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SoraのRemix(リミックス)機能を徹底検証してみた|使い方と効果を詳しく解説!

OpenAIが開発した次世代の動画生成モデル「Sora」は、テキストを入力するだけで、まるで実写のような高精細な映像を作り出すことができる革新的なツールです。その中でも、生成された動画に対して自然言語で編集指示を与えられる「Remix」機能は、特に注目を集めています。
以下、Remixをリミックスとします。
今回のブログでは、実際にSoraを使って動画を作成し、そのリミックス機能を検証しました。どのような修正が可能で、どの程度の変化が期待できるのかを明らかにしながら、リミックスの効果的な使い方と注意点についても詳しく解説していきます。
また、Soraに入力するプロンプトは、基本的に英語の方が効果的であるという点も重要です。その理由は以下の通りです:
- Soraは英語ベースで学習されている:OpenAIの他のモデルと同様、英語のデータセットで大量に訓練されているため、英語の方が意図を正確に汲み取ってくれます。
- ニュアンスの表現力が高い:たとえば「a cinematic view of a rainy Tokyo street at night」のように、映像的な雰囲気や繊細な描写を伝えやすいです。
- 日本語だと曖昧になりがち:構造がシンプルすぎたり、細かいディテールが伝わりづらいことがあります。
そのため、本記事ではプロンプトを日本語と英語の両方で記載しています。
【sora公式サイト】 https://openai.com/ja-JP/sora/
目次
元動画の制作:公園で遊ぶ日本の子供たち
まずは、Soraでリミックス検証用の元動画を制作しました。
テーマは「日本の公園で砂場遊びをしている子供たち」
実際に生成したい内容をChatGPTに相談したところ、英語でのプロンプト作成を提案され、日本語と英語の両方で詳細なプロンプトを作成しました。映像のリアリティや細かな質感描写、カメラアングルまで意識した内容になっています。
🎬 入力プロンプト(日本語)
「超リアルな4K解像度の映像で、日本の公園の砂場で遊ぶ子供たちの姿を映し出す。柔らかな午後の日差しが差し込み、周囲の桜やイチョウの木がそよ風で揺れる。子供たちは5〜6歳の日本の幼児で、Tシャツや半ズボン、ワンピースなどカラフルな服を着ている。肌の質感や髪のディテール、砂の粒子が手や服に付着する様子まで、現実と見間違えるほどリアルに再現されている。子供たちはプラスチックのシャベルやバケツを使い、笑顔で遊びながら砂を掘ったり積んだりしている。背景には公園の遊具やベンチが映り、日本らしい日常の風景が丁寧に描写されている。」
🎬 Prompt in English
“A hyper-realistic 4K video showing Japanese children playing in a sandbox in a public park. The soft afternoon sunlight filters through cherry blossom and ginkgo trees swaying gently in the breeze. The children, around 5 to 6 years old, wear colorful t-shirts, shorts, and dresses. Skin texture, individual strands of hair, and particles of sand sticking to their hands and clothes are rendered in lifelike detail. They laugh and smile while digging and building with plastic shovels and buckets. The background includes playground equipment and benches, capturing the atmosphere of a typical Japanese park.”
▲実際に生成された動画
まさに現実世界の風景と見間違えるほど自然で、子供たちの動作や表情、砂の質感まで緻密に表現されたものでした。
リミックスの使用法と指示文
リミックスの使用方法について
▲リミックスのプロンプトを入れる画面
生成された動画に対して、変更したい箇所を自然言語で入力し、リミックスの強度(1〜8段階)を選択することで、映像を微調整することができます。
このリミックス画面では、再生成する際の動画の画質やバリエーション数(何パターン生成するか)も自由に設定可能です。リミックスを繰り返すことで、より理想に近い映像へとブラッシュアップしていける点が大きな魅力です。
またSoraでは、画像生成においてもリミックス機能が利用可能です。以前にSoraで生成した画像や、外部からアップロードした画像をもとに、その画像から構図やスタイル、色合いなどの特徴を抽出し、イメージに沿った新しい画像を生成することができます。
リミックスの指示文
今回行ったのは、リミックス機能を用いて動画の一部を変更するテストです
以下のような「場面の変更」を目的にリミックスを行いました。
🛠 使用したリミックス指示文(日本語)
「子供たちが砂場で遊ぶシーンを、立派な砂のお城を作っている場面に変更してください。」
🛠 Remix Prompt in English
“Change the scene of children playing in the sandbox to one where they are building an impressive sandcastle.”
あえてシンプルな文にすることで、Soraがどのように解釈し、どこまでの変化を加えられるのかを検証しました。
リミックスの強度ごとの変化を比較検証
Soraのリミックスには「強度(Remix Strength)」というパラメータがあり、1から8まで段階的に変化の度合いを調整できます。今回は、まったく同じ指示文を使ってリミックス強度1から8までそれぞれ適用し、生成された動画を比較しました。
🔍 結果一覧
リミックス強度 | 変化の度合い | 視覚的な変化の有無 |
---|---|---|
1〜5 | ほぼ変化なし | 肉眼では違いが分からないレベル。間違い探しでも難しい。 |
6 | わずかに変化 | 子供たちの手元の砂が微妙に違い、形を作っているように見える箇所が出始める。 |
7 | 明確な変化 | 動作が「砂のお城を作っている」雰囲気に近づき、砂の形状もそれらしくなる。 |
8 | はっきり変化 | 子供たちが協力して立派な砂のお城を作る様子が視覚的に認識可能なレベルに到達。 |
この検証からわかったことは、リミックスの強度1〜5では人間の目で見て明らかな変化は起きないということです。強度6以降でようやく、具体的で目に見える変更が加えられ始め、強度8になると意図したシーンに比較的近づけることが可能になります。
実際に生成された動画一部抜粋
リミックス強度1・2・4は、視覚的な変化がほとんど確認できなかったため、本記事では掲載を省略しています。
▲リミックス強度3
▲リミックス強度5
▲リミックス強度6
▲リミックス強度7
▲リミックス強度8
Soraリミックスの得意なこと・不得意なこと・ポイント
✅ リミックスが得意なこと
- オブジェクトの色の変更(例:服や背景の色)
- 背景のオブジェクトの削除(例:後ろのベンチを消すなど)
- 光や雰囲気の微調整(例:明るさ・色温度の変更)
- キャラクターの微妙な動作・表情の変更
❌ リミックスが不得意なこと
- シーン全体の変更(例:遊んでいる → お城を作る)
- キャラクターの人数の増減
- ストーリー構成の変更(例:シーンの追加・切り替え)
上記のような大幅な変更を加えたい場合は、リミックス機能ではなく、元のプロンプトそのものを修正して再生成する方がスムーズです。
実際に使ってわかったポイントまとめ
- リミックスは「細かな仕上げ」に最適。
- 場面を大きく変更したいときは、リミックスではなくプロンプト修正がベスト。
つまり、リミックス機能は「あと少しだけ調整したい」といったケースに非常に便利な機能だといえます。
今後の活用について
今回の検証から得られた知見は、今後Soraを使用してプロトタイプ動画を制作する際や、最終的な細部調整を行う際に非常に有効です。また、クライアントワークや企画提案時の「微修正」の時間短縮にも役立ちそうです。
特に、自然言語で指示できるという操作性の高さは、動画編集に慣れていない人にとっても大きな魅力です。さらに、プロンプトを英語で記述した方がより精度の高い結果が得られやすいという報告もあり、今後は日本語と英語の併記を基本として運用していく方針です。
まとめ|AI活用のご相談はドコドアへ
ここまでいかがだったでしょうか?
本記事では、OpenAIの動画生成モデル「Sora」のリミックス機能について、実際の使用体験と検証結果をもとに解説しました。
動画制作において自然言語での微調整がどのように使えるのか、またリミックスの限界と可能性を知るきっかけになれば幸いです。
私たちドコドアでは、Webサイト制作だけでなく、生成AIを活用したコンテンツ制作・プロトタイプ動画の活用支援にも取り組んでいます。
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ドコドア 編集部
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