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ブランドマーケティングとは?|基礎知識から実際の流れまで解説!
今日におけるマーケティング戦略は多岐に渡り
「自社にはどんなマーケティング戦略が合っているのか」
「マーケティングといっても種類が多すぎてわからない」
などと頭を悩ませている事業者の方や担当者の方が多いのではないでしょうか?
その中でも本記事では、ブランドに着目したブランドマーケティングについて解説しています。
本記事がブランドマーケティングについて理解し、実務に落とし込む際のきっかけとなれば幸いです。
目次
そもそもブランドとは?|具体例とともに解説
こちらでは、まず「ブランド」という言葉について解説します。
「ブランド」と聞くと、シャネルやルイ・ヴィトン、エルメスなどのハイブランドを想像する方も多いのではないでしょうか?
日常生活で「ブランド」というと、上記やその他ハイブランドだったり、高級な商材だったりを指すケースが多いですが、マーケティング戦略においてはその限りではありません。
「ブランド」とは、商品やサービスを他の商品やサービスと区別・差別化するための概念です。この概念には、ロゴや商品そのもの、店頭の雰囲気など様々な要素が含まれています。
先述したハイブランドを例に考えてみると、ブランドが確立しファンが形成されている状態では全く同じデザインのバッグが市場に登場した場合だったとしても、
「〇〇(ブランド名)が好きだから、他よりも少し高価だけれど、〇〇のバッグを買おう」
「〇〇(ブランド名)のショップはおしゃれだし、店員さんも他のショップよりも親切だから、〇〇のバッグの新作を買おう」
というように、購買につなげることができます。
上記では、世界的に有名なブランドで考えていますが、事業規模にとらわれることなく、「ブランド」を確立することは可能です。
ブランドマーケティングとは?|マーケティングとの違いについて
では、ブランドマーケティングとは一体どのようなものなのでしょうか?
様々な記事において、ブランドマーケティングの定義がそれぞれ紹介されていますが、自社ブランド設計を強固にした上で、ブランドの価値を高め、ブランドのファンを作ること=ブランドマーケティングと考えるとわかりやすいです。
その上で、一般的なマーケティングとの違いについて紹介します。
一般的なマーケティングとブランドマーケティングの違い
一般的なマーケティングとは、「この商品は〇〇が特長だから、〇〇をアピールしよう」というように、企業側が商品を中心に考え、商品を売るために行う戦略です。同種の商品よりも自社の商品が優れている点に着目します。
これに対し、ブランドマーケティングとは「このブランドのファンになってもらうために、〇〇に注目してアピールしよう」「生活の中の〇〇のシーンで存在感を高めたい」というように、生活者・消費者を中心に考えて行う販促戦略です。商品の優位性に注目するのではなく、生活者・消費者のニーズや感情に重きが置かれます。
ブランドマーケティングのメリット・デメリット
ここまでで、ブランドマーケティングについて大まかに理解していただけたのではないでしょうか。
ここでは、ブランドマーケティングを行うことのメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット①:価格競争からの脱却
自社ブランドの確立に成功した場合、同種の商品、サービスとの価格競争から脱却できる可能性が発生します。「〇〇は他よりも少し高価だけれど、好きだから〇〇の商品を買おう」となった場合には、一定程度の範疇であれば、価格競争から脱却することができるでしょう。
身近な例で言えば、スターバックスの抹茶フラペチーノが挙げられます。筆者はスターバックスで抹茶フラペチーノをよく購入しますが、極論として「コンビニエンスストアで購入できる安価な抹茶ラテを飲めばいいじゃないか」と言われてしまえば、合理的な反論は難しいでしょう。それでもスターバックスで高価な抹茶フラペチーノを飲むのは、「スターバックスのファンであり、スターバックスの抹茶フラペチーノが好きだから」です。
上記の例のような状態にまで持っていくことができれば、価格競争から脱却しているというように言うことができるでしょう。
メリット②:広告費用の節約
ブランドマーケティングによって、ブランドのファンが増加した場合には、広告費用を節約することができます。ファンとなった消費者は、ただの消費者とは異なり、好意的なレビューを広めてくれる可能性があります。
また、商品のファンとなった消費者に対して、同じ商品の広告を再度打つ必要はありません。
「〇〇にお金を払うなら〇〇」というように、強固なブランドに成長できた場合には、広告費用の節約は更に進むでしょう。
こちらも世界のトップになる必要はなく、同一地域内でトップのブランドになるだけでも大きな効果が生じます。
メリット③:ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の最大化
自社ブランドのファンを増加させ、長期間ファンのままでいてもらうことができた場合には、ライフタイムバリューを最大化させることができるでしょう。ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)とは、顧客の利用開始から終了までにもたらす利益額を指します。
自社ブランドのファンでいてもらい続ければ、ライフタイムバリューを最大化することにつながり、利益の面に良い影響をもたらします。
ここまでメリットを紹介してきましたが、デメリットも存在しています。
デメリット①:時間がかかる
ブランドマーケティングとしての施策を開始してから、実際に効果が発生するまでには、多くの時間を要します。ブランドのファンづくりには多くの時間が必要だからです。なにかを好きになるときに、一目惚れする人もいるでしょうが、時間をかけて段々と好きになる、ファンになる人が大多数です。
そのため、ブランドマーケティングは時間のかかる戦略といえるでしょう。
デメリット②:効果の検証・測定が困難
ブランドマーケティングの効果を検証・測定することは、広告などのマーケティング施策よりも難しいといえるでしょう。なぜならば、ブランドマーケティングの最終目的は「ブランドのファンを作ること」であり、ファンの数を具体的な数字としてデータ化することが難しいからです。
加えて、自社ブランドに対して抱いているイメージを明確化・可視化することは難しい上、仮に売上が向上したとしても、ブランドマーケティングがどれだけ売上向上に寄与したかを測ることも難易度が高いといえるでしょう。
ブランドマーケティングを実施する際の流れ
ここでは、ブランドマーケティングを実践する際の流れの一例をご紹介します。
ブランドマーケティングを行うことに対して、具体的にイメージを持っていただければ嬉しいです。
ターゲット・ペルソナの設定
ブランドコンセプトの設計をする前に、どのような顧客をターゲットとするのか、ターゲット層にはどのようなペルソナがいるのか、など詳細に掘り下げておくことで、担当者間での認識の違いを防ぐことができます。
より具体的に考えることで、質の高い仮定を置くことができ、これがそのままブランドコンセプトの設計の質に直結します。
ブランドコンセプトの設計・決定
前段階で決めたターゲット、ペルソナを前提として、ブランドコンセプトを設計します。ブランドコンセプトは、ブランドの方向性を決定するだけでなく、選ばれる理由にもつながる大切な概念です。
どのようなブランドとして認識されたいのか、どのようなブランドとして、他との差別化を図りたいのか、など様々な要素を考慮に含め、慎重にブランドコンセプトを決定しましょう。
ブランドコンセプトに沿った商品、サービスの設計・決定
ブランドコンセプトが決定したら、次はコンセプトに沿った商品やサービスを設計しましょう。この際に注意したい点は、コンセプトから逸脱しないことです。コンセプトから逸脱した商品やサービスの提供は、ファン形成に負の効果をもたらしてしまうためです。
「〇〇(ブランド名)の高級感が好きだったのに、最近は高級感もないし、かといって安いわけでもないし、全然惹かれないな」
「〇〇(ブランド名)はいつも安くて、庶民の味方!って感じだったけど、最近は安くない上に、高級路線にチェンジしてるような商品ばっかりだな」
上記のような感情を生活者・消費者に抱かれてしまった場合、ファンのままでいるどころか購買そのものからも遠ざかってしまいます。そのため、設計したブランドの名前を使って商品やサービスを提供する場合には、ブランドコンセプトに沿っているかを重視することがポイントです。
広告、ホームページ等クリエイティブの作成
商品、サービスが決定したあとは、認知してもらえるように、広告やホームページなどのクリエイティブを作成しましょう。せっかくブランドを立ち上げ、ブランドコンセプトに沿った商品やサービスを設計したとしても、認知してもらうことができなければ元も子もありません。事前に設定したターゲットやペルソナに響くようなクリエイティブを作成しましょう。
この際おすすめなのが、ホームページによる認知の促進です。ブランドの多くにそれぞれのコンセプトが存在している性質上、ブランドの雰囲気を演出しやすいホームページはおすすめの媒体であるといえるでしょう。
コミュニケーション手段の設計・関係性を深める
次に、ブランドにあった形でアプローチができるように、広告やプロモーションを設計します。ブランドのターゲットやペルソナに合わせて、街中に広告を打つのか、ネット広告をメインにするのかなどを選択するとよいでしょう。
ブランドを認知してもらったあとは、関係性を深めるために、コミュニケーションを積極的に取ることが必要です。高頻度のSNS・ブログ更新や、アフターサポートを通してカスタマーサクセスを重視することで、顧客の関心度、満足度を高め、自社ブランドのファンになってもらいやすくなります。
まとめ|マーケティングの支援はドコドアへ
今回は、多数のマーケティング戦略の中から、自社ブランドのファンを作り、売上につなげる「ブランドマーケティング」について詳しくご紹介しました。
顧客をファンにすることができれば、先述のメリットの部分でご紹介したように多様なメリットを享受することができ、良い影響を受けることができます。
ただし、効果的なマーケティングを実践するためには、マーケティングに関する知識やデータを適切に読み取る分析力が欠かせません。自社でも取り組める施策はありますが、勝手がわからず不発に終わってしまうケースも珍しくありませんので、信頼できるパートナーと一緒に取り組むことをおすすめします。
私たちドコドアは、これまでに1,600社以上のホームページ制作やコンサルティングを請け負ってきた総合デジタルマーケティングカンパニーです。SEO対策やアプリ開発をはじめ、MEO対策、Web広告の運用代行まで幅広いマーケティングの知識と経験を生かして、数多くのお客様の課題を解決してきました。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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ドコドア 編集部
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