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FlutterFlowのデメリットとできないことは?代替案や賢い活用法を解説

近年、企業が独自のモバイルアプリを持つことは、ブランディングや顧客獲得において極めて重要な戦略です。その中で、GoogleのUIフレームワーク「Flutter」をベースとしたローコードツール「FlutterFlow(フラッターフロー)」が大きな注目を集めています。
直感的な操作でiOS、Android、Web向けアプリを同時開発できるスピード感は、新規事業の立ち上げやMVP(実用最小限の製品)開発において、従来の開発を凌駕する魅力を放っています。
しかし、どのような革新的なツールも万能ではありません。導入後に「やりたいことができない」という壁に突き当たり、コストと時間を浪費しないためには、デメリットや技術的な限界を正しく理解しておく必要があります。
この記事でわかること
- FlutterFlowでは対応できない「技術的な制約」
- 将来的な保守・運用における「コード品質のリスク」
- 失敗しないための「賢い活用戦略と移行タイミング」
これまで1,600社以上のWeb・アプリ開発をサポートしてきたドコドアが、プロの視点でその『リアル』を解説します。
目次
- FlutterFlowでのアプリ開発なら「ドコドア」へ
- FlutterFlowの基本コンセプトと市場での立ち位置
- FlutterFlowの致命的なデメリット:コード品質と保守性の課題
- 技術的な制約:FlutterFlowのノーコード機能で「できないこと」の具体例
- ビジネス戦略上のリスク:ベンダーロックインとコストの推移
- Web展開とSEOにおける致命的な弱点
- セキュリティとコンプライアンスの注意点
- 後悔しないために。FlutterFlowの外注でチェックすべき3つのポイント
- 失敗を回避するための賢い活用戦略:MVPとPoC
- 成長に伴う移行戦略:スクラッチ開発への切り替え
- まとめ|FlutterFlowを活用したアプリ開発はドコドアへ
FlutterFlowでのアプリ開発なら「ドコドア」へ

ドコドアはFlutterFlowによるアプリ開発を得意としております。
エアトリグループの上場企業ハイブリッドテクノロジーズ(東証 4260)の完全子会社でもあるドコドアは、最新の技術を用いたスマートフォンアプリ開発、AI開発、SalesforceをはじめとしたCRM構築など、ニーズに合わせた様々なシステム開発に対応しております。親会社であるハイブリッドテクノロジーズ社と連携した大規模アプリ開発も可能で、大手ならではの安心感と、小回りのきく提案・対応力が強みです。アプリ開発を検討されている方、アプリ開発会社選びで迷っている方は、お気軽にドコドアへご相談ください。
▼まずはサービスページをご確認ください
https://docodoor.co.jp/flutterflow/
▼お問い合わせ・ご相談はこちら
https://docodoor.co.jp/flutterflow/#contact
FlutterFlowの基本コンセプトと市場での立ち位置
FlutterFlowは、コードを一行ずつ書く代わりに、視覚的なエディタを使用してアプリを構築するプラットフォームです。「ビジュアルプログラミング」と呼ばれ、ボタンやリストなどの部品を配置してアプリを完成させます。
最大の強みは「スピード」と「コスト」
従来の開発に比べ、およそ3分の1の期間とコストでリリースできる可能性があります。スタートアップや、予算を抑えつつ新機能を検証したい企業にとって理想的な選択肢です。Firebase等のクラウドサービスとも密接に連携しており、高度な機能も比較的容易に実装できます。
2026年現在の立ち位置
現在の市場において、FlutterFlowは「あらゆるアプリを完結できる魔法の杖」ではありません。あくまで「特定の目的において最高の効率を発揮する専門ツール」です。成功のためには、何が苦手で何が不可能なのかを知ることが第一歩となります。
▼FlutterFlowの詳しいメリットは下記記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
FlutterFlowの致命的なデメリット:コード品質と保守性の課題
技術者が最も懸念し、ビジネスオーナーが軽視しがちなのが「自動生成されるコードの品質」です。これはアプリの寿命や拡張性に直結します。
自動生成コードの可読性と複雑性
FlutterFlowが生成するコードは、エンジニアが長期的なメンテナンスを前提に設計したものとは異なり、ツールによって機械的に出力されるという特性があります。そのため、専門用語で「冗長なコード」と呼ばれる状態になりやすく、改修を繰り返すなかで動作確認や保守の工数が増大する傾向にあります。
こうしたFlutterFlow特有の構造を理解し、アプリの成長に合わせて適切な判断を下せるのは、スクラッチ開発の深い知見を持つ専門家だけです。私たちは、コードの性質を見極めた上で最適な運用をサポートし、プロジェクトの持続的な成長を実現します。
完全移行の難易度とリライトのリスク
「コードエクスポート機能」があるため、サービス解約後も安心と思われがちですが、現実は甘くありません。コードの品質ゆえに、将来スクラッチ開発へ移行する際、「一から作り直したほうが早い」という判断になりやすいのです。これは将来的な「作り直し」という追加投資のリスクを意味します。
カスタムコードによる安定性の低下
標準機能外を補うために独自のコード(カスタムコード)を挿入できますが、ビジュアルエディタ側と干渉し、予期せぬ不具合を引き起こすリスクがあります。解決には高度な知識が必要となり、ローコードの「手軽さ」が損なわれる矛盾が生じます。
技術的な制約:FlutterFlowのノーコード機能で「できないこと」の具体例
高度なデザインとUIの微調整
デザイナーがミリ単位で指定した「こだわり」の完全再現は至難の業です。
- タブバーのカスタマイズ: 独自のアンダーライン装飾など、標準外のデザイン。
- 多言語対応の制限: ビデオプレーヤー等の設定画面が英語固定になる不自然さ。
- マイクロインタラクション: 物理法則に基づいた繊細なアニメーション。
デバイス固有の高度な機能(ネイティブ連携)
- AR(拡張現実)や高度なセンサー: カメラ越しの3D配置やBluetooth機器との精密通信。
- バックグラウンド処理: アプリを閉じている間の大量データ同期や複雑な計算。
複雑なビジネスロジックとエラー処理
- 共通エラー処理の欠如: アプリ全体のエラー表示を一括管理できず、個別の記述が必要。
- 大規模データの操作: 万単位のデータの複雑な並べ替えや瞬時の計算ロジック。
ビジネス戦略上のリスク:ベンダーロックインとコストの推移
ベンダーロックインの現実
FlutterFlowは一企業の製品です。開発元が方針変更や料金改定を行った場合、その影響を直接受けます。また、プラットフォーム側のアップデートによる不具合発生時、自社では修正できず「対応を待つしかない」状況も起こり得ます。
コストパフォーマンスの分岐点
初期費用は安いですが、長期的には以下のコストが増大します。
- 月額サブスクリプション: 2025年後半の改定により、チーム規模に応じた課金が強化されています。
- 外部サービス利用料: ユーザー増に伴い、Firebase等の従量課金が自社サーバー維持費を上回る場合があります。
▼FlutterFlowの詳しい料金プランについてはこちら
Web展開とSEOにおける致命的な弱点
Webアプリとしても公開したい場合、ビジネス上見過ごせない弱点があります。
検索エンジンに反映されにくい(SEOの脆弱性)
最大の問題はSEOに極めて弱い点です。FlutterFlowのWebアプリは、検索エンジンが内容を正しく読み取れない描画方式を採用しています。 集客を検索流入に頼るなら、ブログやLPはHTMLやWordPressで作成し、機能面のみをFlutterFlowで運用する「ハイブリッド構成」が推奨されます。
読み込み速度とユーザー離脱
初回表示までに数秒から十数秒かかることがあり、ユーザーが内容を見る前に離脱するリスクがあります。
セキュリティとコンプライアンスの注意点
セキュリティ設定は「自己責任」
Firebaseのアクセス権限設定などを誤ると、データ漏洩につながります。これはツールの欠陥ではなく、利用側の知識不足が招くリスクです。
厳格な規制への非対応
医療情報などの極めて機密性の高いデータを扱う「HIPAA」などの基準に、標準では準拠していません。日本国内の要配慮個人情報を扱う際も、高度な専門知識による設計が不可欠です。
後悔しないために。FlutterFlowの外注でチェックすべき3つのポイント
「コストを抑えて早く作りたい」という思いから外注先を選び、運用フェーズで後悔するケースは少なくありません。外注先を選ぶ際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。
1. Flutter(コード)への深い理解があるか
FlutterFlowは「コードが書けなくても作れる」ツールですが、トラブル解決や高度な機能実装にはDart言語やFlutterフレームワークの知識が不可欠です。「ノーコード専門」を謳う会社の中には、ツール外の不具合に対応できないケースもあります。手書きコード(スクラッチ開発)の知見がある会社を選ぶのが、長期的なリスク回避の鍵です。
2. 要件定義とデザインのバランス感覚
FlutterFlowには「標準でできること」と「無理をすればできること」の境界線があります。無理なカスタマイズを強行すると、バグの温床になりコストも跳ね上がります。プロジェクトの目的に合わせ、「ここは標準機能で」「ここはカスタムコードで」と最適なバランスを提案してくれるパートナーを選びましょう。
3. 将来の「卒業」を見据えた設計
ビジネスが成長すれば、いずれFlutterFlowからスクラッチ開発へ移行する日が来ます。その際、データベース(Firebase等)の設計がずさんだと、データの移行に膨大な追加コストがかかります。「将来作り直すこと」を前提に、拡張性の高いデータ構造を設計できるかが、プロとアマチュアの分かれ目です。
失敗を回避するための賢い活用戦略:MVPとPoC
デメリットを知った上で「使い所」を絞るのが、賢いビジネスリーダーの判断です。
MVP(実用最小限の製品)としての活用
「本当にユーザーに使われるか?」を検証する段階で、数千万円をかけるのは無謀です。FlutterFlowで低予算かつ素早くリリースし、フィードバックを得るアジャイル開発こそが現代のスタンダードです。
FlutterFlowでの開発が適している3つのケース
ドコドアでは、以下のような「スピードと検証」が求められるプロジェクトにおいて、FlutterFlowの活用を推奨しています。
- 社内業務の効率化アプリ: 現場の報告作業や在庫管理など、SEOを必要としないクローズドなツール開発。
- 新規サービスのプロトタイプ: 「投稿・チャット」などの基本機能を備えたアプリを早期リリースし、市場の反応を見るケース。
- AI連携の検証ツール: ChatGPT等の最新APIを組み込み、ビジネスへの有効性をいち早く確認したい場合。
こうした「特定の目的」に特化させることで、デメリットを最小限に抑えつつ、最大限の恩恵を受けることが可能です。
成長に伴う移行戦略:スクラッチ開発への切り替え
プロジェクトが成長したとき、必ず「卒業」のタイミングが訪れます。
- 切り替えのサイン: パフォーマンス低下、機能の壁、従量課金コストの圧迫。
- 移行のコツ: データベース(Firebase等)は維持しつつ、アプリ側だけを段階的に書き換えることで、ユーザーデータを安全に引き継げます。
まとめ|FlutterFlowを活用したアプリ開発はドコドアへ
FlutterFlowにはコードの不透明さやデザイン再現の限界といったデメリットがありますが、これらは「まずは小さく始め、素早く市場を見る」フェーズでは大きな障害になりません。
大切なのは、開発手段を目的にしないことです。FlutterFlowを「戦略的なショートカット」として捉え、成長に合わせてスクラッチ開発を視野に入れる。この柔軟な姿勢が、ビジネスの価値を最大化させます。
ドコドアは、FlutterFlowによるスピード開発から、大規模なスクラッチ開発まで、あらゆるフェーズに寄り添う知見を持っています。デメリットを正しく理解し、最適なパートナーと共に歩むことで、皆様のアプリ開発は必ず成功へ近づきます。
FlutterFlowによるアプリ開発を検討されている方は、お気軽にドコドアへご相談ください。
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ドコドア エンジニア部
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