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基本メソッド「AIDAの法則」で問合せを劇的に増やす方法
ホームページからの問い合わせを増やしたい。誰もがそう考えているはずです。この記事で紹介するのは、問い合わせなどのアクションを引き出すための手順であるAIDAの法則です。AIDAの法則は世界中で1世紀を超えて使われ続けており、その効果は十分すぎるほどに実証されています。これを使うことで、御社のホームページからの問い合わせを劇的に増やすことができます。
目次
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御社のホームページに問い合わせがこない理由
ホームページから十分な問い合わせが得られていない理由は、ホームページの設計や運用において、訪問者から特定の行動を引き出すことに集中していないからです。ただ公開しているだけ、またはただ綺麗に作っただけで、狙った行動を引き出すための工夫や改善がされていないホームページでは、問い合わせがこなくても当然です。
以下の引用は、購買などの反応を引き出すことを目的に展開される「レスポンス広告」と呼ばれる広告の考え方および作り方について述べられたものです。問い合わせなどの反応をとるホームページでは、これとまったく同じ考え方で作られている必要があります。
- 見込み客の注意を引く。広告、ダイレクトメール、コマーシャルの中の何らかの要素でまず見込み客を立ち止まらせ、こちらがこれから言うことに注目させなければ何も始まらない。
- 見込み客の関心を保つ。広告、ダイレクトメール、コマーシャルの焦点は常に、見込み客にとっての関心、つまり、その商品やサービスを使うとどんな得があるのか、という点からぶれないようにすること。
- 見込み客にこちらの望む行動を起こしてもらう。相当数の「見込み客」が「買ってくれるお客様」になってくれなければ、どんなにクリエイティブでもその広告は失敗だ。
ホームページの場合もこれと同様です。訪問者にこちらの望む行動を起こしてもらえなければ、どんなに美しく創造的なものであったとしても、そのホームページは失敗です。とりわけ中小企業の場合、反応をとれないホームページに予算や時間を投入する余裕はないでしょう。
では、反応をとれるホームページにするために何をすべきなのでしょうか。その最も基本的な答えは「AIDAの法則」にあります。AIDAの法則は非常に有名なものですし、多くの人はもちろん知っているつもりでいますが、その意味と使い方を正しく理解できている人はあまり多くないようです。
広告の古典「AIDAの法則」を正しく理解する
AIDAの法則は消費者の購買行動モデルであると説明されることが多く、そのように理解している方も多いものですが、その理解は厳密には誤りです。AIDAの法則(正しくはAIDAモデル)は本来、企業が広告を作成する際のフレームワークなのです。
- 誤)AIDAは消費者の購買行動の段階を表したモデル
- 正)AIDAは企業が広告を作る際の手順を表すモデル
AIDAモデルは、アメリカ広告業界の先駆者であるセント・エルモ・ルイスが18世紀終わの1898年に策定した「Attract Attention, Maintain Interest, Create Desire」つまり「注意を引き、興味を維持し、欲求を作り出す」という3ステップの広告作成モデルが原型となっています。
その後、スタンフォード大学の応用心理学者エドワード・ケロッグ・ストロング・ジュニアによる1925年の著作「販売と広告の心理学」で、上述のルイスによる3ステップの最後にAction(行動を起こさせる)のステップが付け加えられ、現在よく知られているAIDAという4ステップの形に進化しました。
- A:Attention(注意をひく)
- 掲載されている情報が他人事ではなく、まさに自分のための情報である(自分事である)と感じてもらい、もっと知りたいと思ってもらう。
- I:Interest(興味を維持・持続させる)
- 関心を維持しながら、その商品を買うことでどんな得をするか、どんな問題が解決するかなどの便益を詳しく伝え、理解してもらう。
- D:Desire(欲求を作り出す)
- 商品を手にいれて自分が得をしている状態を想像してもらい、自分の欲求の強さや、商品の自分にとっての価値に納得してもらう。
- A:Action(狙った行動を起こさせる)
- 意思決定してもらい、さらに購買や予約や資料請求やサンプル請求などの具体的な行動を起こしてもらう。
AIDAの法則はもともと紙媒体の広告のために生まれましたが、その汎用性の高さから、営業職のセールトークとして、またラジオやテレビの通販番組のシナリオとして、そして近年ではインターネットのランディングページのメソッドとして、というように、幅広く使われています。
このようにAIDAの法則は、その発祥から100年以上を経ていまだ現役の、まさにセールスの本質、反応を引き出すための基本と言ってよい法則です。もちろんホームページにも有効です。さて、御社のホームページは、お問い合わせを得るためにAIDAの法則に沿ったものになっているでしょうか?
注意を引き、興味を維持しながら、欲求を作り出す
問い合わせなどの反応をとることを重視する場合、ホームページを訪問者にはまず「買い手がどう得をするのか」というセールスポイントを簡潔に伝える必要があります。ホームページを訪れる人にそのページを見る理由を与えるのです。これが Attention(興味を引きつける)です。
ホームページ内でのAttentionは通常、メインのキャッチコピーとメインのビジュアルが担います。下の引用にもあるように、メインのキャッチコピーとビジュアルで訪問者の注意を引いたら、次はそのキャッチコピーの内容が正しいことを証明し、納得してもらわなければなりません。
まず、見出しでこちら側の約束(セールスポイント)を伝える。次に、その約束がどのようにして果たされるかを説明し、証拠を提示して、その商品がまったく謳い文句どおりであることを示す。それから価格と価値が釣り合うことを説明する。
キャッチコピーの内容が正しいことを証明し、納得してもらわなければなりません。それにはたくさんの文章や図や写真をじっくり見てもらう必要があるでしょう。訪問者の集中力を保ったまま多くの文章や図や写真をじっくり見てもらうために重要なことが、AIDAの「I」つまりInterest(興味を維持・持続させる)です。
現在よく知られているAIDAモデルでは「I」は単に「Interest」だけに省略されてしまっており、興味喚起の意味でとらえられることが多くなっています。しかし「I」の本来の意味はセント・エルモ・ルイスが1898年に策定した原型にあった「Maintain Interest」つまり「興味を持続させる・維持する」です。
興味を持続したままたくさんの文章や図や写真をじっくり見てもらうには、文章や図や写真そのものを工夫するだけでなく、それらを見せていく順番も工夫しなければなりません。訪問者にとって重要な順に見てもらうこと、またそれが同時に差別化につながること、というのも重要です。
カードをたくさん用意し、事実、特徴、利点、保証内容、オファーの内容、アイデアを一枚に一つずつ書いていく。思いつくままにどんどん書いていき、自分のビジネスと競争相手について知っていることを全部書き出してしまうまで続ける。
次に、優先順位をよく考える。お客にとって重要と思われる順、そして、うちをよそと差別化するのに役立つ順。
また文章などを読み進める途中では、訪問者の頭の中には様々な疑問が発生します。例えば「本当にそんなことできるの?」や「なんでそんなに安いの?」や「他社のほうがいいんじゃないの?」といった疑問です。訪問者が頭に浮かべるこれらの質問に適宜答えていく、という流れもまた重要です。
コピーには流れが必要です。それも、きちんと筋の通った流れが。それぞれの内容が次へと論理的につながる、わかりやすい順序が要求されます。
上の引用で説明されていることは、読者の頭に浮かんだ疑問が次のセクションですぐに解消される、という流れを繰り返して話を進めていくことが要求される、ということです。こうした流れの中で訪問者の興味を維持しながら欲求をかきたてていくのです。
こうした工夫はすべて、訪問者に狙った行動を起こしてもらうためのものです。ホームページでは、最終的に狙ったアクションを引き出せなければ意味がありません。ではAIDAの最後の「A:Action」を引き出すために何をすべきでしょうか? 次の項ではその最も基本的な方法をお伝えします。
行動を起こさせるための最後の一押しを簡単にする
AIDAの最後のA、つまりAction(狙った行動を起こさせる)こそが、ホームページの目的です。ここで失敗すれば、これまで積み重ねてきた努力はすべて無駄になります。細心の注意を払って、狙った行動をとってもらうための最後の一押しをしなければなりません。
ここでのよくある、しかし致命的な間違いは、Action(狙った行動を起こさせる)の表現をあいまいで答えにくいものにしてしまうことです。例をあげて見てみましょう。よくある間違いは次のようなものです。
- 何かご質問などございましたら、お気軽にご質問ください。
- よろしければ、ご不明な点はいつでもお問い合わせください。
- ご意見などがございましたら、いつでもご相談くださいませ。
これらを疑問形に直せば「ご質問は何ですか?」や「ご不明点は何ですか?」や「ご意見は何ですか?」というものです。当然、質問が漠然としていて答えにくいと感じるはずです。または、よほどの知識や動機がなければ答えられないと感じるかもしれません。行動喚起が間違っているのです。
上のような言葉でお問い合わせをお願いしているホームページを頻繁に見かけますが、これではお問い合わせはもらえません。具体的な質問が浮かばなければ、または具体的な不明点が浮かばなければ、または明確な意見が浮かばなければ、問い合わせしにくいものになっているためです。
では、お問い合わせをお願いする言葉が次のようなものならどうでしょうか? これならずっと反応しやすいはずです。
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先ほどのものと違い、これらは起こすべき具体的なアクションが明確になっています。これらを疑問形に直せば「見積もりをとりますか?」や「無料サンプルをもらいますか?」や「詳しい資料をもらいますか?」というものです。これなら特別な動機や意見がなくても、訪問者は「はい」と答えられるでしょう。
このように、AIDAの最後の「A:Action(狙った行動を起こさせる)」の部分が明確で、「はい」を引き出しやすいものになっていることは、問い合わせが集まるホームページを作る上での重要な基本です。問い合わせをしやすくする工夫の基本は、訪問者がとるべきアクションを明確にすることなのです。
- A:Attention(注意をひく)
- I:Interest(興味を維持・持続させる)
- D:Desire(欲求を作り出す)
- A:Action(狙った行動を起こさせる)
御社のホームページは、AIDAの法則に沿った内容と構成になっているでしょうか? この法則は1世紀を経てなお変わらない本質です。もし法則に沿った内容と構成になっていないのなら、すぐにも法則に沿った形に修正し、より多くの問い合わせを得るべきです。