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士業の集客・マーケティングについて解説|集客に必要なこととは?
ビジネスとして士業を成功させるためには、高い専門性や豊富な専門知識の他に集客力が必要です。
どれだけ良いスキルを持っていたとしても、発揮する機会がなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
本記事では、士業の集客・マーケティングについて解説。
競争が激化している昨今において集客できる事業者になるために、本記事がご参考になれば幸いです。
士業を取り巻く市場の現状
集客について考える時に欠かせないのが周囲の状況の把握。まずは、士業に従事している方の推移を見てみましょう。
士業人口と日本人口
2010年から2019年までの各士業に従事している人口を比較した資料によると
弁護士:28789(2010年)→41118(2019年)の約1.4倍増
弁理士:8148(2010年)→11336(2019年)の約1.39倍増
税理士:71606(2010年)→78028(2019年)の約1.09倍増
司法書士:19766(2010年)→22632(2019年)の約1.15倍増
公認会計士:20038(2010年)→31189(2019年)の約1.56倍増
社会保険労務士:34732(2010年)→42056(2019年)の約1.21倍増
引用元:日本弁護士連合会
以上のようにどの士業においても増加傾向にあります。
一方日本全体の人口を比較してみると
2010(平成22)年の日本人口は約1.281億人。2019()年の日本人口は1.216億人と緩やかではあるものの減少傾向にあります。(いずれも国勢調査による)
つまり、同業者は増加しているのに顧客となる日本人口は減少しているのです。言い換えれば、競合は増加し顧客は減少しています。
生成AIテクノロジーの発展
昨今、生成AIの発展が目まぐるしくなっています。そんな中で簡単な法律問題であれば解答してくれる生成AIも少なくありません。もちろん専門家に相談するよりも不確実ではあるものの、些末で重要度の低い問題であれば生成AIで済ませてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
試しに「甲の所有する土地を乙が不法に占拠している場合に考えられる法的なアプローチを列挙してください」というプロンプトを生成AIに投げてみます。すると
甲の所有する土地を乙が不法に占拠している場合に考えられる法的なアプローチとして、以下の方法が考えられます。
1. **不法占拠に対する訴訟**:
– 甲は裁判所に対して乙の不法占拠を理由に土地明け渡し訴訟を提起することができます。裁判所が甲の主張を認めた場合、乙は土地を明け渡す義務を負います。2. **損害賠償請求**:
– 甲は乙に対して不法占拠によって生じた損害の賠償を請求することができます。例えば、土地の使用が妨げられたことによる逸失利益や、土地の損壊などが対象となります。3. **仮処分の申立て**:
– 甲は裁判所に対して仮処分の申立てを行い、早急に乙の退去を命じる仮処分決定を求めることができます。これにより、最終的な判決が下る前に乙の占拠を停止させることが可能です。4. **警察への通報**:
– 乙の行為が刑法上の不法侵入や建造物侵入に該当する場合、甲は警察に通報し、乙に対する刑事告訴を行うことができます。これにより、刑事手続きが進行し、乙が強制的に退去させられる可能性があります。5. **自治体への相談**:
– 不法占拠に対して地方自治体が関与することもあります。特に公有地での不法占拠の場合、自治体が介入し、占拠者に対する退去命令を発することがあります。これらの方法を組み合わせて、法的に適切な対応を取ることが重要です。具体的なケースによっては、弁護士に相談し、最適なアプローチを選択することが推奨されます。
(ChatGPT-4oを利用)
というように端的に法的対応の一例が生成されました。そもそものプロンプトが抽象度の高いものであり、実務とはかけ離れたものではあるものの、ここまでがAIによって指摘されてしまうのです。AIをトレーニングすればこれまでは難しかった判例評釈についても可能になるという事例も報告されています。
業務に活用できるというプラスの側面の他にも、そもそもの相談件数が生成AIの普及によって減少してしまうというマイナスの側面も考えられます。
以上のように、士業を取り巻く集客環境はさまざまな要因が絡み、年々厳しくなっているといっても過言ではないでしょう。これまでの集客のままでは、成果に結びつきづらくなっており新たに見直す必要性が高まっています。
代表的なオンラインマーケティング
こちらでは、代表的なオンラインマーケティングについて解説します。これまでの取り組みを見直すとともに、新たな方法の導入にお役立てください。
Webサイト運用
自身に法律が絡む問題が起きた際、情報を得るために最初にすることは何でしょうか。現代人の多くはまずインターネットで情報を検索するでしょう。適切な相談先を検討するために多くの士業事務所のWebサイトを検索したり、直接問題の解決方法を検索したりすることが考えられます。
そのような場面で顧客となりうるユーザーにアピールできるのがWebサイトです。ユーザー第一の見やすく、使いやすいホームページになっているのか、法律にまつわるお悩みを解決するなどのコンテンツの更新頻度は高いままかなど留意できるポイントは多くあります。
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オンライン広告の配信
金額を入札して検索結果の一覧に広告を出稿するリスティング広告や、SNS上での広告を配信するなどオンライン上でも広告を出す方法があります。先ほども述べた通り、現代人の情報の収集に使われるプラットフォームは検索エンジンやSNSなどオンライン上であることがほとんどです。そのため、顧客となりうるユーザーが日常的に目にするプラットフォームに広告を配信できると効果的です。
また、プラットフォームそれぞれで配信できる広告の強みについても理解しておくことが大切です。
Googleリスティング広告であれば、検索キーワードに応じて配信できる他、エリアを指定して広告を配信できます。広告結果のレポートも閲覧することができるため効果を検証しやすい点が強みです。
FaceBook広告では、精度の高い広告配信が可能です。他のSNSでは「このSNSを利用している年代は〇〇だからこの広告を配信するべきではないか」というようにSNSの性質からしか検討することができません。しかしFacebookでは実名登録が基本であるため、企業側からターゲットの絞り込みが行いやすいという性質があります。
ユーザーから提供される情報が多いFacebookではターゲットに合わせた、精度の高い広告配信が可能になるのです。
SNS・ショート動画運用
TwitterやInstagram、TikTok、FacebookなどSNSに対して露出を高めておくこともマーケティング手法として効果的です。日頃から運用して、ユーザーからの信頼を勝ち取ることができれば、有事の際にパッと思い出してもらえる可能性が高まります。
ショート動画を中心に活動している岡野タケシ弁護士はショート動画の閲覧者からの知名度が高く、困った時の相談先として認知されている可能性が高いです。
また、認知度の向上以外にも、心理的ハードルを取り除くこともできます。初めて目にする先生に相談するよりも、SNS・ショート動画で日頃目にしている先生の方が相談しやすく感じてもらえるでしょう。
このように士業とSNS・ショート動画は一見関係が薄そうなジャンルですが、上手に活用することで集客につなげることができます。
ポータルサイトへの登録
士業のポータルサイトに登録することで、広告効果を得ることができます。士業事務所に依頼する際、なるべく多くの事務所を比較し、より自分に合った事務所に相談したいのが消費者の心情です。
ポータルサイトでは複数の事務所を比較して表示できる場合が多く、1つ1つWebサイトを見るような労力も必要ありません。
ポータルサイトに登録することで、ユーザーの目に触れる機会を増やすことができ、検討してもらえる可能性が高まります。しかしポータルサイトに掲載する場合、他の事務所と比較されない可能性はほぼゼロです。露出を増やすことはできるものの、競争にさらされやすくなる点には注意が必要です。
代表的なオフラインマーケティング
こちらではオフラインマーケティングの手法についてご紹介します。
ポスティング・紙面広告
士業を利用する方の年代は幅広く、老若男女を問いません。ということは、インターネットに不慣れな年配の方も利用することが考えられます。インターネット利用が一般的な若者ではなく、あまりインターネットを利用しない方にも露出を増やすことができるのがポスティング・紙面広告です。
Webサイトをずっと開いたままにしておくことはあまりありませんが、チラシであれば長期保管することができ、ふとした時に思い出してもらうことができます。
また、チラシ・紙面広告にはQRコードを掲載するなどして、WebサイトやSNSへの導線もつけておくことができればよりよいでしょう。
無料相談会の開催
無料で法律問題について相談できる機会を提供することも効果的です。「相談したいけどお金を払ってまで相談するのはちょっと・・・」というように小さな問題についても無料相談会なら相談してもらえる可能性が高まります。
また、定期的に無料相談会を開催することで、「無料相談会をいつもやっている〇〇先生」というように未来の顧客になるかもしれない人々にイメージづけすることができます。
露出の増加や来所してもらうことへの心理的ハードルを払拭するためにも効果的な施策です。
セミナーの開催
専門知識が必要な問題について、セミナーを開催することも効果的です。マーケティングが目的であれば無料でセミナーを開催することで、多くの人に聴講してもらうことができます。
士業の専門領域について知識をつけたいと感じている人にとってセミナーは魅力的です。未来の顧客と接点を作っておくという面からみても効果的でしょう。
オンライン版のセミナーである「ウェビナー」も同じ効果を得ることができるため、セミナーと同様におすすめです。
顧客に届くマーケティングとは
安心感・信頼感を感じてもらう
士業のマーケティングにおいて、一番大切なことは安心感・信頼感を顧客に与えることです。
士業が扱う領域は人々にとって重大な要素を扱うことが多いため、信頼できるか、安心して依頼できるかという点が重視される傾向にあります。
これまでの経歴を紹介する・わかりやすい料金体系で営業する・人となりがわかるコンテンツをWebサイトに掲載するなどで安心・信頼してもらえる可能性が高まります。
気軽に相談してもらえること、不安感を相手に与えないことも士業のマーケティングに大切です。
地域に寄り添ったマーケティングを行う
先ほど紹介した安心感・信頼感につながる要素ですが、地域に寄り添っている姿勢をアピールすることも士業のマーケティングには有効です。
同じ得意分野で、同じ実績をもつAとBがいた場合、顧客が住んでいる地域に寄り添った方が相談されやすいでしょう。
なぜなら、地域についてよく知っているのではないか、地域に密着している士業の先生の方が安心して依頼できると顧客が考える可能性が高いためです。
具体的には、リスティング広告を行う際に地域名をキーワードに含めること、マップ上に事務所が表示されるようにするMEO対策などが挙げられます。この他にもオフラインでの活動を地域の公民館で行うなどで、地域に寄り添っているというイメージをつけることができます。
まとめ|マーケティング支援はドコドアへ
いかがだったでしょうか。
本記事では士業の集客・マーケティングについて解説しました。
士業を取り巻く環境は年々厳しいものになっています。その中でもビジネスを成功させるためには正しいマーケティングが必要不可欠。お困りの際はドコドアへお問い合わせください。
私たちドコドアは、これまでに1,600社以上のホームページ制作やコンサルティングを請け負ってきた総合デジタルマーケティングカンパニーです。SEO対策やアプリ開発をはじめ、MEO対策、Web広告の運用代行まで幅広いマーケティングの知識と経験を生かして、数多くのお客様の課題を解決してきました。
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ドコドア 編集部
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