- アプリ開発
「それ、アプリならできます」アプリで開発できることをWebサイトと比較しながらモバイルエンジニアが解説!

この記事は、アプリ開発だからこそできることを技術的観点から目的別に解説します。
Webサイトとモバイルアプリを比較して、目的に対してどのような形で実現するのが最適なのかを探っていきます。
目次
こんな疑問ありませんか?
ソフトウェア開発に携わる中で、Webサイトを制作することもあれば、モバイルアプリを開発することもあります。
その中で、お客様からよくこんな疑問を耳にします。
- 「Webサイトとアプリ、どちらを作ればよいのだろう?」
- 「すでにWebサイトを持っているが、本当にアプリも作る必要があるのか?」
- 「Webサイトでできることと、アプリでできることは何が違うの?」
これらの問いは、事業のデジタル戦略を考える上で非常に重要です。
しかし、それぞれの技術的な特性や、それが事業にどのような価値をもたらすのかを正確に理解するのは簡単ではありません。
この記事は、そんな疑問をお持ちの方々のために、モバイル開発の現場にいるエンジニアの視点から書かれています。
この記事を読み終える頃には、以下の点が明確になっているはずです。
- Webサイトとアプリの技術的な違いと、それぞれの得意分野に関する「エンジニア視点の知識」
- ご自身のビジネスゴールを達成するためにどちらを選ぶべきか、その「判断基準となる考え方」
最適なデジタル戦略を描くための一助となれば幸いです。
この記事におけるWebサイトとアプリの定義
まず、この記事で用いる「Webサイト」と「アプリ」という言葉の定義を明確にしておきましょう。
- Webサイト
特定のドメイン(例えばwww.docodoor.co.jpなど)内で運営されているWebページ全体のこと。単に「サイト」と呼ばれたり、「ホームページ」と呼ばれたりすることもある。
参考:(https://www.weblio.jp/content/Webサイト) - アプリ
application software(アプリケーションソフトウェア)やapplication program(アプリケーションプログラム)の略称である。主にスマートフォンやタブレットなどのデバイスで使用されるソフトウェアを指す。
参考:( https://www.weblio.jp/content/アプリ)
両者の大きな違いの一つに、ユーザーが利用を開始するまでのプロセスがあります。
Webサイトは、ユーザーが「ブラウザ」というアプリを使ってURLにアクセスするだけで閲覧できます。
一方、モバイルアプリは、App StoreやGoogle Playといった「プラットフォーム」から、ユーザー自身のスマートフォンにダウンロード(インストール)してもらう必要があります。
この「インストール」という一手間が、アプリならではの深いユーザー体験やビジネス価値を生み出す鍵となります。
また、モバイルアプリは一般的に、公開するためにプラットフォームの審査・承認が必要です。
私たちドコドアでは、Flutterという技術を用いて開発を行っています。
これにより、iOSとAndroid、両方のプラットフォームに対応したアプリを一つのプログラムで効率的に開発することが可能です。
より詳しい情報は、以下の記事もご参照ください。
Webサイトとアプリ、それぞれの得意なこと
Webサイトとアプリは、どちらが優れているという単純な話ではなく、それぞれに得意な役割があります。
Webサイトの得意なこと
- 手軽なアクセスと情報の拡散力
- URLを知っていれば誰でもすぐにアクセスでき、リンクを共有するだけで簡単に情報を広められます。
- 検索エンジンにも登録されるため、不特定多数のユーザーにリーチするのに非常に長けています。
- OSに縛られない汎用性
- スマートフォン、PC、タブレットなど、ブラウザさえあればどんなデバイスからでも同じように閲覧できます。
モバイルアプリの得意なこと
- パフォーマンスとオフライン利用
- デバイスに直接インストールされるため、Webサイトよりも高速で滑らかな操作感を実現できます。
- また、データを端末内に保存することで、インターネット接続がない環境でも利用できる機能を実装可能です。
- スマートフォン機能との連携
- ログイン機能やプッシュ通知でそのアプリで一貫したユーザー体験を実現できます。
- カメラ、GPS、各種センサー、生体認証など、スマートフォンの機能を最大限に活用できます。
- これらがアプリの価値を最も特徴づける点と言えるでしょう。
| 特性 | Webサイト | モバイルアプリ |
|---|---|---|
| アクセス方法 | ブラウザ経由でURLにアクセス | ストアからダウンロード・インストール |
| 主な目的 | 情報の発見と拡散 | ユーザーの定着と深い体験 |
| パフォーマンス | ネットワークに依存 | 高速で応答性が高い |
| オフライン利用 | 限定的 | 可能 |
| スマホ機能連携 | 非常に限定的 | フルアクセス(カメラ、GPSなど) |
| ユーザーエンゲージメント | 受動的 | 能動的(プッシュ通知など) |
| 公開プロセス | 即時公開可能 | プラットフォームの審査が必要 |
【具体例】モバイルエンジニアだからこそ伝えたい!アプリ開発の真価
ここからは、モバイルアプリが持つ「スマホ機能との連携」という強みが、どのようなビジネス価値を生み出すのか、具体的な機能例を交えてご紹介します。
1. プッシュ通知とディープリンクを組み合わせた、効果的なユーザーアプローチ
プッシュ通知は、アプリの存在をユーザーに思い出してもらうための強力なツールです。
しかし、その真価は「ディープリンク」と組み合わせることで発揮されます。
ディープリンクとは、通知をタップしたユーザーを、アプリのトップページではなく、特定の情報が掲載されたページへ直接誘導する仕組みです。
これにより、「ただ通知する」だけでなく、「ユーザーが見たい情報に一瞬でたどり着ける」というストレスのない体験を提供できます。
- 事例:お墓参りアプリ「おもいのり」
- 故人の命日や記念日に合わせてリマインド通知を送ることで、ユーザーの継続的な利用を促し、大切な人とのつながりを維持する手助けをしています。通知から直接お墓参りのページへ遷移できるため、ユーザーはスムーズに故人を偲ぶことができます。
2. スマートフォンのセンサーを利用した外部機器との連携機能
モバイルアプリは、スマートフォンのカメラや各種センサーを、単なる入力装置以上の「業務ツール」として活用できます。
- 具体例:カメラでのQRコード読み込みによる業務フローの効率化
- 課題イメージ:工事のメンテナンス業務で使われる備品の管理が、手作業による目視確認で行われており、手間と時間がかかっていました。
- 機能イメージ:備品にQRコードを貼り付け、タブレットのカメラで読み取るシステムを考案しました。これにより、備品の状態を機械的に管理できるようになり、手入力の手間の削減と業務効率化が期待できます。
- 具体例:ジャイロセンサーやBluetoothによる外部機器連携
- ジャイロセンサーによるスマホの傾きを記録するアプリで、スマホを持ち歩くユーザーの状態を自動で検知し、記録する機能を考案しました。これにより、よりユーザーの行動データの収集が可能になります。
- Bluetooth連携:Bluetooth対応の外部センサー機器とアプリを連携させ、センサーが測定した結果を自動で記録・管理する仕組みを考案。センサーで記録したデータの活用とワークフローの最適化が期待できます。
3. OSが提供する認証機能を活用した安全なログイン機能
Face IDや指紋認証といったOSレベルの生体認証機能をアプリのログインに組み込むことで、ユーザーはパスワードを覚える手間から解放されます。
これは利便性の向上だけでなく、パスワード漏洩のリスクを低減させ、サービスのセキュリティを大幅に高めることにも繋がります。
4. AppStoreやGooglePlayが提供する機能を活用したサービスの提供
プラットフォームが提供する機能を活用することで、開発コストを抑えつつ、ユーザーにとって安心で便利なサービスを構築できます。
- 具体例:アプリ内課金による安全な決済システム
- サブスクリプションサービスの決済に、AppleやGoogleが提供する公式のアプリ内課金システムを利用することを想定。
- ユーザーは使い慣れた安全な方法で支払いができ、サービス提供者は自前で複雑な決済システムを構築する必要がなくなります。
- 具体例:ストアレビューによるユーザーとの繋がり構築
- アプリ内で特定の操作を完了したユーザーに対し、自然なタイミングでストアレビューを促す機能を考案しました。
- ユーザーからのフィードバックはサービスの品質改善に不可欠です。レビューに真摯に返信することで、開発者とユーザーとの間に信頼関係が生まれ、サービスのファンを育てることに繋がります。
結局、Webサイトとアプリ、どちらを選ぶべき?
ここまで見てきたように、Webサイトとアプリはそれぞれ異なる目的と強みを持っています。
- 企業の存在やサービス内容、採用情報などを不特定多数に広く伝えたい場合は、まず「Webサイト」が適しています。
- 一方で、特定の目的(業務効率化、顧客との継続的な関係構築など)を達成するための「道具」としてソフトウェアを考えているなら、「アプリ」がその真価を発揮します。
あなたの「やりたいこと」はどちらに近いでしょうか?以下のチェックリストで考えてみてください。
| もし、あなたの主な目的が… | 推奨される選択肢 | 理由 |
|---|---|---|
| 不特定多数のユーザーに、広く会社の存在やサービスを知ってほしい | Webサイト | 検索エンジンでの発見しやすさと、URL共有の手軽さが情報の拡散に最も効果的です。 |
| 物理的な現場作業や社内業務の効率を改善したい | モバイルアプリ | QRコード読取、GPS、各種センサー連携など、ハードウェア機能を活用して現実世界の業務とデジタルを直結できます。 |
| 特定のユーザーに繰り返しサービスを利用してもらい、深い関係を築きたい | モバイルアプリ | プッシュ通知や最適化されたUI/UXにより、ユーザーの定着率(リテンション)を高める施策が豊富です。 |
| インターネット接続がない環境でも、機能を提供したい | モバイルアプリ | データを端末内に保存することで、オフラインでの利用が可能になります。 |
| 来店予約や商品購入など、Web上で完結するインタラクティブな機能を提供したい | Webアプリケーション | インストール不要で、Webサイトの利便性とアプリのような動的な機能を両立できます。 |
| 特定の外部機器(例:計測器、スキャナー)と連携する必要がある | モバイルアプリ | Bluetoothなどを通じて、Web技術では不可能なハードウェアとの直接通信が必須となります。 |
この記事では詳しく触れませんでしたが、チェックリストにある「Webアプリケーション」も強力な選択肢です。
これは、Webサイトの技術を使いながら、来店予約、ECサイト、料金シミュレーション、投稿サイトといったアプリのような動的な機能を提供するものです。ドコドアでは、こうしたWebアプリケーションの開発実績も豊富です。
もし、ご自身のやりたいことがどの選択肢に当てはまるか迷う場合は、ぜひ一度ドコドアにご相談ください。
「何を達成したいのか」を考えて判断する
Webサイトとアプリ、どちらを選ぶべきか。その答えは、あなたがソフトウェアを通じて「何を達成したいのか」という目的の中にあります。
作りたいもののイメージはあっても、それをどのような形で実現するのが最適なのかを判断するのは難しいものです。
私たちドコドアは、お客様のビジネスゴールを深く理解し、最適な技術と形でその実現をサポートするパートナーです。特に、Flutterを用いた効率的で高品質なアプリ開発を得意としています。
「こんなことを実現したい」という想いを、ぜひ私たちにお聞かせください。最適な解決策を一緒に考え、ご提案させていただきます。
ドコドア エンジニア部
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