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SMARTモデルを使い成果に直結するKPI(中間目標)を設定する

ホームページにおける目標達成の最初のステップは、適切な数値目標の設定です。ホームページの内容や設計や計画はすべて、達成すべき目標からの逆算で決まるためです。この数値目標をKPI(Key Performance Indicator:主要業績評価指標)と呼びます。この記事では、SMARTモデルを用いて適切なKPIを設定する方法をお伝えします。

明確な中間目標がホームページの基礎

ホームページで結果を出すには絞り込まれた明確な目的が必要であるということは前回の記事で説明しました。その目的を達成していくための中間目標がKPI(Key Performance Indicator:主要業績評価指標)です。どれほどの期間で、どんな成果を、どれだけ上げるかを明確に数値化したものがKPIであり、この数値がホームページの企画や制作や運用の基礎となります。

ホームページの企画や構成やデザインや集客施策や運用はすべて、達成したいゴールからの逆算で決まります。明確なゴールがあってはじめて、そのゴールの達成のために最適なコンテンツや機能が決まり、最適なデザインが決まり、最適な集客ターゲットが決まるものなのです。ホームページの企画から運用までの流れを大まかに説明すると、次のようなものになります。

  1. ホームページで訪問者に到達してもらうゴールを決める
  2. 訪問者をゴールに導くために必要なコンテンツや機能を揃える
  3. 訪問者を最短でゴールに向かわせるための設計(デザイン)をする
  4. ゴールに到達することでニーズが充足するターゲットを集客する
  5. より高い確率でゴールに到達してもらうために改善し続ける

このゴール到達について、どれだけの数をどれだけの期間で獲得するかを明確に数値化したものがKPIです。明確な目標を持たず、漫然とただ作るだけ、漫然とただ更新するだけ、のようなホームページが成功することはありません。KPIの設定はホームページの企画や制作や運用の最初の課題であり、ホームページの方向性そのものを決める最重要の課題でもあります。

関係者全員によるKPIの共有がホームページ活用のスタート地点です。制作や運用などの担当者はそのKPIの達成のために必要な計画を策定し、制作や運用といった実務を実行していきます。つまりゴールを先に決めて、そのゴールを達成するための計画を立て、最短距離でゴールに向かうように作業を進めていく、という流れが、ホームページを成功に導く王道のプロセスなのです。

適切なKPIを求めるSMARTモデル

適切なKPIが設定できているかどうかを確認するときによく使われているのが「SMARTモデル」と呼ばれる公式です。SMARTは以下のそれぞれの頭文字をとった略語であり、それぞれの要素を満たすことで、きちんと機能するKPIを設定することができるというものです。

Specific(明確性)
明確であること。あいまいな解釈ができるようなものではなく、組織全体で認識を共有できる具体的で明確な指標を使う。
Measurable(計量性)
達成度を客観的な数値として評価できること。ホームページであれば、アクセス解析で計測できる指標を使えば客観性を担保しやすい。
Achievable(達成可能性)
達成が可能であること。夢のような無根拠なものではなく、中間目標として現実的なものであり、必達の意識で取り組める数字であること。
Relevant(関連性)
成果に直結していること。利益に対して直接的な関連のある指標、例えば売上高、販売数、問合せ数などを使用すること。
Time-bound(期限)
達成期限があること。いつまでに達成するのかという期限があることで、KPIが単なる努力目標ではなく必達目標として機能する。

KPIは目標に到達するための中間目標であり、必達の構えで臨むものですから、組織としての目標に直結しない指標や数値を設定しても意味がありません。このSMARTモデルを使うことで、組織の目標に照らして意味のある指標、意味のある数値をKPIを設定することができます。

中小企業の適切なKPIはコンバージョン数

アクセス解析で計測可能な数値のうち、KPIとして利用可能なものには様々なものがあります。ページビュー数、ユニークユーザー数、セッションあたりページビュー数、売上金額、販売点数、問い合わせ数などです。その中で一般的な中小企業においては、売上金額、販売点数、問い合わせ数、資料請求数、見積もり依頼数などのような、コンバージョンに相当する数値をKPIに設定するのが適切です。

各種のニュースサイトや個人のブログなどのような広告媒体系ホームページ(メディア系ホームページ)では、ページビュー数やセッションあたりページビュー数をKPIに設定する例がよく見られます。こうしたホームページにおいては、広告の表示回数、つまりはページビュー数が収益に直結しているという特性がありますから、ページビュー数をKPIにするのは合理的です。

しかし一般的な中小企業においては事情が異なります。ごく普通の実業を営む企業であれば、収益に直結する指標は売上です。ですからKPIに設定すべきもまた、売上またはそれに直結する指標であるべきです。つまり、売上金額や販売点数のような直接的な売上を示す数値か、または売上に直接的に影響する数値である問い合わせ数、資料請求数、見積もり依頼数などをKPIに用いるのが適切です。

目標を必達するためのチーム編成

制作も運用もすべて社内の数名の担当者でまかなっている中小企業であれば、売上またはそれに直結するKPIをもとに、その必達を目指すことはそう難しくありません。社内の少数の関係者だけで構成されるチームであれば、自分たちの能力や現状を把握したうえで適切なKPIを設定し、あとはチーム一丸となってその達成に向かうだけだからです。

一方、ホームページ制作会社や広告代理店のような外部のリソースを活用しようという場合、適切なKPI設定もその達成も難しくなります。KPIとして設定できる数値は制作会社や代理店の能力によって大幅に上下するため、適切な数値を決めるためには相手の実力をよく見極めなければなりません。また関係者の人数が多くなれば、全員に必達の意識を浸透させることも難しくなるでしょう。

それ以前の問題として、ホームページ制作会社の中にはKPIの設定やその必達についての意識を持たない会社も多く存在するようですから、その点にも注意が必要です。ゴールを達成しないデザインに価値はありません。単なる見た目の美しさや流行の最新技術のようなものに惑わされることなく、提案内容を精査し、目標達成のパートナーとしてふさわしい制作会社や代理店を選ばなければなりません。

冒頭で述べたように、ホームページの企画や構成やデザインや集客施策や運用などの具体策はすべて、達成したいゴールからの逆算で決まります。適切なKPIを設定することはホームページをきちんと機能させるための第一歩です。KPIの達成のために一丸となれるチームを編成するのと同時に、実現性があってしかも経営にインパクトのあるKPIを設定しましょう。適切な第一歩を踏み出すことができれば、あとはゴールに向かって進むだけです。

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