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【悪用厳禁】Web制作・Webデザインに使用できる心理学効果15選!|心理効果を使う際のポイントや注意点も
集客・宣伝力のある優れたWebサイトを制作するには、人間の心理効果を理解する必要があります。
Webサイトは「いかにユーザーの心に影響を与えるのか」が極めて重要です。その上で、どういったものが人の目を惹くのかを理解していなければ、費用や技術が揃っていても魅力のあるWebサイトを作ることはできません。反対に、人間の心理を理解し、それに対して効果的なWebデザインを設計できれば、簡素なWebサイトであっても大きな魅力を持つことが十分にあります。
今回の記事では、Web制作において有用な心理効果を15個ほど解説します。ホームページ制作などの場面で、デザインをどうするべきか迷っている人は必見です。心理効果を取り入れる際のポイントや注意点もまとめましたので、最後までご覧ください。
Web制作で使える心理効果15選!
1.ハロー効果
ハロー効果とは、一部の目立つ特徴に全体の評価をひきずられてしまうという効果です。例えば、実際にどうなのかを知らず、「身なりの整った人は仕事ができそうだと感じる」「有名なスポーツ選手の宣伝する商品は高品質だと感じる」といったものが例として挙げられます。特徴的な一部分からイメージが連想されて行き、やがてそのイメージが全体の評価に影響していく、というものがハロー効果です。ハロー効果をWebデザインに利用するには、連想されるイメージが良さそうな部分を強調する必要があります。
「強調するだけなら簡単なことだ」と思われるかもしれませんが、注意点もあります。それは、あくまでもハロー効果が発揮されるのは「部分的」であること。イメージの良さそうなフレーズを隅々まで全て強調してしまうと、逆にそれらが「特徴的」ではなくなってしまい、効果を発揮できません。加えて、ハロー効果には、悪い方向に評価を引きずられる「ネガティブハロー効果」というものもあり、これにも注意が必要です。
2.バンドワゴン効果
「バンドワゴン」は、パレードで先頭を進む音楽隊の車を意味します。この音楽隊の車に、人が列となっていく様子を示す「バンドワゴン効果」とは、多くの人に支持されているものほど価値が高いと感じる心理効果です。人気No.1、〇〇万人が活用中、といった広告に価値を感じるのは、このバンドワゴン効果によるものです。Webサイトにおいてバンドワゴン効果を利用するには、製品やサービスが多くの人に評価されている、ということを示す必要があります。可能であるなら、「たくさんのユーザーが支持」といった曖昧なニュアンスよりも、数字を使って客観的に事実を示す方がイメージが良くなります。
3.ジンクピリチオン効果
「世界スペックレート基準を満たすハイユーザビリティモデル」というフレーズを聞いてどう感じますか?もし、「よくわからないけれど高品質そうだ」と感じたなら、それはジンクピリチオン効果によるものです。この心理効果は、意味を知らないフレーズでも、イメージの良い単語があれば、なんとなく良さそうに感じてしまうという効果です。Webサイトでも、言葉と単語を工夫してこの効果を利用することが可能ですが、意図がどうであれ嘘の情報を示してしまわないことに注意が必要です。ちなみにこのフレーズは、筆者が考えた造語です。
4.ヴェブレン効果
ヴェブレン効果は、価格が高いほど価値を感じ、それを自慢したくなるという心理効果です。例えば、ブランド品で考えると、それに対してどのような心理効果があるか分かりやすいかもしれません。これは、実際の機能よりも、価格が高いことで価値を感じ、自己顕示に影響を与えるというものです。Web制作では、インスタに映える、みんなに自慢できる、といったブランド力、付加価値を示せれば、ヴェブレン効果を活用できるでしょう。
5.保有効果
保有効果とは、一度自身で所有したものには高い価値を感じてしまう、という心理効果です。この効果をWebサイトで利用し、ターゲットに対して高い価値を感じさせるには、実際に製品やサービスを所有したような感覚にさせることや、お手軽に所有させることが有効です。これは、ウェブサイト上における個人のプロフィールやダッシュボードの実装、製品・サービスのお気に入り機能や保存機能の実装、使用期間を設けての提供、返品保証の実装などによって実現できます。Webデザインはもちろん、サービス全体を工夫する必要があるでしょう。
6.アンカリング効果
最初に与えられた情報によって意思決定が左右される現象のことを「アンカリング」と言います。ハロー効果とよく似ていますが、アンカー(船のいかり)が下ろされた場所に全体が固定される様子を想像すると、この心理効果がイメージしやすいでしょう。実際のWeb制作においても、ファーストビューというサイトで一番最初に表示される部分を示す言葉があり、非常に重要視されています。初見でどのような印象を与えたいかを意識することが、Webサイト全体の評価に大きく影響します。
7.ウィンザー効果
ウィンザー効果とは、「情報を発信する当事者よりも、全く関係のない第三者の情報の方が信頼されやすい」という心理効果です。直接的な宣伝よりも、ユーザーの口コミやレビューを参考にする、という経験はありませんか?
当事者であることを避けられないWeb制作においてこの心理効果の活用は難しそうですが、口コミやレビューをWeb上で示すことにより、ウィンザー効果を利用することは可能です。
8.単位フレーミング
数字の単位を変化させることで、実際の数字よりも大きく感じさせたり小さく感じさせたりする心理効果です。例として、1.5kgよりも1500gの方が重そうに感じる。50万より、500,000と表記する方が多く感じる。といったものが単位フレーミングです。Webサイト上で大きくみせたい数字の桁は大きくし、小さく見せたい数字は桁を小さくする、といったことでこの効果は得られます。注意点として、グラフでの数値を比較する際に、片方のデータの単位だけを変更するといった、統計の印象の操作は、その意図に気づいたユーザーからのイメージダウンに繋がるためおすすめできません。
9.強調フレーミング
先ほど紹介した単位フレーミングと同系統の心理効果である「強調フレーミング」とは、同じ情報の印象を操作できてしまう心理効果です。単位フレーミングでは単位を操作し、数字の大小の感じ方に影響を与えていましたが、強調フレーミングでは情報の表現を変えます。例えば、情報としての意味は全く同じでも、1000人中200人が助からない手術、よりも成功率80%の手術とポジティブに言われた方が不安を感じにくいでしょう。これはWeb制作のテキストにおいても活用できる心理効果です。ただし、客観的な印象は与えられないことに気をつけましょう。
10.希少性の法則
「数量限定!」「期間限定!」…こういったフレーズを目にし、思わず手を伸ばしてしまった経験のある方は多いのではないでしょうか?これこそがまさに希少性の法則です。自身にとって価値があるかは別とし、手に入りづらいものに高い価値を感じる、という心理効果です。Webサイトにおいて、限定するものや手に入りづらいものを設定することでこの効果を得られます。
お手軽に導入できる心理効果ですが、だからこそ要注意なことがあります。最近では希少性の法則を強調した広告があふれ、消費者が鬱陶しがる例が散見されます。あまりにも執拗にアピールされた希少性の法則は、「胡散臭い、中身がなさそう」といった印象を与え、かえってイメージダウンに繋がる可能性があるため注意が必要です。
11.返報性の原理
恩返しや義理、といった言葉がありますが、これを実際に示す心理効果が返報性の原理です。相手から何かを善意で受け取った時に何かを返したくなる、といった心理のことです。Webサイト上で、無料見積もり、コラムや解説のページを設けることがこの返報性の原理を利用していると言えるでしょう。ただし、返報性の原理には個人差が大きく、必ずしも「恩が返ってくる」わけではないことは気に留めておきましょう。
12.決定回避の法則
ユーザーが選べる選択肢は、多ければ多いほど良い、というものではありません。なぜなら「決定回避の法則性」があるからです。決定回避の法則とは、人間は選択肢が多すぎるものに対してストレスを感じ、判断することを避けてしまうという法則です。裏を返せば、選択肢が少ないとストレスをあまり感じることなくその場で判断できる、ということを意味します。選択肢はなるべく減らし、YESかNoかの選択を後押しするWebデザインが、決定回避の法則を上手く利用したデザインと言えるでしょう。
13. 確証バイアス
いわゆる認知の歪みであり、事実とは関係なく、自身の願望や思考に肯定的な情報を評価し、そうで無い情報を軽視してしまうという心理効果が確証バイアスです。客観的な事実を認識できなくしてしまう厄介な心理効果とされることは多いですが、もちろんWeb制作に利用することは可能です。Webに訪れる人たちが持つと思われる願望や思考に肯定的な印象を与えることで確証バイアスは機能します。ただし、これには、Webに訪れると思われるターゲットユーザーの層がどういった人たちなのか、という分析が必要です。
14.損失回避性バイアス
損失回避性バイアスとは、人間は利益を得ることよりも損することを避ける傾向にある、ということを示した心理効果です。「メリットを示すよりもデメリットを伝える方が行動にしやすい」という見方によっては後ろ向きな心理効果です。Webサイト上でこれを利用するには、デメリットを伝えること、もしくは希少性の法則の活用と同じように、限定を設けて機会損失の可能性を作ることが挙げられます。ただし、不安の煽りすぎはユーザーの意欲をなくし、反感を買ってしまう可能性があることは注意しましょう。
15.現状維持バイアス
人間は変化を避け、現状維持を好む、という行動心理学における傾向を示すものが、現状維持バイアスです。環境の変化や新しいことへの挑戦になかなか手が出せないのがこのバイアスの影響です。消費活動の妨げとして考えられることの多い現状維持バイアスですが、Webデザインに活用することが可能です。例えば、Webサイトのリニューアルの際にも、リニューアル前と世界観、テーマカラーを統一し、それらを激しく変化させないことで、現状維持バイアスの効果を得ることができます。これはマイナスの意味ではなく、統一感、安心感を与えるというプラスの側面をWebデザインに利用できる、ということです。
リニューアルに合わせてガラッと雰囲気を変えて新規顧客を増やすのも一つの手ですが、これまでのユーザーに不安感を与えないために、デザインの軸はリニューアル前と変えないことも有効です。
ホームページに心理効果を取り入れるときのポイントと注意点
心理効果は人の印象を操作し、Webサイトの魅力を向上させるメリットのあるものです。しかし、人の印象を操作する、というのは危険な要素を多く含んでいるということでもあります。心理効果を利用する際に陥りがちな落とし穴をよく知っておきましょう。
1.過剰にプレッシャーをかけない
「希少性の法則」や「損失回避バイアス」などは、限定数や期間限定のオファーを提示するなどで購入を促す手法ですが、ユーザーに不安やプレッシャーを感じさせすぎると逆効果です。ストレスを与えてしまい、Webサイトに悪い印象を残す可能性があります。過剰な煽りは避け、適度な促しに留めるようにしましょう。
2. 透明性や信頼性を持つ
心理的手法を使用していることを明確にすることで、ユーザーとの信頼関係を築くことができます。特に「フレーミング」や「ジンクピリチオン効果」は情報の透明性を損なってしまう恐れがあります。プライバシーに関する声明や、データの詳細などをわかりやすく提示し、ユーザーにとって信頼感、安心感を与える必要があります。
3. ユーザー体験(UX)を大切に
「アンカリング効果」や「バンドワゴン効果」など、印象によってユーザーの決断に影響を与える技法も、長期的にはユーザーの利益を第一に考えた設計を心がける必要があります。短期的なアクセス増加を狙いすぎると、ユーザーが後悔する選択を促し、リピート率の低下や悪評に繋がることがあります。
まとめ|Web制作に迷ったらドコドアへ
今回の記事では、ホームページ制作に利用できる心理効果について解説しました。
心理効果を効果的に利用できれば、強い集客力・宣伝力を持つホームページを制作することができるでしょう。しかし、心理効果を適切に扱えなければ、事実誤認、誇大広告に繋がり、むしろイメージダウンを引き起こしてしまう可能性があります。そのため、十分なターゲット層の分析、デザインの構築などが必要です。
しかし、Webサイトの制作や運用のノウハウがなく、何から取り組めば良いのか分からない方も多いでしょう。
弊社・ドコドアは会社設立以来、1,600社以上のホームページを制作してきました。その経験から得たWebマーケティングの知識やSEO対策のノウハウを活用して、貴社のWeb戦略をトータルサポートいたします。
見た目が美しいことはもちろん、閲覧者が正しく情報を受け取れるデザイン・導線をご提案。貴社の伝えたい情報が伝わる、効果的なホームページを制作します。せっかく作ったのに「ターゲットに響かないサイト」にしないためにも、ぜひ一度ドコドアにご相談ください。
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ドコドア 編集部
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