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【Shopify Flow】もう在庫切れで機会損失しない!在庫が少ない商品を自動で通知

ECサイト運営において「在庫切れ」は、売上のチャンスを逃す大きな要因です。
とくに人気商品や季節限定アイテムは、販売のタイミングを逃すと致命的な損失につながります。
そんな悩みを解決するのが、Shopify Flowの「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレート。
このワークフローを活用すれば、在庫数が指定した閾値を下回ったタイミングで自動的に通知を受け取り、素早く在庫補充や仕入れ対応ができます。
この記事では、テンプレートの概要からメリット、実際の設定方法、応用テクニックまでを詳しく解説します。
Shopify Flow初心者でも理解できるように、画面操作イメージを交えながら丁寧に紹介していきます。
目次
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Shopifyワークフローとは
Shopify Flowのワークフローは、注文や在庫、顧客データに基づいてルールベースの自動化を実現できるアプリです。トリガー → 条件 → アクション という流れを組み合わせることで、日々の運用業務を大幅に効率化します。
詳しくはこちらの記事で紹介しているのでぜひご覧ください!
「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートの概要
「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートは、Shopify Flowの自動化ワークフローの一つです。
このテンプレートでは、商品の在庫数があらかじめ設定した閾値(たとえば「5個以下」など)に達したときに、メールやSlackなどのチャネルに自動で通知を送信します。
1. テンプレートの基本構成
Shopify Flowのワークフローは、以下の3つの要素で構成されます:
- トリガー(Trigger):処理を開始する条件
- 条件(Condition):トリガー発生後に分岐を行う判断
- アクション(Action):条件を満たした際に行う処理
このテンプレートの場合は、
- トリガー:「在庫数量が変更されたとき(Inventory quantity changed)」
- 条件:「在庫数が指定した閾値より少ないか」
- アクション:「メールを送信する」
という流れで構成されています。
2. 閾値(しきい値)とは?
閾値とは、「この数値を下回ったら通知する」という基準値のこと。
たとえば在庫が「10」を切った時点で通知を受けたい場合は、条件を「inventoryQuantity < 10」と設定します。
テンプレートを利用するメリット
在庫通知テンプレートを使うことで、以下のような具体的なメリットがあります。
1. 機会損失の防止
人気商品の在庫切れにいち早く気づけるため、補充の遅れによる販売機会損失を防げます。
2. チーム間連携の効率化
Slackやメールでリアルタイム通知を受け取れるため、在庫管理担当・仕入れ担当が即時に対応可能になります。
3. 在庫管理コストの削減
手動で在庫を監視する必要がなくなり、人的コストを削減できます。 Shopify Flowが自動でモニタリングを行うため、オペレーションが効率化します。
4. Shopify標準機能とシームレス連携
Shopify Flowは、Shopifyのバックエンドと完全連携して動作します。 外部アプリを経由せず、Shopify内部の「Inventory」情報を直接参照できる点が大きな強みです。
ワークフローの仕組み
ここでは、テンプレートのワークフロー構造を説明します。
処理の流れ
- トリガー発火:「在庫数が変更されたとき」
- 条件分岐:「在庫数が20以下か?」
- アクション:「管理者メールへ通知」
このように、シンプルなロジックで構成されます。
また、管理者メール通知以外にも「Slack通知」「Google Chat」「Webhook」など、好みに応じて通知方法を変更できます。
通知内容のカスタマイズ
通知メッセージには、以下のようなLiquid変数を利用して商品情報を動的に出力することが可能です。
在庫アラート:
{{ productTitle }} の在庫が残り {{ inventoryQuantity }} になりました。
URL:{{ productUrl }}
これにより、受け取った通知からすぐに商品ページにアクセスして補充が可能になります。
作り方・設定手順(実践編)
それでは、実際にShopify Flowで「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートを設定してみましょう。
1. テンプレートを選択
管理画面から「フローを作成」をクリック。

ワークフローを作成から開くと最初から自作する「トリガーを選択」とテンプレートが見れる「テンプレートを閲覧」ボタンが出るので、今回は「テンプレートを閲覧」を選択。
「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートを選択

テンプレートを選択するとフローが表示されるので「インストール」をクリック。
2. 通知条件の設定
条件ブロックを開き、「在庫数が以下の場合」を選択して値を指定します。
テンプレートでは「在庫が20より多かった商品が、20以下に減ったとき」として条件が設定されています。
Inventory quantity prior > 20:在庫が20より多かったInventory quantity ≤ 20: 更新後20以下になった
この設定により、在庫が20を下回ると自動通知が発火します。

3. 通知アクションの設定
メール通知の場合は、Send email アクションを選択し、宛先と本文を設定します。
テンプレートではメール通知が設定されています。アクションのボックスをクリックすると内容が変更できるようになっているので、アドレスやメッセージを編集しましょう。

Slack通知を利用する場合:
- Action:「Slackへメッセージを送る」
- チャンネル:#inventory
- メッセージ本文:
🚨 在庫アラート! 商品名:{{ productTitle }} 残り在庫:{{ inventoryQuantity }} URL:{{ productUrl }}
4. テスト&有効化
テスト用の注文を作成して、通知が想定通り動作するか確認します。
テンプレートのメッセージをそのまま設定すると、在庫数が条件に合うとき下記のようなメールが届きます。

活用シナリオ
この「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートは、業種や販売スタイルを問わず幅広く活用できます。
ここでは、実際のShopifyストアでよく見られる具体的なシーンを挙げて解説します。
アパレルショップでの活用
アパレル業界では、サイズやカラーごとに在庫数が異なるため、欠品リスクが非常に高いです。特に人気サイズ(MやLなど)が早期に売り切れると、顧客満足度の低下にも直結します。
このテンプレートを導入すれば、
- サイズごとに在庫アラートを設定
- 特定バリエーション(例:Mサイズの在庫が5枚未満)を自動通知
- 仕入れ担当者や倉庫チームへのSlack連携
といった形で、リアルタイムな補充対応が可能になります。さらに、在庫通知と同時に「商品タグ」を付与してフロント表示と連動させると、ストア上で「残りわずか」ラベルを自動表示し、購買意欲を刺激する効果も期待できます。
コスメ・食品など賞味期限管理が必要な業種
食品・コスメのように消費期限やロット管理が必要な商材の場合、在庫の“回転率”を維持することが重要です。
このテンプレートを活用して在庫量をリアルタイム把握することで、
- ロット別の販売数を可視化
- 賞味期限間近の商品を優先販売
- 在庫の滞留や廃棄ロスを削減
といったサステナブルな在庫運用が実現します。
予約販売・数量限定商品での活用
予約販売や限定コレクションでは、「在庫切れのタイミング」が顧客体験に大きく影響します。
在庫が減少した瞬間にマーケティング担当に通知することで、
- 「残りわずか」告知メールの自動送信
- SNSキャンペーンのタイミング調整
- 予約受付終了の自動化
といった施策を組み合わせられます。
つまり、単なる“在庫通知”を超えて、販売戦略のトリガーとしても機能させることができるのです。
応用テクニック
テンプレートをそのまま使うだけでなく、Shopify Flowの強力な自動化機能を活かして、より柔軟で高度な運用に発展させることができます。
1. 通知レベルの段階設定
在庫数に応じて異なるアクションを取る設定は、多店舗展開や在庫数の多いストアで特に有効です。
例:
- 在庫10個未満 → Slackで通常通知
- 在庫3個未満 → チーム全員にメール通知
- 在庫0個 → 自動で「在庫切れ」タグを付与
こうすることで、状況に応じた優先度の高いアラート管理が実現します。
2. Googleスプレッドシートや外部BIツールと連携
Shopify Flowの「Send HTTP request」アクションを利用すると、在庫情報をWebhook経由でGoogleスプレッドシートやNotion、BIツール(Looker Studioなど)に自動連携できます。
これにより:
- 在庫推移の可視化
- 自動週次レポートの生成
- 在庫補充サイクルの最適化
といったデータドリブンな在庫管理が可能になります。
3. メールマーケティングとの組み合わせ
在庫通知のトリガーをきっかけに、顧客向けメール配信と連動することも可能です。
たとえば:
- 在庫5個以下 → 内部通知(スタッフ向け)
- 在庫回復(再入荷) → Klaviyo経由で「再入荷通知メール」を自動送信
これにより、スタッフ側と顧客側の両方に対して自動で最適なタイミングの通知を行えるようになります。
4. 高度な条件分岐で特定商品群のみ通知
「在庫数が少ない」だけでなく、
- タグが「注目商品」
- コレクションが「季節限定」
- 販売チャネルが「オンラインのみ」
など、複数条件を組み合わせた通知ルールも作成できます。
これにより、不要な通知を減らし、重要なアラートだけをピンポイントで受け取れるようになります。
導入時の注意点
Shopify Flowのテンプレートを導入する際には、いくつかの重要なポイントがあります。
ここを押さえておかないと、通知が動作しなかったり、意図しないタイミングで発火する可能性もあります。
在庫追跡設定が必須
対象商品で「在庫を追跡する」設定が無効になっていると、トリガー(在庫変更)が発火しません。
設定方法:
商品編集画面 → 「在庫」項目 → 「Shopifyで在庫を追跡する」にチェックを入れる。(※バリエーションごとに設定を確認するのがポイント)
通知チャンネルの連携確認
Slackやメールを使用する場合、事前に連携認証(OAuth)を済ませておく必要があります。
特にSlackの場合、チャンネルの権限設定でBotがメッセージを投稿できる状態になっているかを確認してください。
通知のテスト運用を推奨
いきなり全商品で運用を開始するのではなく、まずは1商品でテスト通知を行うのが安全です。
在庫を意図的に減らしてトリガーを発火させ、
- 通知が正しく届くか
- 条件分岐が期待通りに動作するか
- 通知本文の変数({{ productTitle }}など)が正しく展開されるか
を必ず確認してから本運用に移行しましょう。
通知の過剰発火に注意
在庫連動アプリやPOSシステムと併用している場合、在庫変更が短時間で連続発生するケースがあります。その際、Flowのワークフローが連続で発火し、通知が大量に送信されることがあります。
対策として:
- 条件式に「在庫が減少した場合のみ」を追加
- 一定時間内の通知制限を設ける(Webhook経由で制御)
といった工夫を取り入れると安心です。
まとめ|shopify flowならドコドアへ
Shopify Flowの「商品の在庫が少ないときに通知を受信する」テンプレートは、在庫管理の自動化・業務効率化・販売機会の最大化を同時に実現できる強力なツールです。
Slackやメール通知を組み合わせることで、リアルタイムにチームへ情報共有ができ、在庫切れによるロスを防ぐだけでなく、顧客満足度向上にもつながります。
自社ストアにまだShopify Flowを導入していない方は、ぜひこの機会に試してみてください。
より効果的な自動化の設計やカスタマイズをお考えの方は、ぜひお気軽にドコドアまでお問い合わせください。
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