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【2022年決定版】TikTok広告とは|出し方やターゲティング、設定を解説!
いまやSNSは、生活になくてはならないコミュニケーションツールとして世界中で浸透しています。日本国内で使われている代表的なSNSとしてFacebook、Twitter、Instagramが挙げられますが、近年若年層を中心に利用が急速に広まっているのがTikTokです。TikTokでも他のSNSと同様に広告が出稿できることをご存じでしょうか?
TikTok上では動画広告を配信することが可能です。一昔前は、動画を使った広告といえばテレビCMしかありませんでした。長い歴史のあるメディアであるからこそ、視聴者への影響力は高く、商品やサービスに良いイメージを持ってもらいやすい一方、テレビCMは他媒体の広告に比べコストが高くなりやすい傾向にあり、近年は若者のテレビ離れも話題になるほどです。
「10代、20代の若年層をターゲットにしている」
「動画を使ってサービスをPRしたいけど、コストは抑えたい」
そんな人にこそおすすめなのが、TikTok広告。TikTok広告は簡単に動画素材を作成でき、比較的安価で配信できます。個人事業主や中小企業も取り組みやすい媒体となっています。
そこで今回は、TikTok広告の特長や出稿方法を解説。TikTok広告の中でも低コストで始められる運用型について、ターゲティングや設定についてまとめましたので、若年層に向けてアプローチ方法を模索している方は、ぜひ参考にしてください。
そもそもTikTokとは?
はじめにTikTokのサービス概要について説明します。TikTokはByteDance(中国)が運営する動画に特化したソーシャルネットワーキングサービスです。動画、と聞くとYouTubeを浮かべる方が多いかもしれませんが、比較的短い縦型の動画コンテンツに特化されているのがTikTokの特長です。
縦型動画そのものはスマートフォンに最適化されたコンテンツであり、隙間時間に視聴することができるよう、時間も短めに設定されているものが多いです。
代表的な縦型動画プラットフォーム
日本国内で普及している主な縦型動画のプラットフォームと利用ユーザーは以下の通りです。
- YouTube内(ショート動画):年代問わず利用されており、特に10~40代の利用率は90%超え
- Instagram(リール):10代、20代が主なユーザーだが、30代〜40代の利用率も増えている
- TikTok:10代は62.4%が利用しており、10~30代の若年層がメインユーザー
※出典:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
それぞれにアクティブユーザーの傾向と利用目的が異なるため、広告を出稿する際には、配信内容やターゲットとプラットフォームの相性を考慮する必要があります。
続いて、TikTokの詳細を紹介します。
TikTokの特長
TikTokの最大の特徴は、TikTokアプリ内で動画の撮影から編集、投稿までが完結していることです。動画編集ソフトを持っていなくても、専門的なスキルがなくても、スマートフォン一つあれば誰でも簡単に「バズる」動画を投稿することができる環境が整えられています。
投稿されている動画は15〜30秒の短尺のものがメインです。アプリから動画を撮る際は、15秒・30秒・3分モードから選ぶことができるほか、最長10分までの動画をアップロードして編集することが可能です(2022年12月現在)。
編集もさまざまな機能が搭載されており、自由に文字を入れたり、エフェクトで加工したり、BGMをつけることができます。TikTokは「日本音楽著作権協会(JASRAC)」や「NexTone」と利用許諾契約を結んでいるため、公式提供音源を使う分には著作権違反にあたりません。アプリ上で「楽曲を選ぶ」から選択できるすべてのBGMは基本的にフリーで使うことができます。
TikTokはアプリを起動させるとすぐにおすすめ動画が再生されるようになっており、そのまま下にスワイプさせると次から次へ動画を見ていくことができます。その性質上、一度気になった動画・アカウントを後で見返しやすいように、ユーザーが動画へのリアクションをしやすく、他のSNSに比べいいね数やフォロワー数が伸びやすい=バズりやすいのもTikTokの特長です。
TikTokのユーザー層と傾向
先述の通り、TikTokは10代の半数以上が利用しており、10~30代の若年層がメインユーザーとなっています。男女比は男性55.2%、女性44.8%。意外にも男性ユーザーの方が多く、近年ではビジネス目的で利用する人も増えています。
もともとTikTokユーザーの多くは暇つぶし感覚で利用しており、流行り始めた当初は「ダンス」「音楽」や「コメディ」系の動画が主流でした。しかし、TikTok For Business(公式)が2021年に公表したブログでは、TikTokユーザーは幅広い層へと拡大し、投稿されるコンテンツのジャンルも多種多様となっていることが明らかになりました。具体的には以下のようなニーズが増えており、特にアパレル業界や飲食業界などと相性が良い傾向にあります。
【TikTokユーザーの近年のニーズ】
- 知識につながる情報やニュースを手軽にダイジェストで見たい
- レシピやハウトゥー動画など生活に役立つヒントを得たい
- メイク、ファッション系の商品やサービス購入をする際の参考にしたい
※参考:TikTok For Business デジタルメディアインサイトレポート
TikTokの使い方
TikTokは無料で使用することができます。登録の手順を説明します。
- iPhoneならApp Store、AndroidならGooglePlayでアプリをダウンロードし、起動する。
- 右下のプロフィールをタップして、真ん中にでてくる登録ボタンをタップする。
- いずれかの登録方法を選び、TikTokと連携させる(画像参照)。※TikTokアカウントの登録には、電話番号やメールアドレス、その他SNSなどの登録や連携が必要です
- 連携や認証を進め、パスワードの設定まで行えばアカウント登録完了です。
アプリ上の画面については以下の通りです。
- レコメンド:フォロー中、もしくはおすすめの動画を見ることができます。フォローしているアカウントの投稿だけを見たい場合は、上部の「フォロー中/おすすめ」でタイムラインを切り替え可能です。
- Now:2022年9月に実装された新しい機能です。インカメラとアウトカメラを使って「今」を撮影し投稿することで、友人の投稿を相互に見ることができます(加工不可、投稿タイミングは1日1回通知が届いてから3分以内)
- 「+」ボタン:動画の撮影や編集・投稿を行うことができます。
- メッセージ:ユーザー同士でメッセージのやりとりを行うことができます。
- プロフィール:自分のプロフィール情報を編集したり、投稿した動画やいいねした動画の確認ができます。
投稿を見るだけであれば、アカウント登録をしなくても可能です。アプリ版だけでなくブラウザでも視聴できますが、さまざまな機能に制約があるため、無料で使えるアプリ版のダウンロードをおすすめします。
TikTok広告の種類
それでは、本題であるTikTok広告について説明していきます。TikTokで出せる広告は主に4種類あります。
起動画面広告(TopView)
起動画面広告とは、その名の通りTikTokを起動した際に全画面で表示される広告のことを指します。他のSNSでは見かけないタイプの広告ですが、Yahoo!広告に知見のある方であれば、Yahoo!トップに掲載できる「ブランドパネル」広告と類似のものと思ってもらえると、イメージがしやすいと思います。
起動時に必ずユーザーに見てもらえる訴求力抜群の広告ということもあり、1日につき1社のみの配信に限定されています。表示回数で料金が変動するインプレッション課金型で、相場は500万円とも言われています。
チャレンジ広告(ハッシュタグチャレンジ)
チャレンジ広告はハッシュタグチャレンジとして知られ、TikTok内のユーザーに特定のハッシュタグをつけた投稿を促す広告です。
広告主はハッシュタグをつけた投稿文を用意し、ユーザーに投稿を促します。その投稿を見たユーザーが、それを真似てさらにハッシュタグをつけて動画を投稿することで、広告主のプロモーションに参加する…というものです。こうして参加者の動画が拡散されることで、TikTokユーザーに自社商品の認知が広まっていくことを狙った、SNS特有のユーザー参加型の広告です。
TikTok側に広告費用を支払っているため、あらかじめ決められた回数で広告が流れるように調整されています。
プランによって違いはありますが、1000万程度が相場となっており、現状ではある程度大きな広告予算を投入できる企業に限定されている広告手法です。
インフィード広告
インフィード広告とは、通常の投稿と投稿との間に表示される広告です。最大60秒間表示させることができます。
インフィード広告は他のSNSやYouTubeでも多く用いられている広告手法ですが、ユーザーが広告を見せられているというストレスを感じずに済む点がメリットといえます。また、広告上にリンクを設置することができるので、希望のランディングページへの誘導もできるほか、通常投稿と同様に「いいね!」「コメント」「シェア」も可能です。
広義では「1.起動画面広告(TopView)」もこのインフィード広告の1種ですが、他にもTikTokの純広告の中で唯一ターゲティング配信を行える「Brand Premium」、指定した日にユーザーのおすすめフィードの4つ目に違和感のない形で掲載される「ONE DAY MAX」があります。
Brand PremiumはTikTok広告の中では最安値の50万円前後が相場となっており、ONE DAY MAXは相場が300万円となっています。
運用型広告
ここまで紹介した3つの広告は、運営元や代理店を介してのみ出稿できる「予約型」の純広告と呼ばれるもので、大規模なプロモーションに使われることが多く、どれも1回の配信や施策にかかる費用が高額です。
TikTok広告にはもう1種類、自社だけでアカウントの開設から配信までできる「オンライン運用型広告」というものがあります。表示形式としては先述のインフィード広告と同様、通常の投稿と投稿との間に表示される広告です。純広告ではBrand Premiumしかできないターゲティングが行えることが強みです。
Google広告や他のSNS広告の運用型と考え方、仕組みは変わりません。配信先やターゲティング先、入札単価などを設定し、1日数千円の広告予算で始めることができます。中小企業にはぴったりの配信手法です。
後半は、この運用型広告について深掘りしていきます。
TikTok運用型広告の出し方
運用型広告とは、以下3つの要素を組み合わせ、広告効果を見ながら柔軟に設定・変更ができる配信方法です。
- いくらで(予算額と入札額)
- 誰に(ターゲティング)
- どのような広告を出すか(クリエイティブ)
TikTokでは他のWeb広告と同様、広告配信までの一連のフローをオンライン上で簡単にセルフでスタートすることが可能です。
費用の面でも、1日の予算に広告費が到達した場合は自動的に配信が停止するようになっているため、広告費が予算以上の額になることはありません。
なお、配信開始までの流れは以下の通りです。
- 事前に必要なものは「メールアドレス」「電話番号」「住所」「コーポレートサイトorサービスサイトのURL」「決済カード情報」の5つ。
- こちらのサイトから広告アカウントを登録します。※審査に1営業日程度掛かります
- 審査に通ったらキャンペーンの設定を行うことができるようになります。「リーチ」「動画視聴数」「コンバージョン数」「アプリインストール」などプロモーションの目的を7つの配信方式から選択し、キャンペーン名と予算を入力します。
- 次に広告セットの設定を行います。ここでスケジュールや配信先ターゲット、入札(目標値)を入力していきます。
- 最後に、広告内容の設定を行います。使用する動画や広告文を登録します。
- 広告配信の初期設定が終わると、審査が入ります。通常1~2営業日で結果がわかります。万が一審査に通らなかった場合、入稿規定に反している部分を修正し、再度申請してください。
TikTokの運用型広告では高い予測精度が用いられており、プロモーションの目的と目標値を管理画面で設定するだけで、システムがおすすめを提案してくれる仕組み(=ターゲティングなどの細かい設定が不要)も搭載されています。「自動配信対象」というモードにすることで、配信地域と言語以外すべてお任せで配信することが可能です。
ターゲットの設定
続いて、実際に設定できるターゲティングの内容を解説していきます。
配信対象モードで「カスタム配信対象」を選択することで任意のターゲットに配信をすることができます。TikTokで設定できる内容は他のWeb広告と似ており、ユーザーの興味関心やプロフィール情報のほか、自社の顧客リストなどと紐づけることでターゲティングが可能です。
興味 | 「ファッション」「旅行」など、TikTokの興味関心カテゴリーの中から選択した事柄に興味関心があると判断されたユーザーに配信 |
行動 | 「動物の動画にいいねした」など、TikTok ユーザーのアプリ内行動を指定して特定の行動をおこなったユーザーに配信 |
デバイス | キャリアや通信環境、OS の種類で配信先を設定可能 |
性別 | 男性、女性、無制限から選択 |
年齢 | 13〜17歳、18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55歳以上、無制限のうちから選択(ユーザーのプロフィール設定に基づく) |
ロケーション(地域) | 日本国内の場合、都道府県単位で選択可 |
言語 | ユーザーの言語を選択(アプリの言語設定に基づく) |
カスタムオーディエンス | 自社サイトの閲覧者や保有している顧客リストデータからユーザーリストを作成し、配信 |
類似オーディエンス | カスタムオーディエンスで作成したリストの類似ユーザーに対し配信 |
また、配信先(プレースメント)は、システムが自動的に選定してくれる「自動プレースメント」と、手動で選択していく「手動プレースメント」から選ぶことができます。
TikTok アプリだけでなく、提携している別のプラットフォーム上で表示が可能です。選べるプラットフォームは以下の3つです。
- TikTok
- BuzzVideo:30代〜60代のミドル世代ユーザーが多いマルチコンテンツプラットフォーム
- Pangle :国内の多様なジャンルのアプリに広告配信できるモバイル広告プラットフォーム
それぞれ表示できる広告フォーマットが異なっているため、広く広告を配信したい場合は、プラットフォームに適したサイズのクリエイティブの用意が必要です。
TikTok広告はターゲティングを行うことで自社のターゲット層に届きやすくなります。その一方、様々な設定ができるとはいえターゲティングを多用することはNG。配信対象が狭くなりすぎると、ユーザーの母数が少ないことからうまく配信が行えず、最適化のための自動学習の機会が損なわれてしまうからです。
推定オーディエンス数をチェックしながら配信対象のバランスをとっていきましょう。
広告の作成方法
先程の項目で、プラットフォーム別に表示できる広告フォーマットが異なっていると書きました。主にTikTokで配信する広告であれば、広告アカウントの管理画面上でクリエイティブを自動生成することができます。
手元にある画像素材だけで広告が用意できる、便利な3つの機能を紹介します。
動画テンプレート
100種類以上の豊富な動画テンプレートの中から、画像とテキストを設定するだけでオリジナルな動画が作成できます。お好みのテンプレートを選択すると、画像やテキストを入力する項目が表示されるため、指定された項目に切り替え時の画像や説明文、誘導アクションなどを入力していくだけでOKです。
※切り替えタイミングやテキストの表示位置は変更できないため、広告内容に合ったテンプレートを選びましょう
スマートマイクロムービー
静止画や動画の素材をアップロードするだけ、動画テンプレートよりも簡単にシステムが自動的に動画を生成してくれます。テキストや音楽のテンポの設定のほか、画像(動画)の表示順も変更可能なので、クリック率にも大きく影響する「1枚目にどの素材を持ってくるか」はしっかりと考えて配置しましょう。
※テキスト(字幕)は位置固定、フォントサイズ等も変更できません
スマートサウンドトラック
動画はあるけどTikTok向けの良さげなフリーBGMが見つからない……という場合は、スマートサウンドトラックを使って、既存の動画素材にBGMだけつけることも可能です。アップロードした動画に合う音楽素材が提供されています。著作権保護された音楽クリップ4,000曲以上を無料で利用可能です。
このように、TikTokはユーザーの投稿動画だけでなく、広告用の動画も簡単に編集ができるツールが用意されています。他のWeb広告で使用した横長や正方形のクリエイティブを流用するよりも、便利なツールをうまく活用し、TikTokというプラットフォームに適した縦長動画を用意することをおすすめします。
まとめ|TikTok広告のご相談はドコドアへ
ここまで、TikTok広告の概要や配信内容について解説してきました。10代〜20代に人気の動画プラットフォームについて、理解を深めていただけたと思います。
しかし、比較的簡単に出稿できるTikTokの運用型広告とはいえ、「いざ取り組むとなると時間が確保できない…」「PDCAを回せるか不安」という方が大半なのではないでしょうか?
そんな方は、弊社・ドコドア株式会社にご相談ください。
ドコドアは、1,600社以上のホームページ制作実績を誇るWebマーケティング会社です。その経験から得たWebマーケティングの知識やノウハウを活用して、リスティング広告をはじめとするWeb広告の運用代行サービスを提供しています。
TikTok広告でも、緻密な分析・改善を繰り返し、広告費を最適化。データに基づいた分かりやすい説明とアドバイスで、幅広い業種・事業規模のお客様から信頼をいただいております。
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ドコドア 編集部
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