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【Shopify Flow】顧客分析を自動化!購入総額で顧客に自動でタグ付けする方法

ECサイトを運営していると、顧客ごとの購入傾向やリピーターの把握は欠かせません。しかし、手作業で顧客を分析し、購入金額ごとに分類していくのは非常に手間のかかる作業です。
そこで役立つのが Shopify Flow のテンプレート「購入総額の階層によって顧客を整理する」です。
このテンプレートを活用すれば、顧客が一定額以上の購入を達成した際に自動的にタグを付与し、顧客を「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」といった階層に分類することができます。これにより、セグメントごとのメールマーケティングやキャンペーン設計が容易になり、売上拡大につながります。
この記事では、このテンプレートの仕組みや設定方法、活用シナリオから応用テクニックまで、具体的に解説していきます。
目次
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Shopifyワークフローとは
Shopify Flowのワークフローは、注文や在庫、顧客データに基づいてルールベースの自動化を実現できるアプリです。 トリガー → 条件 → アクション という流れを組み合わせることで、日々の運用業務を大幅に効率化します。
詳しくはこちらの記事で紹介しているのでぜひご覧ください!
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートの概要
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートは、Shopify Flow が公式に提供するサンプルワークフローの一つです。
このワークフローを使うことで、顧客の累計購入金額が特定の閾値を超えたタイミングで、自動的に顧客タグが追加されます。
特徴
- 自動化された顧客分類手作業でスプレッドシートを管理する必要がなくなる。
- 柔軟な階層設計「10,000円以上はシルバー」「50,000円以上はゴールド」といった複数条件を設定可能。
- リアルタイム反映新しい注文が確定するたびにタグ付けが更新される。
このテンプレートを利用すれば、LTV(顧客生涯価値)の向上施策に直結するデータ整備が可能となります。
テンプレートを利用するメリット
- 手間を削減できる
顧客を購入額に応じて整理する作業を自動化することで、マーケティング担当者は戦略立案や施策実行に時間を割けるようになります。 - 精度の高いセグメントが可能
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートにより、特定の購入ボリュームを持つ顧客層を即座に抽出可能。ターゲティング広告やEメールキャンペーンの精度が高まります。 - 顧客体験の向上
たとえばゴールドランクの顧客に対しては、限定クーポンやVIP対応を提供できるため、顧客満足度の向上につながります。
ワークフローの仕組み
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートは以下のような流れで動作します。
- トリガー「注文が作成されたとき(Order Created)」が自動的にトリガーとなります。注文が入った瞬間にワークフローが発火し、自動化が開始されます。
- 条件分岐顧客の累計購入額を判定し、定義した閾値(例:¥10,000、¥50,000、¥100,000など)を超えているかを確認。
- アクション条件を満たした場合、該当する顧客に「silver」「gold」「platinum」などのタグを自動付与。
この仕組みによって、顧客データは常に最新の状態に保たれます。
作り方・設定手順(実践編)
ステップ1:Shopify Flowの準備
Shopify アプリストアから Shopify Flow をインストールしておきます。管理画面から「フローを作成」をクリック。

ステップ2:テンプレートを選択
ワークフローを作成から開くと最初から自作する「トリガーを選択」とテンプレートが見れる「テンプレートを閲覧」ボタンが出るので、今回は「テンプレートを閲覧」を選択。

テンプレート一覧から「購入総額の階層によって顧客を整理する」を選ぶ。

テンプレートを選択するとフローが表示されるので「インストール」をクリック。

ステップ3:階層のカスタマイズ
条件分岐を編集し、閾値を自社の顧客単価に合わせて設定。
例:
- ¥10,000以上 → Bronze
- ¥50,000以上 → Silver
- ¥100,000以上 → Gold

ステップ4:タグ付与の設定
- 「顧客にタグを追加」アクションで、実際に付与されるタグ名を入力。
- 英字タグ(bronze/silver/gold)を推奨すると、後の外部ツール連携にも便利。

ステップ5:保存とテスト
設定を保存し、テスト注文を作成して正しくタグが反映されるか確認。顧客情報ページのタグ部分に利用額に応じたタグがついていればOK。

活用シナリオ
メールマーケティングとの連携
Shopify Flowで自動的に付与されたタグは、Shopify Email や Klaviyo などの外部メールマーケティングツールと連携することで、より戦略的なアプローチが可能になります。
たとえば、次のようなシナリオが考えられます。
- Bronze顧客(¥10,000〜¥50,000未満)
→ 定期的なセール情報を配信して購入頻度アップを狙う。 - Silver顧客(¥50,000〜¥100,000未満)
→ 新商品の先行案内やポイントアップキャンペーンで関係を強化。 - Gold顧客(¥100,000以上)
→ VIP限定の割引や感謝クーポンを配信して長期的なファン化を促進。
これにより、タグ付け→セグメント化→配信→分析 のループが自動的に回るようになり、顧客育成のPDCAを省力化できます。
広告オーディエンスの最適化
Shopify Flowでタグを自動付与しておけば、Meta広告(旧Facebook広告) や Google広告 のカスタムオーディエンス作成にも活用できます。
たとえば「Gold顧客」に似たユーザーを類似オーディエンスとして抽出すれば、購入意欲の高い新規顧客層 にリーチできる可能性が高まります。
また、逆に「Bronze顧客」層にはリターゲティング広告を重点的に配信し、再購入を促すこともできます。
顧客ランクごとの限定ページ表示
ShopifyテーマやLiquidコードと組み合わせれば、タグに応じて表示内容を出し分けることも可能です。
{% if customer.tags contains "gold" %}
<p>いつもありがとうございます!GOLD会員限定の特別セール開催中✨</p>
{% endif %}
このように、タグベースでページをカスタマイズすることで、「あなたのための特別感」 を演出できます。
応用テクニック
複数条件を組み合わせた階層ロジック
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートは、単一条件でも機能しますが、他の条件と掛け合わせることで精度の高い分析が可能になります。
例1:購入回数との組み合わせ
「購入総額が¥50,000以上」かつ「購入回数が3回以上」の顧客に「loyal-silver」タグを付与。
これにより、一度高額商品を買っただけの顧客と、継続的に購入してくれている顧客を区別できます。
例2:特定カテゴリ限定の購入総額
商品タグやコレクションを条件に組み込むことで、たとえば「コスメカテゴリで¥30,000以上購入した顧客」に専用タグを付与することも可能。
タグの上書き・削除フロー
顧客の購買状況が変化した際に、古いタグが残ったままだと正確なセグメントができません。
そのため、条件を満たさなくなった場合には自動的にタグを削除するワークフローを追加するのが理想です。
例:
- Gold → Silver にランクダウンした場合、Goldタグを削除してSilverタグを付与。
Flowでは「顧客タグを削除」アクションを追加するだけで、簡単にこの制御ができます。
Slack・メール通知との連携
顧客のランクアップはビジネス上の重要なイベントでもあります。
Shopify FlowはSlack通知やメール送信とも連携できるため、スタッフにリアルタイムで知らせる仕組みを加えるのも有効です。
- Slack通知例:「🎉 新しいGold顧客が誕生しました!(氏名・購入総額)」
- メール通知例:「〇〇様がVIPランクに昇格しました。次回対応時に感謝メッセージを添えてください。」
これにより、スタッフ全体で顧客関係の質を高める文化を醸成できます。
導入時の注意点
タグの設計ルールを明確にする
Shopify Flowは柔軟にタグを追加できますが、運用が進むとタグの乱立が起こりがちです。
「gold」「ゴールド」「GOLD」のように表記揺れがあると、後でフィルタリングが困難になります。
おすすめのルール例:
- すべて英小文字
- 複数単語はハイフンで区切る(例:
high-value-customer) - ランクは数値で統一(例:
rank-1,rank-2)
これを事前に決めておくと、長期的な運用が安定します。
テスト環境での検証を徹底
本番ストアでいきなりワークフローを稼働させると、誤ったタグ付けや通知の大量発生につながる恐れがあります。
安全に運用を始めるためのステップ:
- テスト顧客を作成
- テスト注文を複数回行う
- 条件分岐が正しく機能しているか確認
- 不要なタグが残っていないかをチェック
Shopify Flowはテスト結果が即時に反映されるため、事前確認を怠らなければリスクは最小化できます。
他ワークフローとの干渉に注意
Flowを複数導入している場合、同じトリガー(例:「注文が作成された時」)を使うワークフロー同士で競合することがあります。
例:
- 「購入総額でタグを付ける」フロー
- 「初回購入時にウェルカムメールを送る」フロー
これらが同時発火する場合、処理の順序によってはタグの付与漏れや通知の遅延が発生することがあります。
回避策:
- フローごとに「待機」アクションを設定して時間差をつける
- 条件を明確に分岐して競合を防ぐ
まとめ|shopify flowならドコドアへ
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートは、Shopify Flowの中でも特に実用性が高いワークフローです。
これを導入することで、顧客分析が自動化され、セグメントマーケティングやロイヤリティ施策を効率的に進めることができます。
弊社では、Shopify Flow の導入支援からワークフローのカスタマイズ、マーケティング活用まで一貫したサポートを提供しています。
「購入総額の階層によって顧客を整理する」テンプレートを活用して顧客管理を最適化したい方は、ぜひお気軽にドコドアまでお問い合わせください。
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