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【P-Max広告とリスティング広告AI MaxはECサイト運用ではマスト】組み合わせと各種アップデート

こんな悩みがあるEC運用者はいらっしゃいませんか?
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「広告費はかけているのに、どこで効いているのか分からない」
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「P-Maxで売上は上がっているが、“誰が、どのキーワードで”買っているのか見えづらい」
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「検索広告は細かく調整できるけれど、手間がかかりすぎて追いつかない」
こんなモヤモヤを感じることが増えてきますよね。
ここ数年で、Google広告まわりは大きく変わりました。
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Performance Max(パフォーマンス最大化)キャンペーン、いわゆる P-Max広告
(Googleの全ての配信面に自動で広告を出し、AIが最適化してくれる仕組み)が、
ECサイトにとって“標準ツール”になりつつあります。P-Max広告に関する内容はこちらの記事で解説しています。 -
2025年には AI Max for Search campaigns(AI Max付き検索広告)
(通常の検索キャンペーンに、AIによる検索語句拡張や広告文自動生成、最終URL最適化などの機能をまとめて追加できる仕組み)が登場しました。
AI Maxに関する内容はこちらの記事で解説しています。
P-Maxだけでも売上は伸びますが、
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どの検索語句から売れているのか
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どのブランドワードが利益を支えているのか
といった「細部」が見えづらくなります。一方、AI Max付き検索広告は、検索語句レベルでの可視化とコントロールができますが、放っておくとブランドイメージとズレた配信をしてしまうリスクもあります。
そこで本記事では、
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P-Max広告=攻め(新規開拓と全チャネルの売上拡大)
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AI Max付き検索広告=守りと精密な刈り取り(ブランド・高意図ワードの利益確保)
という役割でとらえ直し、
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どのように役割分担させるか
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どのように予算とKPI(重要な指標)を設計するか
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週次・月次で何を見ればよいか
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どこまで自動化し、どこから人が見るべきか
を、EC担当者目線で整理していきます。
目次
【トピック1】おさらい:P-Max広告とAI Max付き検索広告の役割
1-1. P-Max広告の得意なこと・苦手なこと
簡単に言うと
P-Maxは、
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検索結果
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YouTube
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ディスプレイ
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Gmail
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マップ
など、Googleのほぼ全部の枠に、**1つのキャンペーンでまとめて出せる“おまかせ広告”**です。
ECでは商品フィード(商品名・価格・画像が入ったデータ)と組み合わせやすく、
「とりあえず全体の売上を伸ばしたい」ときの主役になりやすいです。
もう少し専門的に言うと
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全チャネル横断配信(検索/ディスプレイ/YouTubeなど)
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機械学習による自動入札とクリエイティブ最適化
により、既存のキャンペーンと比べて
同等のCPAで平均10〜20%前後コンバージョン増加が見込めた、という公式・外部レポートもあります(引用)。参考:Googleヘルプ
一方で、
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どの検索語句から成果が出たか
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どの面(YouTube/検索など)がどれくらい寄与したか
は、従来の検索キャンペーンほど細かく見えません。
「成果は出ているが中身がブラックボックスになりやすい」のが弱点です。
1-2. AI Max付き検索広告の役割と機能
簡単に言うと
AI Maxは、
これまでの検索キャンペーンに
「AIがキーワードを広げる・広告文を作る・最適なURLを選ぶ」
という追加レイヤーをかぶせる機能
です。キャンペーンタイプは「検索」のままですが、その上にAIの補助が乗るイメージです。参考:Googleヘルプ
もう少し専門的に言うと
公式ヘルプの整理では、AI Maxは次のような機能群から成ります。引用:Googleヘルプ
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AI Max expanded matches(拡張マッチ)
既に追加したキーワードをもとに、AIが新しいブロードマッチキーワードを生成し、
そのトラフィックが「Total: AI Max expanded matches」として集計されます。 -
AI Max landing page matches(LP・アセット起点マッチ)
キーワードにない検索語句でも、ランディングページやアセットの内容に基づいて
マッチしたトラフィックが「Total: AI Max landing page matches」として見えます。参考:Googleヘルプ -
Final URL expansion(最終URL拡張)
指定URL以外にも、サイト内の関連ページへ自動で遷移させる機能。 -
テキストカスタマイズ(旧 自動生成アセット)
LPや既存広告をもとに、見出し・説明文を生成し、レポートで「自動作成」として判別可能。 -
ブランド制御(ブランドインクルージョン/エクスクルージョン)
出したい/出したくないブランドを指定し、意図しないブランド表示を防ぐ設定。参考:Googleヘルプ

これらは検索語句レポート・キーワードレポート・アセットレポート・ランディングページレポート内に専用の列・集計行として表示されるため、
「AIがどこまで広げているのか」をかなり細かく追えるようになっています。参考:Googleヘルプ

1-3. 「検索語句拡張」と「intent match」の違い
ここが混乱しやすいポイントなので、まとめておきます。
簡単に言うと
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intent match(ここでは“検索意図を見てマッチさせる”広義の仕組み)
→ もともとあった部分一致(ブロードマッチ)などの進化形で、
「キーワードとピッタリ同じ言葉」ではなく、
意味や意図が近い検索語句にもマッチさせる考え方です。参考:HulkApps -
AI Maxの検索語句拡張
→ その intent ベースのマッチングに加えて、
AIが新しいブロードマッチキーワードやLP起点マッチを“追加で”作るレイヤーです。参考:Googleヘルプ
もう少し言うと
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intent match 的な動きは、「キーワードマッチタイプそのものの振る舞い」で、
現在のブロードマッチはかなり意図ベース寄りにチューニングされています(外部記事より引用)。 -
AI Maxはその上に、
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既存キーワードをもとにAIが生成したブロードマッチ(AI Max expanded matches)
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ランディングページやアセットを起点にしたキーワードレスマッチ(AI Max landing page matches)
を追加し、「今まで届かなかった“新しい検索機会”」を取りにいく役割です。参考:Googleヘルプ
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なので、イメージとしては
intent match:
「入力したキーワードが、どう解釈されてマッチしているか」という土台のルールAI Maxの検索語句拡張:
その土台の上に、AIが新しいマッチパターンを増やしている仕組み
と考えると整理しやすいと思います。
1-4. 2つを「対立」ではなく「役割分担」でとらえる
簡単に言うと
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P-Max=「まだ店を知らない人も含めて、新規を広く取る担当」
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AI Max付き検索=「指名検索・高い購買意図のキーワードで、確実に刈り取る担当」
です。
もう少し専門的に言うと
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P-Max
→ 新規顧客比率・全体売上・ROAS(広告費用対効果)を見ながら、
「どのカテゴリにもっと投資すべきか」を探る“探索と拡大”の役割。 -
AI Max付き検索
→ ブランド名や「○○ 通販」「○○ 最安値」のような意図の高いクエリを、
intent match+AI Maxの拡張で取りこぼさず、CPA(1件あたり獲得単価)を安定させる役割。参考:Googleヘルプ
【トピック2】基本設計:P-MaxとAI Max検索をどう組み合わせるか
2-1. 典型的なアカウント構造(イメージ)
小〜中規模ECの一例(推奨パターン・要検証)
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P-Max
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キャンペーンA:全商品 or 主力カテゴリをまとめたP-Max
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AI Max付き検索
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キャンペーンB:ブランドキーワード(ショップ名・自社ブランド名)
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キャンペーンC:高意図ノンブランド(「カテゴリ名+通販」「悩み+解決」など)
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まずブランド(B)でAI Maxの挙動に慣れ、問題なければノンブランド(C)へ広げると安全です。
商品点数が多いECの一例
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P-Max:利益率や単価でカテゴリ分割(高利益カテゴリ用/中価格帯用/在庫処分用など)
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AI Max検索:
高利益カテゴリ・リピート頻度の高いカテゴリを優先して、
ブランド+高意図ノンブランドをカバー
2-2. 予算配分と見るべきKPI(フレーム)
簡単に言うと
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P-Max=「攻めの投資枠」
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AI Max検索=「利益を守るベース枠」
というイメージで考えると整理しやすいです。
予算配分の一例(あくまで一例・要検証)
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P-Max全体:広告費の 40〜60%
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AI Max付き検索(ブランド+ノンブランド):30〜50%
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実験・リマーケティング:10〜20%
※事業・利益率・新規比率によって最適値は変わるため、必ず自社データで検証してください
見るべきKPIの例
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P-Max:新規比率/カテゴリ別ROAS
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AI Max検索:ブランドCPA/コンバージョン率/
「AI Max expanded matches」と「AI Max landing page matches」の比率と成果。参考:Googleヘルプ
【トピック3】実務フローと属人化を防ぐ自動化とチーム体制
3-1. 週次フロー(目安)
チェックリスト(推奨フロー)
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P-Max
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コンバージョン数・CPA・ROAS
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新規顧客比率(新規顧客モード利用時)
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AI Max付き検索
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検索語句レポート
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「Match type」でAI Max由来の語句を確認。参考:Googleヘルプ
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成果の悪い語句→除外キーワードへ
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ブランドNGワードの追加
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共通
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指定したしきい値を超えるCPA悪化・CVR低下がないか
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大きな変動があったキャンペーンだけ詳細を見る
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3-2. 月次レビュー(仮説→実験→学習)
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カテゴリ別の売上・広告経由売上・ROAS
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新規/既存構成比と、新規獲得コスト
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P-MaxとAI Max検索の役割分担が想定どおりか
(例:P-Maxが上流接点、AI Max検索が指名・比較フェーズ、など)
そのうえで、
「来月はこの3つだけ試す」
という実験案(例:P-Maxで高利益カテゴリを増額/
AI Maxノンブランドで新テーマ追加/ブランドCPA目標の見直し)を決めると、運用が回りやすくなります
3-3. 属人化を防ぐ最低限ほしい自動化(例)
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指標アラート
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CPA・ROAS・CVRがしきい値を超えたらメール通知(Google広告ルール or スクリプト)
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検索語句レポートの整理
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AI Max expanded matchesで成果の悪い語句を抽出し、除外候補として一覧化(半自動)参考:Googleヘルプ
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ダッシュボード
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P-MaxとAI Max検索の主要指標をLooker Studioなどで1画面に集約。
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3-4. チーム体制(誰が何を見るか)
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社内
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目標売上・利益ラインの設定
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週次・月次レポートの確認と意思決定
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外部パートナー(任せると良い領域:推測)
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AI Max・P-Maxの設計とチューニング
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スクリプトやダッシュボードなどの自動化実装
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ゴールと守るべきラインは社内で決める
“どう実装するか”は専門家と一緒に進める
という分担がおすすめです。
よくある失敗パターンと回避策
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P-Maxだけでブランド検索の刈り取りが弱い
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原因:ブランドキーワード専用の検索キャンペーンがない/弱い。
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対策:AI Max付きブランドキャンペーンを必ず用意し、P-Maxと役割を分ける(推奨)。
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AI Maxの拡張を放置してムダな検索語句に配信
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原因:検索語句レポートの「Match type:AI Max」を見ていない。参考:Googleヘルプ
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対策:週1回の定期チェック+除外登録。
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運用が属人化して担当交代のたびにゼロからやり直し
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原因:P-MaxとAI Max検索の意図・KPI・チェックフローがドキュメント化されていない。
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対策:
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「役割分担」「予算配分ルール」「週次・月次チェック項目」を1〜2枚の資料にまとめる
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除外キーワードやブランド制御はスプレッドシートで履歴管理
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まとめ:2025年以降のEC広告で押さえる3つのポイント
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P-MaxとAI Max付き検索は“対立”ではなく“役割分担”
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P-Max=新規と全体売上を伸ばす攻め
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AI Max検索=intent match+AI拡張で指名・高意図クエリを取りきる守り
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予算配分・KPIは利益構造とセットで決める
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利益率・LTV・新規/既存比率を見ながら、
「どこにP-Max」「どこにAI Max検索」を厚くするかを毎月見直す。
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AIに任せる部分と人が見る部分を決めて、自動化+ドキュメント化する
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検索語句レポート・AI Max expanded matches/landing page matches・P-Max指標を
週次・月次で“同じ型”で振り返る仕組みを作る。参考:Googleヘルプ
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この3つを押さえておけば、
「P-Max+AI Max検索」をなんとなく使う段階から、
自社の戦略として設計して使いこなす段階へ、一歩進めるはずです。
「設定方法に不安がある」「思ったような成果が出ない」「より効果的な運用方法を知りたい」といった場合は、専門家のサポートを受けることで、より確実な成果向上が期待できます。
私たちは、ECサイトでのP-Max広告運用において豊富な経験を持ち、業界特性に合わせた最適な戦略提案が可能です。お気軽にご相談ください。成果向上に向けて、具体的で実践的なソリューションをご提案いたします。
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用語集
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Performance Max(P-Max)キャンペーン
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定義:検索・ショッピング・YouTube・ディスプレイ・Discover・Gmail・マップなど、複数の配信面をひとつのキャンペーンでまとめて最適化し、コンバージョン(購入や問い合わせなど、成果として数えたい行動)や売上の最大化を目指す自動入札型キャンペーン。
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AI Max for Search campaigns(AI Max)
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定義:既存の検索キャンペーンの上に、AIによる検索語句マッチング強化・広告文(広告に表示される見出しや説明文)の自動作成・最終ページ(ランディングページ)にもとづくマッチング拡張などをまとめて追加する機能レイヤー。
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Demand Genキャンペーン
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定義:YouTube・YouTube Shorts・Discover・Gmailなど、ビジュアル中心の配信面に特化して、まだ検索していない潜在顧客に対して認知や興味をつくることを目的としたキャンペーンタイプ。
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intent match(インテントマッチ)
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定義:ユーザーが入力した検索語句の文字だけでなく、「何をしたいのか」という意図(インテント)に近い関連語句にもマッチさせる考え方。ブロードマッチ(広い一致)の動きの中核となる概念。
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ROAS(広告費用対効果)
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定義:広告によって得られた売上を、かけた広告費で割った指標。たとえば広告費10万円で売上50万円なら、ROASは500%となる。
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よくある質問(FAQ)
質問1:P-MaxとAI Max検索、どちらから始めるべきでしょうか?
回答1:
結論としては、「まずはP-Maxで全体の獲得ボリューム(どれくらい取れるかの量)を把握しつつ、その後にAI Max付きの検索キャンペーンで“守りどころ”を固める」流れがおすすめです。
P-Maxだけで始めると、どの検索テーマが効いているのかが見えづらくなりがちですが、最近は検索語句インサイトが強化されているため、そこから「ブランド名+購入系」「カテゴリ名+通販系」など、利益につながるテーマを抜き出し、AI Max付き検索キャンペーン側でキーワードとして押さえると、全体のコントロールがしやすくなります。
質問2:Demand Genキャンペーンは、必ず一緒に運用したほうがいいですか?
回答2:
結論としては、「予算に余裕があり、新規顧客の母数(将来の見込み顧客の数)を増やしたいときには、Demand Genも組み合わせたほうが良い」です。
ただし、限られた予算で短期的な売上を求める場合は、まずP-MaxとAI Max検索で“今すぐ客”を取り切ることを優先し、その後にDemand Genを追加すると、投資対効果を測りやすくなります。Demand Genは「上流の種まき」なので、最初から大きな予算を入れるより、小さくテストしながらP-Max・検索側の動きとセットで評価するのが現実的です。
質問3:低利益商品は、広告から完全に外してしまっても良いでしょうか?
回答3:
結論としては、「“入口商品として意味があるかどうか”を見てから決めるべき」で、機械的にすべて外すのはおすすめしません。
たとえ利益率が低くても、新規顧客の多くが最初に選ぶ商品であれば、その後のアップセル(より高い商品を提案すること)やクロスセル(別の商品を一緒に提案すること)を前提に、ある程度の広告費を許容する価値があります。逆に、リピートやセット販売につながりにくい低利益商品であれば、広告からは外し、自然検索やメルマガ・同梱チラシなど、コストの低いチャネル(費用があまりかからない経路)で売る方針に切り替えたほうが、全体のROASは安定しやすくなります。
質問4:P-MaxとAI Max付き検索キャンペーンが、同じ検索語句を取り合ってしまうことはありませんか?
回答4:
結論としては、「取り合い(内部競合)は起こり得るため、役割分担を決めたうえでレポートを見ながら調整する必要があります」。
具体的には、ブランド名や高意図のカテゴリキーワード(例:「ブランド名+通販」「カテゴリ名+購入」など)はAI Max付き検索キャンペーン側で「守り」として明示的に押さえ、P-Max側ではフィード構成や目標ROASを通じて“取りに行きすぎない”ようにバランスを取ります。
検索語句レポートで、「P-MaxのSearchから取れているテーマ」と「AI Max検索から取れているテーマ」を定期的に見比べ、どちらで取るべきかを決めていく運用が重要です。
質問5:少人数チームでも、P-MaxとAI Max検索・Demand Genを運用できますか? それともプロに任せた方が良いでしょうか?
回答5:
結論としては、「少人数チームでも運用は可能ですが、“設計と検証の初期フェーズ”だけでも専門家に相談すると、遠回りを減らせます」。
P-MaxもAI Maxも自動化のレベルが高いため、基本設定だけであれば社内運用でも対応できます。ただし、
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商品の役割設計(高利益/入口商品などの整理)
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キャンペーンごとのKPI設計(何を成功とみなすかの数字決め)
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P-Maxと検索キャンペーンの棲み分け
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除外設定やブランドセーフティの方針
といった「最初の設計」を誤ると、予算の割に利益が残らない状態が長く続いてしまいます。
そのため、方針やゴールは自社で決めつつも、最初の数か月だけはプロと一緒に設計・検証し、その後は社内で回せる部分を増やしていく、という二段構えの考え方が現実的です。
ドコドア マーケティング部
有資格:Google広告認定資格、Googleアナリティクス個人認定資格など