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webデザインに活用できる行動心理学について解説!

日常の中で無意識に狙った効果へ誘導されていることが多い行動心理学。嘘を見抜くヒントになったり、しぐさから感情がわかったりというように対人関係に用いられることもあれば、スーパーの陳列や、書店のポップ、広告のキャッチコピーなどさまざまなマーケティングに利用されることもあります。

そんな行動心理学ですが、普段よく目にするwebサイトにも利用されていることがあります。

本記事ではwebデザインにおける行動心理学について解説しています。

本記事が参考になれば幸いです。

 

また、ユーザーの心理と関連のあるUI/UXについて理解を深められる記事も公開しています。こちらもあわせてご覧ください。

「UI/UX」とは?|意味や違いのほか成功事例5選わかりやすく徹底解説!

そもそも行動心理学とは?|心理学との違い

本記事のタイトルにも含まれている「行動心理学」。「心理学と何が違うの?」「認知心理学とか心理学っていっぱいあるよね!?」となってしまいがちです。

そこでこのセクションでは心理学について整理してみましょう。

まず、心理学とは人間の心について深く知ることが根本にある学問です。人間の心はさまざまな要因によって揺れ動くものです。その要因それぞれと心の関係を深く追求するために、心理学は多くの分野に派生しています。それがわかる具体例として、日本の心理学諸学会連合には53の学会が加盟しています。

基礎心理学と応用心理学

「心理学」はまず基礎心理学応用心理学に分けられます。

前者の基礎心理学は、人間にそもそも備わっている心の仕組みについて研究する学問です。基礎と名前にあるように、心の基本的な仕組みや働きなどを一般法則として研究します。

後者の応用心理学は、基礎心理学を踏まえた上で、日常の中のさまざまな要素と心の関係を研究し、具体的に活用することを目的とした学問と言えるでしょう。

基礎心理学の種類

基礎心理学には以下に紹介する分野が存在しています。(一例)

・認知心理学

・発達心理学

・社会心理学

行動心理学

・生理心理学

・学習心理学

・性格心理学(人格心理学)

・言語心理学

・知覚心理学

・神経心理学

応用心理学の種類

基礎心理学同様、応用心理学にも多数の分野が存在しています。(一例)

・臨床心理学

・犯罪心理学

・スポーツ心理学

・災害心理学

・教育心理学

・産業心理学

・家族心理学

・交通心理学

・芸術心理学

 

基礎心理学、応用心理学のどちらも分野が多く研究対象が細かく分かれていることがわかります。

行動心理学

では、本題の行動心理学とはどのような分野を研究しているのでしょうか。

行動心理学とは人間の物事の考え方、感じ方、行動との関係を研究します。しぐさや表情などの人間の表層に生じる行動から心理という深層を分析するとも言えるでしょう。

ビジネスシーンにおいては相手との円滑なコミュニケーションに役立てることができるほか、マーケティングにおける戦略の中に行動心理学を踏まえた手法を取り入れることが可能です。そのため、ビジネスとの親和性が高く、ビジネスの文脈の中でたびたび「行動心理学」の文字が登場するのです。

webデザインに活用できる行動心理学・心理効果

こちらではwebデザインに活用できる行動心理学・心理効果についてご紹介します。

クレショフ効果

認知バイアスの一種であるクレショフ効果。人間は複数の画像を並べて見せられた時に、無意識に画像と画像の間の関係性やストーリーを補完し、解釈してしまうという心理効果です。

引用:株式会社インフィニティー採用サイト

例に挙げたメインビジュアルでは、凛とした社内での女性と笑顔でコミュニケーションをとる女性、笑顔の男性と女性を見ることができます。

これらの画像群から無意識に「プロフェッショナルかつ誠実でありつつ、親しみやすそうな会社だな。」と関係づけて補完してしまうことがあります。このようにクレショフ効果を活用することでwebサイトが与える印象をより良くすることが可能です。

ストループ効果

突然ですが次の画像をご覧ください。

画像の中の文字を認識する際に少し時間がかかったり、認識した後もどこか違和感を感じたのではないでしょうか。

ストループ効果とは言葉や図形と色彩が一致していない場合に認識することが遅くなってしまう効果のことです。

先のイメージ画像では、男性がピンクで女性が青色で着色されています。公衆トイレなど多くの場面で男性が青色、女性がピンクで表されていることが多い現代。これまでの経験による無意識な刷り込みと色彩が異なっているため、ストループ効果が発生します。

また、信号の色彩も同様です。こちらは文字にそもそも色を表す赤、黄、青が含まれているため、よりストループ効果を感じやすいでしょう。赤という文字から得られるイメージと文字色が異なっているため認識・処理に時間がかかってしまいます。

webデザインにおいては、ストループ効果があることを前提に、わざと違和感を演出するのか、普遍的なイメージを与え、整合性を重視するのか、というように意図にあったカラーリングにすることが必要です。

目標勾配仮説・アフォーダンス理論(シグニファイア)

目標勾配仮説は物事の終わりや目的、報酬が近づいてくると行動を起こすモチベーションが高まり、行動が加速しやすいとする仮説です。

webデザインにおいては、お問い合わせフォーム・アンケートフォームのような各種入力フォームのページデザインに活用することができます。

後どれくらいの内容を入力すれば完了できるのかわからないフォームはユーザーに大きな負担を与えてしまいます。負担が大きすぎるあまり、フォームの入力を途中で断念してしまうユーザーも少なくありません。

そこで、現在全体のどのあたりまでフォームが進行しているのかがわかるデザイン(下のイメージ図だと① ② ③ ④ の表示が該当。)を採用することでユーザーの心理的負担を減らすことができます。また、終わりが見えるデザインを採用することで目標勾配仮説の効果を得ることも可能です。入力を進めるとフォームの終わりが近づいていることが可視化されてユーザーに伝わればフォーム入力を動機づけることができるでしょう。

また、アフォーダンス理論(シグニファイア)も利用可能です。アフォーダンス理論とは、物体の姿形が人間に用途を示唆するという理論だと考えるとわかりやすいかと思います。

たとえば、ノブがついているドアでは、ノブをひねることでドアを開けることができるのだと人間は推測することができます。また、メモリがついている棒があれば、長さを測るための道具だと推測できますし、ベッドのようなものがあれば、休息を取るための道具だと推測できるでしょう。

webデザインにおいては、アイコン等のデザインによってユーザーにその働きを知覚させるような場合に用いられます。上のイメージ図だと右下のボタンが該当します。

右下の赤い四角を我々はボタンであると認識できる場合が多いでしょう。白背景のフォームに異質な赤四角があるだけでボタンだと判別できます。また、ボタンを押すとどのような働きが起こるでしょうか。ボタンに表示されているのは「>>」だけですが、次のページに遷移できると考えた方が多いと思います。

このように事細かに説明を加えなくともアフォーダンス理論を利用することでユーザーにストレスを与えずにwebページを利用することができます。

 

本記事でご紹介した行動心理学・心理効果の他にも多くのものが知られています。

合わせて ホームページで使える心理効果11選 もぜひご覧ください。

webデザインに行動心理学を活用する時に気をつけたいこと

行動心理学をwebデザインに活用する際には「ユーザーを不快にさせない」という視点を持つことが大切です。

たとえばカリギュラ効果。カリギュラ効果とは禁止された行為をしたくなってしまう効果のことです。禁止される前はなんとも思っていなかったのに、禁止されると興味が湧いたりする効果といえばわかりやすいでしょう。

学生時代に「テスト期間だから遊ぶこと・漫画・ゲーム禁止!」と言われ、遊びたくなったり漫画を読みたくなったり、ゲームをしたくなったりといった経験がある方も多いのではないでしょうか?

ですが、webデザインにおいてカリギュラ効果の多用は禁物です。

たとえば、美容液の紹介ページのwebデザインにおいて

「一度使うと効きすぎるので買わないでください」

なんて絶対に目に入るように大きく表示されたらどうでしょうか。カリギュラ効果が働いて購買意欲を駆り立てられるユーザーもいるでしょうが、「そんなこと言われるなら買わない」「そもそもこの感じのキャッチコピーが好きじゃない」というようにマイナスな感情を抱いてしまうユーザーも発生することが考えられます。

他にも人々が他者の行動を参考にして自分の行動を決定しやすい傾向にあるという社会的証明の原理を活用して、「リピート率No.1」のようなキャッチコピーもよく目にします。

他者の評価が良いことを知ることができるくらいのワンポイントなら効果的でしょう。しかし、延々と

「〇〇ランキング1位選出!」

「△△ランキング上位入賞!」

「10年連続売り上げNo.1!」

「主婦が選ぶ今年買うべきベストアイテム1位!」・・・

と表示されたらどうでしょう。購買意欲が刺激されるよりもうんざりするユーザーが多いのではないでしょうか。

上に挙げた例は一例ですが、行動心理学をwebデザインに活用する際には「ユーザーを不快にさせていないか」という視点を持つことが非常に大切です。無意識に誘導させることができるのが行動心理学の大きな強みです。反対に誘導したい意思が透けてしまっては逆効果です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

本記事ではwebデザインにおける行動心理学について解説しました。

デザインの意図を読み取るヒントにもなる行動心理学。行動心理学について少し学んだ上でホームページを見ていると思わぬ発見があるかもしれません。

 

弊社ドコドアでは、行動心理学の要素を取り入れたホームページをご提案しています。

また、これまで手がけてきた1,600社以上のホームページから得たノウハウやwebマーケテイングを活用して貴社のweb戦略をトータルサポートいたします。

ぜひお気軽にご相談ください。

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