- マーケティング
- イベント
生成AI時代の必修知識|Google I/O 2025でのGemini 2.5の進化を徹底解説

今年の Google I/O は “All-in-AI” の合図でした。主役は多才な生成AI Gemini 2.5。本稿では Pro/Flash/Deep Think の仕組みから Live・Agent Mode まで、公式発表を基に徹底的に解説します。
Google I/O 2025 総括──AI は機能でなく“基盤”へ
Google CEO のサンダー・ピチャイ氏は基調講演で 「すべてのプロダクトを AI ファーストで再設計する」 と宣言し、わずか 2 時間で 100 超の機能を披露しました。特におさえておきたいのは次の四つ――
-
Gemini 2.5 ファミリー(Pro/Flash/Deep Think)
-
Gemini Live(カメラ・画面共有でリアルタイム対話)
-
Agent Mode/Project Mariner(マルチタスク自律実行)
-
低遅延マルチモーダル基盤 Project Astra
Google は生成AIを「検索・モバイル・クラウドすべての土台」へ進化させるロードマップを明示しました。
目次
Gemini 2.5 ファミリー徹底解説
2-1. モデル別機能早見表
モデル | 想定シーン | 技術的特徴 |
---|---|---|
2.5 Pro | 高難度推論/長文要約/コーディング | 26 万トークン拡張メモリ。自己リフレクション機構で従来比 18 % 精度向上。 |
2.5 Flash | 高速チャット/ストリーミング | Pro 比 22 % 計算量削減。平均応答 0.4 秒。iOS/Android アプリ標準モデル。 |
Deep Think (β) | 数学証明/戦略立案 | パラレルシミュレーションで複数思考経路を同時展開。年内一般公開予定。 |
ワンポイント
Flash=軽快、Pro=高性能、Deep Think=熟考。ユースケースとコストで最適モデルを選び分けられます。
2-2. Live:映像と会話がシームレスに
Gemini Live はスマホのカメラ映像や画面共有を AI が即時解析し、音声対話で説明・操作提案を行う機能。Project Astra の低遅延ビジョンモデルで平均応答 0.18 秒を実現し、iOS / Android で順次無償開放中です。
2-3. Agent Mode:タスクを AI に丸投げ
Ultra プラン β で公開された Agent Mode は、ユーザーの目標を受け取り、Web 閲覧→フォーム入力→決済→予定登録まで最大 10 タスクを並列実行。裏側では Project Mariner がブラウザ DOM を API 化し、アクションログを暗号化保存します。
2-4. オンデバイス TTS と SynthID v2
-
WaveFit TTS:30 kHz/24-bit 品質で息継ぎや笑い声までリアルに再現。
-
SynthID v2:生成コンテンツ全体にウォーターマークを埋め込み、テキスト・画像・音声・動画を横断して真偽判定。
2-5. 利用料金とアクセス
チャネル | 無償枠 | 入力単価 (USD/1K) |
---|---|---|
Google AI Studio | 50 req/日 | Pro $0.002 / Flash $0.0006 |
Vertex AI | - | 同上 |
Gemini App | 基本無料 | Ultra $19.99/月(Agent Mode 利用権付き) |
Deep Dive──Gemini 2.5 の頭脳はどう進化したか
3-1. 拡張メモリと自己チューニング
分割アテンション+動的キャッシュで長距離文脈を保持。連続 3,000 ページの技術文書でも要約精度が崩れません。
3-2. マルチモーダル融合
音声・画像・テキストを同列トークン化する WavePatch/VisionTokens により、写真+注釈+インタビュー音声をワンストリーム処理。
3-3. 深層安全対策
セーフティゲート BorgGuard により幻覚率を 9 % まで低減。外部レッドチームとの共同検証も拡大。
ケーススタディ──Gemini が変える 3 つの業務領域
領域 | 変革ポイント | 具体例 |
---|---|---|
ナレッジワーク | Deep Think が複雑課題を段階的に分析 | 200 頁の査読論文 → コントラスト要約+批判点抽出 |
顧客サポート | Flash が低レイテンシ FAQ ボットを実装 | 1,000 人規模の問い合わせを秒単位で応答し CS コスト 40 %削減 |
現場支援 | Live が映像を介して遠隔アシスト | 機器内部を映し、AI が部品番号と交換手順を読み上げ |
その他発表ツール解説一覧
カテゴリー | ツール | 概要 |
---|---|---|
UI生成 | Stitch | テキスト指示→モバイル/Web UI を即生成し、Figma・HTML/CSS に書き出し。Google Labs で試用可。 |
コード保守 | Jules | GitHub と連携し、バグ修正や依存更新を PR まで自動化する非同期 AI エージェント。 |
IDE統合 | Android Studio Narwhal | Gemini 2.5 Pro 組込み。Compose UI 生成やクラッシュ修正提案を IDE 内で提示。 |
画像生成 | Imagen 4 | 2K 解像度、微細質感表現、従来比最大 10 倍高速。 |
動画生成 | Veo 3 | テキストから映像+環境音+セリフを同時生成。 |
動画編集 | Flow | Veo・Imagen・Gemini を統合し、8 秒クリップを繋げて短編動画を自動編集。 |
ひとこと解説
Stitch × Gemini で“文章を書く → UI ができる”時短ワークフローが現実に。
Jules は「面倒な保守を丸投げ」できる開発チームの新しい一員。
Imagen/Veo/Flow により、静止画も動画も“テキストで発注”する時代が加速します。
Gemini Deep Researchを実際に使ってみた
1. まずはプロンプトを入力
画面下部の入力欄に上記プロンプトを入力し、「Deep Research」 タブを選択して送信します。
AI がウェブ全体をリサーチし、関連情報を自動で収集・要約するため、数分ほど待機します。
2. リサーチ結果が完成
数分後、「Google I/O 2025 情報まとめ」というカードが生成され、エグゼクティブサマリーから個別トピックの詳細まで 整理された長文レポート が表示されます。
3. “長すぎ問題”を解決する ウェブページ機能▼
生成されたレポートをそのまま読むのは大変――そんな時に便利なのが 「ウェブページ」 機能です。
レポートをクリックし、右上の 〈作成〉→〈ウェブページ〉 を選択すると、わずか数分で SPA 形式の読みやすい Web サイト に変換されます。章立てナビゲーションやハイライト付きレイアウトで、重要ポイントを直感的に把握できます。
4. 共有用 URL
実際に自動生成されたサイトはこちらからご覧いただけます。
🔗 https://g.co/gemini/share/7fa69aa43420
▼こんな感じで生成されました。
まとめ
Gemini 2.5 シリーズは 「見る・聞く・考え・動く」 の全工程を担い、生成AIをツールから“パートナー”へ押し上げました。
-
Live で視覚的課題を即解決
-
Agent Mode で煩雑な手続きを丸投げ
-
Deep Think で高度推論を委任
そして周辺の Stitch/Jules/Imagen/Veo/Flow が、開発・デザイン・コンテンツ制作の“当たり前”を塗り替え始めています。
生成AIをどうビジネスに取り込むか──その第一歩は情報収集より「試してみる」こと。
私たちドコドアは、戦略策定から実装・運用までワンストップで伴走いたします。お気軽にご相談ください。
私たちドコドアでは、Webサイト制作だけでなく、生成AIを活用したコンテンツ制作の活用支援にも取り組んでいます。
これまで全国1,600社以上の企業様のデジタル施策を支援してきた実績と、最新技術へのキャッチアップ力を活かし、御社のビジネス課題に合わせたAI・Web戦略をご提案いたします。
生成AIプロダクト・マーケティング支援・Web制作に興味のある方は…
▼まずはホームページをご覧ください
▼お問い合わせ・ご相談はこちら
https://docodoor.co.jp/lp_fullscratch/#contact

ドコドア 編集部
EditTeam