPTの無料版では、チャットボット形式で話しかけることしかできず、画像認識やファイルの読み込みなどは不可能でした。いずれも有料版限定の機能で、少し手を出しづらかったのが正直なところです。
しかし、Claude3では画像認識、スクリーンショットの文字起こし、pdfファイルの読み込みなどを無料版であるSonnetモデルで行うことが可能です。
無料だからといって機能の性能が下がるようなことはなく、使い勝手も良好です。
無料版での機能の広さはClaude3に軍配が上がるといえるのではないでしょうか。
③使用制限量の違い
混雑回避やサーバー負荷対策の観点から、AIチャットボットには時間あたりの使用制限がかけられていることがあります。
筆者がChatGPTを利用しているときにこの制限に引っかかってしまうことはありませんでしたが、Claude3を利用していたらあっさりこの制限に引っかかってしまいました。
Claude3のほうが、画像認識や文字起こしなど高負荷な機能を無料で利用できる分、制限されやすくなっているのかもしれません。
一日に少ししか使わないというような方はClaude3で問題ないですが、業務効率化などで毎日たくさん使いたいという方はChatGPTを利用すると良さそうです。(なおClaude3・ChatGPTの両者とも有料版にアップグレードすることで、制限を解除することができます。)
結論
筆者が実際にChatGPTとClaude3を利用してみて、優れていると感じたのはClaude3でした。
文章生成能力も大差はありませんが、Claude3のほうが、自然な日本語に近い内容を生成してくれました。また、無料で画像認識、文字起こし、webサイトの要約をしてくれるのはすごく便利だと感じました。
公式プロンプト集について
Anthoropic社はClaude3で利用できるプロンプト集を公開しています。(プロンプト集はこちらから)
利用する際には、使いたいプロンプトを選択し、「システム」と「ユーザー」の2つに分かれているプロンプトをどちらも入力してください。
例えば、「かばん語の詩人」というプロンプトを利用したいときには、システムの
「あなたは、革新的なかばん語を作成する才能を持つ AI アシスタントです。あなたの仕事は、ユーザーが 2 つの単語を混ぜ合わせて、元の両方の単語の本質を捉えた、意味のある新しい単語を形成できるように支援することです。可能であれば、いくつかの選択肢を提示してください。」
というプロンプトと、ユーザーの
「「音楽」と「セラピー」という言葉を組み合わせて、音楽を使って癒しと幸福を促進するという考えを表す新しい言葉を作ってみてはいかがでしょうか?」
というプロンプトをどちらもチャット画面に入力してください。
そのようにすると、プロンプト集に掲載されている回答とは異なるものの、新たな内容で生成してくれました。
「Claude3をとりあえず使ってみたい!」というような場合にはこちらの公式プロンプト集を利用してみるとよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
無料版のSonnetですらかなりの使い勝手を誇るClaude3です。有料版のOpusの画像認識能力などはGPT-4を超えているという口コミも多く、これまでの生成AI市場でのChatGPT一強が崩れつつあるように感じました。
ぜひ一度ご自身の手でClaude3に触れてみてください。
\無料AIツールをまとめて紹介!/
▲無料ダウンロード資料
#Claude3#生成AI#AIツール