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LLMOのサイテーション戦略|NAP整備を実例で解説【2026年6月版】

LLMOのサイテーション戦略|NAP整備を実例で解説【2026年6月版】

AI検索で自社や店舗を引用・推薦してもらうには、自社サイトとポータルサイトの表記を一字一句同じにすればよい―という単純な話ではありません。

重要なのは、公式情報の正確性、外部サイトとの情報整合、独自の一次情報、検索システムが読み取れる技術基盤を一体で整えることです。

Ahrefsが2026年6月23日に公開した調査では、5つのAIプラットフォームが日本で引用するドメインの順位に大きな変化が見られました。note.comが総合2位に上昇したほか、Yahoo!知恵袋、Reddit、my-best.comなどもTOP10に入っています。

本記事では、混同されやすい「サイテーション」の意味を整理したうえで、自社のサイテーションを調べる方法、NAP情報、Googleビジネスプロフィール、構造化データ、業界メディアの活用方法を、ドコドアの支援事例とともに解説します。

この記事の結論

LLMO対策(AI検索対策)は、NAPの完全一致だけでは成立しません

  • 自社サイトに正確で最新の公式情報を掲載する
  • Googleビジネスプロフィールや外部媒体との矛盾を減らす
  • 実績・調査・事例などの独自情報を発信する
  • 検索システムが内容を理解しやすい技術基盤を整える
  • AI回答上の表示と問い合わせ成果を継続的に計測する

結論:LLMO対策(AI検索対策)は「完全一致」だけでは成立しない

AI検索におけるブランドの視認性を高めるには、特定の媒体と表記を揃えるだけでなく、複数の施策を組み合わせる必要があります。

LLMO対策(AI検索対策)を支える4つの土台

  1. 自社サイトに正確な公式情報を掲載する
  2. Googleビジネスプロフィールや外部サイトとの矛盾を減らす
  3. 実績、調査、事例などの独自情報を発信する
  4. 検索システムがクロール・インデックスできる状態を整える

Googleの公式ガイドでは、AI OverviewsやAIモードにおいても、従来のSEO施策が引き続き基盤になると説明されています。

独自性のあるコンテンツ、明確なサイト構造、クロール可能性、表示速度やモバイル対応、Googleビジネスプロフィールなどを整備することが重要です。

一方で、AI検索専用の特別な構造化データや文章形式は必要なく、不自然な外部言及を増やす施策も推奨されていません。

したがって、NAP情報の整合は重要な土台ですが、それだけでAI回答への掲載や推薦が決まるわけではありません。公式情報、外部情報、コンテンツ、技術基盤を一体で整えることが重要です。

参考:Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」

サイテーションとは?AI引用・ブランド言及・NAP掲載を分けて考える

「サイテーション」という言葉は、SEO、MEO、LLMOで異なる意味に使われることがあります。本記事では、次の3種類に分けて考えます。

01

AI回答における引用

AIが回答の根拠として、WebページやURLを参照元として表示することです。AI Overviews、AIモード、ChatGPT、Perplexityなどで表示される参照リンクが該当します。

02

ブランドへの外部言及

外部サイト、ニュース記事、SNS、口コミサイトなどで、企業名、店舗名、商品名、サービス名が紹介されることです。自社サイトへのリンクが付いていない場合もあります。

03

ローカルサイテーション

店舗名、住所、電話番号、営業時間などが、Googleビジネスプロフィールやポータルサイト、地図サービスに掲載されることです。

被リンクとサイテーションの違い

被リンクは、外部ページから自社ページへURLリンクが設定されている状態です。一方、サイテーションやブランド言及には、必ずしもリンクが付いているとは限りません。

比較項目 被リンク サイテーション・外部言及
URLリンク 原則として存在する 存在しない場合もある
主な対象 Webページ 企業、店舗、人物、商品、サービス
代表例 記事内の参考リンク 企業名、店舗名、住所、口コミ、紹介記事
実務上の目的 ページの発見や参照につなげる 企業や店舗情報を第三者が確認できる状態にする

外部言及があれば必ず評価されるわけではない

外部で言及されれば、必ず検索順位やAI引用が上昇するわけではありません。言及の数だけでなく、情報の正確性、関連性、掲載されている文脈、発信元の信頼性も含めて考える必要があります。

サイテーションの調べ方|自社サイトを除外して外部言及を確認する

自社の企業名やブランド名が外部サイトでどのように言及されているかは、Google検索を使って簡易的に確認できます。

例えば、ドコドアに関する外部サイト上の言及を探す場合は、Googleの検索窓に次のように入力します。

Google検索で入力

“ドコドア” -site:docodoor.co.jp

“ドコドア” 「ドコドア」という語句を含むページを探します。引用符で囲むことで、完全一致に近いフレーズ検索ができます。
-site:docodoor.co.jp ドコドアの自社ドメインを検索対象から除外します。これにより、外部サイトに掲載された言及を探しやすくなります。

"ドコドア" -site:docodoor.co.jpでの検索結果

検索結果には、ニュース記事、取引先の紹介ページ、制作実績、イベント情報、求人媒体、口コミサイトなどが表示される可能性があります。

参考:Google検索ヘルプ「Google検索を絞り込む」

表記違いやサービス名も検索する

1つの検索語だけでは、すべての外部言及を確認できません。法人名、略称、英語表記、サービス名、代表者名など、複数のパターンで検索します。

会社名の検索

“ドコドア” -site:docodoor.co.jp

“株式会社ドコドア” -site:docodoor.co.jp

アルファベット表記の検索

“docodoor” -site:docodoor.co.jp

サービス名の検索

“ドコドアMEO” -site:docodoor.co.jp

“正式なサービス名” -site:docodoor.co.jp

地域や評価軸を組み合わせた検索

“ドコドア” 新潟 -site:docodoor.co.jp

“ドコドア” 制作実績 -site:docodoor.co.jp

“ドコドア” 評判 -site:docodoor.co.jp

検索結果で確認するポイント

  • 企業名やブランド名が正しく記載されているか
  • 自社サイトへのリンクが設定されているか
  • どのような文脈で紹介されているか
  • サービス内容や会社情報が古くないか
  • 店舗名、住所、電話番号、営業時間が正しいか
  • 肯定的、中立的、否定的のどの文脈で掲載されているか

見つけたサイテーションを一覧化する

外部言及を見つけたら、URLだけでなく、掲載内容や修正の必要性も記録します。スプレッドシートなどにまとめておくと、定期的な確認や修正依頼がしやすくなります。

確認項目 記録する内容
掲載ページ ページ名、URL、ドメイン
言及対象 会社名、サービス名、店舗名、担当者名
掲載の種類 記事、口コミ、企業紹介、事例、求人、プレスリリース
リンク 自社サイトへのリンクの有無
情報の正確性 名称、住所、電話番号、サービス内容が正しいか
文脈・評価 肯定的、中立的、否定的、判断困難
対応方針 修正依頼、リンク依頼、情報更新、対応不要

検索結果の件数を、そのままサイテーション数として扱わない

この方法は、外部サイト上のブランド言及を見つけるための簡易調査です。Googleにインデックスされていないページ、ログインが必要なSNS、画像や動画内だけで紹介されている言及、異なる表記の言及などは検索結果に出ない場合があります。

表示件数だけを評価するのではなく、実際のページを開き、ブランド名が本文中に掲載されているか、情報が正確か、どのような文脈で紹介されているかを確認しましょう。

調査結果を改善施策につなげる

情報が古い場合

媒体の運営者や記事の編集担当者へ、正確な最新情報と根拠を添えて修正を依頼します。

自社サイトへのリンクがない場合

読者が公式情報を確認しやすくなる場合は、公式サイトやサービスページへのリンクを依頼します。検索順位の操作だけを目的とした依頼は避けましょう。

肯定的な紹介を見つけた場合

掲載元の利用条件を確認したうえで、自社サイトのメディア掲載情報や実績ページから紹介することも検討します。

否定的な口コミや誤情報を見つけた場合

感情的に削除を求めるのではなく、事実関係を確認します。正当な批判には改善内容を示し、明らかな誤情報には根拠を添えて訂正を依頼します。

【2026年6月調査】AI検索が引用するドメインはどう変化したか

Ahrefsは、自社ツール「Ahrefs ブランドレーダー」などを使用し、日本で検索した際に5つのAIプラットフォームが引用するドメインの順位を分析しています。

  • Google AIモード
  • Google AIによる概要(AI Overviews)
  • ChatGPT
  • Perplexity
  • Microsoft Copilot

2026年6月の総合順位では、次のような結果が公表されました。

順位 ドメイン 前回順位 主な特徴
1位 YouTube 1位 動画、解説、レビュー
2位 note.com 5位 個人・企業による記事
3位 日本語版Wikipedia 2位 百科事典型の情報
4位 Amebaブログ 7位 体験、日常、レビュー
5位 Yahoo!知恵袋 圏外 Q&A、ユーザー投稿
6位 PR TIMES 9位 企業の公式発表
7位 Reddit 圏外 コミュニティ、意見交換
8位 my-best.com 圏外 比較、検証コンテンツ
9位 楽天市場の商品ページ 圏外 商品情報、レビュー
10位 英語版Wikipedia 10位 英語圏の百科事典型情報

※本調査は、引用回数の絶対値ではなく、対象期間・対象クエリにおけるドメインの順位を中心に比較したものです。すべての質問で同じ順位になることを示すものではありません。

「AIが口コミ重視のアルゴリズムに変わった」とは断定できない

Q&A、口コミ、比較系サイトの順位上昇は確認できますが、このランキングだけからアルゴリズム変更の内容や因果関係までは判断できません。「今回の対象データでは、ユーザー投稿型サイトの存在感が高まった」と捉えるのが適切です。

業界によって引用されるドメインは異なる

Ahrefsが自動車関連の質問に絞って分析した結果では、Goo-net、carview、ネクステージ、カーセンサー、MOTAなど、自動車業界に関連するサイトが上位に入りました。

この結果から得られる実務上の示唆は、すべての企業がnoteやPR TIMESだけを目指せばよいわけではないということです。

飲食店であればグルメポータル、美容であれば美容系予約サイト、不動産であれば物件ポータルなど、自社の顧客が日常的に参照し、実際のAI回答でも引用されている業界メディアを確認する必要があります。

参考:Ahrefs「日本でAIが引用するドメイン最新ランキング 2026年6月版」

【ドコドア支援事例】飲食店情報を整理した後にAIで推薦表示を確認

ドコドア支援事例:飲食店の店舗情報整備

ドコドアが支援したある飲食店では、自社サイト、Googleビジネスプロフィール、食べログをはじめとするグルメポータルに掲載された店舗情報を確認し、内容の不整合を整理しました。

確認した主な項目

  • 店舗名
  • 住所、番地、ビル名
  • 電話番号
  • 営業時間、定休日
  • 予約先URL
  • 店舗や料理の説明
  • 提供しているメニューやサービスと強み

実施した対応

  • 現在の正しい店舗情報を確認
  • 各サイトの店舗情報を更新
  • Googleビジネスプロフィールを更新
  • 主要グルメポータルの内容を確認・修正
  • 店舗や料理、サービスの説明を整理

施策後に確認したこと

特定の地域・料理ジャンルに関するAI検索で、対象店舗が推薦候補として表示される事例を確認しました。下記は、各AIツールで実際に検索した「駅名+接待+地酒」での結果の一例です。都内の居酒屋(接待)激戦区ですが、下記のAI Overviews,AIモード,ChatGPT,Perplexityで推薦候補として表示が確認できました。

 

恵比寿 接待 地酒での各AIでの検索結果

本事例を読む際の注意点

AIの回答は、質問文、検索地点、確認日、ログイン状態、口コミ、競合店舗、自社サイトの内容など、複数の要因によって変化します。そのため、NAP情報の整備だけが推薦表示の原因であるとは断定していません。

NAPは一字一句の一致よりも、情報の正確性を優先する

自社サイトでは「1丁目2番地3号」、ポータルサイトでは「1-2-3」と記載されているからといって、それだけで別の店舗として扱われるとは限りません。

重要なのは、店舗名、住所、電話番号、営業時間などの内容が、実態と矛盾していないことです。

記号や略称も可能な範囲でルールを統一しておくと、社内管理や外部媒体の更新がしやすくなります。ただし、「一文字違えばAI評価を失う」といった断定は避ける必要があります。

AI検索とローカル検索に備えるサイテーション整備5つのステップ

AI検索とローカル検索の双方に備えるため、次の5つの順番で情報を整備します。

STEP 1

自社サイトを公式情報の基準にする

最初に、自社サイトに掲載している会社情報・店舗情報を整理します。

  • 会社名、店舗名
  • 住所、電話番号
  • 営業時間、定休日
  • サービス内容、料金
  • 予約方法
  • 運営会社、代表者

Googleビジネスプロフィールだけを「絶対的な正解」にするのではなく、社内で管理している正しい情報を、自社サイトと各媒体へ反映する運用が適切です。

STEP 2

Googleビジネスプロフィールと主要ポータルを更新する

Googleは、完全かつ正確なビジネス情報を登録し、営業時間などを最新に保つことを推奨しています。

ローカル検索の主な要素は、関連性、距離、知名度です。NAP情報を整えるだけで、検索順位が決まるわけではありません。

  • Googleビジネスプロフィール
  • 食べログなどの業界ポータル
  • 予約サイト
  • SNSのプロフィール
  • 地域情報サイト
  • 採用媒体

参考:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Googleのローカル検索結果のランキングを改善する方法」

STEP 3

構造化データを実装する

自社サイトには、事業内容に応じてOrganizationやLocalBusinessなどの構造化データを実装します。

構造化データは、会社名、住所、電話番号、公式URLなどの意味を、機械が読み取れる形式で検索システムへ伝える補助手段です。

構造化データを実装しても、AI回答への引用や検索順位が保証されるわけではありません。ページ上に表示されている情報と一致させ、正しく検証することが重要です。

参考:Google Search Central「Introduction to structured data markup」

STEP 4

第三者が確認できる情報を増やす

自社サイトだけで情報を発信するのではなく、顧客や業界関係者が利用している媒体にも、検証可能な情報を掲載します。

  • 業界メディアへの寄稿
  • 専門家としての記事監修
  • 事例や調査データの提供
  • 新商品・新サービスのプレスリリース
  • 顧客からの正当な口コミ
  • イベントや地域活動に関する記事掲載

広告目的だけの情報や不自然な口コミを大量に作るのではなく、発表日、発信主体、事実、根拠を確認できる情報を積み重ねることが重要です。

STEP 5

AI回答と事業成果を計測する

AI回答は変動するため、1回表示されたかどうかだけで成果を判断しないようにします。

  • 使用したAIサービス
  • 確認日
  • 質問文
  • 検索地域
  • ログイン状態
  • 自社名の表示有無
  • 引用されたURL
  • 競合企業の表示状況
  • 指名検索数
  • Webサイトへの流入
  • 電話、予約、問い合わせ数

AI上での表示率だけでなく、指名検索や問い合わせ、来店、予約などの事業成果まで追跡することが重要です。

AI検索のサイテーションに関するよくある質問

Q. 自社サイトとポータルサイトは一字一句同じにする必要がありますか?

必須ではありません。店舗名、住所、電話番号、営業時間などの内容が矛盾していないことが重要です。記号や略称を含めて表記ルールを決めておくと、社内で管理しやすくなります。

Q. NAP情報を整えればAIに推薦されますか?

推薦を保証するものではありません。NAP整備は、企業や店舗情報の矛盾を減らすための基礎施策です。コンテンツ、口コミ、知名度、検索地点、質問との関連性なども影響します。

Q. Google検索で表示された件数がサイテーション数ですか?

いいえ。検索結果の件数は概算であり、すべての外部言及を示すものではありません。実際のページを開き、ブランド名の掲載状況や情報の正確性を確認してください。

Q. 構造化データを入れればAIに引用されますか?

引用を保証するものではありません。構造化データは、ページ内にある情報の意味を検索システムへ伝えるための補助手段です。ページ上に表示されている内容と一致させる必要があります。

Q. プレスリリースはLLMO対策になりますか?

公式発表を第三者が確認できる形で残す手段として活用できます。ただし、プレスリリースを配信すれば自動的にAIへ引用されるわけではありません。発表日、企業名、商品内容、調査データなど、検証可能な事実を含めることが重要です。

Q. AI検索対策ではどの媒体を優先すべきですか?

自社の顧客が利用し、実際のAI回答でも引用されている媒体を優先します。総合ランキングだけを見るのではなく、業界名、地域名、商品カテゴリーなど、顧客が使用する具体的な質問で引用元を確認してください。

まとめ:ブランド情報の整合性を、AIに選ばれる土台にする

AI検索で引用・推薦されるために必要なのは、特定の媒体と文章を一字一句一致させる「ハック」ではありません。

まず、自社サイトに正確で最新の公式情報を掲載します。そのうえで、Googleビジネスプロフィールや主要ポータルとの矛盾を減らし、独自の事例、調査、実績、顧客評価など、第三者が確認できる情報を積み重ねます。

2026年6月のAhrefs調査からは、AIプラットフォームや業界によって、引用されるドメインが大きく異なることも分かります。

総合ランキングだけを追うのではなく、自社の顧客が使用する質問や業界において、どの情報源が参照されているのかを確認することが重要です。

AI検索対策は、Webサイトだけを最適化する取り組みから、Web上に存在する企業・店舗情報全体を管理する取り組みへ広がっています。

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